【書評】9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方(中経出版) 福島文二郎(著)
【私的評価】★★★★☆
【私的評価基準】(書籍用)
・★★★★★ 傑作!是非とも本棚に並べたい一冊。
・★★★★☆ 秀作!私が太鼓判を押せる一冊。
・★★★☆☆ まぁまぁ。お小遣いに余裕があれば買っても良い。
・★★☆☆☆ 好き嫌いの分岐点。図書館で十分。
・★☆☆☆☆ 他の時間とお金の有意義な使い方を模索すべし。
“「資質」は問わない。”には共感しづらいが…
表紙に“「資質」は問わない。”とある。本書で気になるのはこの部分。確かに9割がアルバイトで、基本的にバイト登録者は全員ウエルカムと言うディズニーとしては当然だろう。
しかし、これはディズニー、いや東京ディズニーリゾートだから言えることであって、少なくとも私のような業界では“「資質」は問わない。”など悠長なことは言っている余裕は無い。その点で誰にでも対応するわけでないのはご理解頂けると思う。
教える方法に悩んでいる人におススメ…
私もディズニーではないが、日本では相当ハイレベルなホテルで演出業を20年以上やっているから、お客さまが抱くイメージを損ねない、いやそれ以上の価値観の提供には共通点があると思う。
その意味で、特に初めて「教える立場」になる人たちや、教え方を再考している人たちに読んで欲しいと思う。きっとさほど新しい情報は無いかもしれない。しかし、その答えがたくさん詰まっているように思う。
そう、こう指導すればこう動いてくれると言う部分が、とても解り易く書いてあるのだ。
即実践で役立つ情報…
本書はとても読み易く「章立て」されており、自分が興味関心のある章から読んでも大丈夫。そんな中から私が大きく頷いてしまった3つの章を挙げてみる。
● 自分が扱われたように、後輩は人を扱う。
● 後輩に「いつも見てくれている」と意識させる。
● 指示するときは、必ず「理由」も伝える。
これらは特に接客業で役立つ内容だ。いわゆる「上から目線」的な指導方法を、より具体的な方法論で説いている。この辺りは即実践で役立つ情報だと思う。
いわゆる「ディズニー本」では無いです。かと言って人事や教育担当者のバイブルでもありません。あくまでディズニー目線での従業員教育の本です。でも、役立つアイデアがたくさんあるので、職場で教える方法に悩んでいる人におススメします。
9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方 [単行本] 福島 文二郎 (著)
社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった―そうか、「働くこと」「教えること」「本当のサービス」ってこういうことなんだ! [単行本] 香取 貴信 (著)
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間 [単行本] 高野 登 (著)
帝国ホテル 感動のサービス―クレームをつけるお客さまを大切にする [単行本] 宇井 洋 (著)
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