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映画「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密(3D・日本語吹替え版)」 感想と採点 ※ネタバレあります

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密(3D・日本語吹替え版)

映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密(3D・日本語吹替え版)』公式)を本日ファーストデイにて劇場鑑賞。キャパ189名に15名ほど。

採点は、★★★★☆(5点満点で4点)。100点満点なら70点にします。★3つと迷いましたが、久し振りの監督スピルバーグの復活を祝して★4つにしました。

ざっくりストーリー

ある日、タンタン(ジェイミー・ベル)は、ガラスケースに入った帆船の模型に魅了され手に入れる。ところがその直後から謎の男に追われるようになる。
タンタンが帆船を調べると、17世紀に海賊に襲われ消息を絶ったユニコーン号で、船の模型は3つあり、マストに暗号が記された巻物が隠されており、3つが揃うと暗号が解けるらしい。
タンタンから帆船を奪おうとする者たちは何者なのか?タンタンの危険に立ち向かいながらの謎解きの冒険が始まる…

久し振りの「監督」スピルバーグの手腕に納得の一本!

もう30年近く前に「スピルバーグ映画監督論」なる卒論を書いたほど、スピルバーグ監督のファンで敬意を表している私。最近はプロデューサー業に精を出し、監督業はイマイチだったが、スピルバーグ初の3Dアニメで、改めて彼の映画への情熱や演出手腕に納得させられた。
さらに、一本の冒険ファンタジー映画として、アニメや実写の枠を超えて、新たな映像美と共に、大人から子供まで誰でもドキドキハラハラできて、笑いも散りばめられ、最高のエンターテインメントに仕上がってる。是非劇場で3Dで観て欲しい。


「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。

ここからネタバレあります!














アニメとも実写とも違う、独特の世界観が素晴らしい!

世界的ベストセラーである原作(私は未読)の映画化に当たって、フルデジタル3Dと、映画『アバター』で有名になった実際の俳優にセンサーを取り付けてCGアニメーション化する技術“パフォーマンス・キャプチャー”を組み合わせた本作。
今や実写と寸分違わない動きを再現できるのに、本作では敢えてディズニー映画のキャラクターたちのように意図的に動作や表情に微妙なメリハリをつけていると思われる。お陰で実写並みの高精密な背景画像の中で、登場人物たちがより生き生きと動き回る。
正に、アニメーションとも実写とも違う独特の世界観だ。もちろん、冒頭のスタイリッシュなスタッフクレジットの映像を見れば、スピルバーグ監督の気合の入れようは一目瞭然だが、それを上回る本編だと思う。

ツボを心得た緩急のつけ方に脱帽…

冒頭のシルエットのアニメーションから、本編に入るといきなり登場人物たちの足元のキャメラワーク。そう、タンタンの愛犬スノーウィ目線。続いて絵描きの似顔絵でタンタンを紹介。そのまま謎の人物たちがトントン拍子に現れ、気が付くとあっと言う間に観客は帆船の謎に引き込まれているって寸法。
起承転結の「起」のスピード感の割りに、「承」は若干もたついたのが残念。まあ、謎がどう言うものかの状況説明だから止むを得ないが…
その後の展開は、冒険活劇を創らせたら右に出るものはいない(と私は思っている)スピルバーグの演出が冴え渡る。
特に観客がタンタンと共に手に汗握って肩が凝って来そうな時に、ちゃ~んとキャラクターたちが笑わせてくれる。ツボを心得た緩急のつけ方は、さすが『レイダース 失われたアーク≪聖櫃≫』の監督だ。

実写の俳優の存在意義…

本編の感想から少し脱線するが、本作の映像を観て感じたことを、私が言うのもおこがましいのは重々承知の上で書いてみる。
実は、私がディズニー映画以外でアニメを観るようになったのは最近で、映画『ウォーリー WALL-E(2008)』からだ。それまでは実写第一主義だった。「絵で書くなら何でも出来て当然じゃないの?」と高を括っていたのだ。
それが『ウォーリー』で一変した。実写でもアニメでもない世界観の存在に圧倒された。それから実写主義は無くなった。そして、本作でスピルバーグ監督が、実写と見間違えるような立体CGアニメーションを完成させた。
本作によって一番考えさせられたのが、「実写の俳優の存在意義」。本作でも実際の俳優の演技が元になっているわけだが、これまでの俳優とは明らかに違う存在意義が成立しているわけで、スピルバーグ監督が今後実写とCGにどう向き合っていくのか、とても興味を持った…


大きな感動で後味スッキリってわけにはいきませんが、海賊や宝の謎、世代を超えた宿命の敵討ち的な物語は、大人も子供も楽しめる物語に仕上がっています。
そして、何よりスピルバーグ監督の映画愛が思い切り詰まったタンタンの冒険活劇です。是非映画館で3D吹替え版を何も考えずに家族や恋人や友だちと笑いながら観るのをお勧めします。

     

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 オリジナル・サウンドトラック
ユリイカ2011年12月号 特集=タンタンの冒険 [ムック]
アドベンチャーズ・オブ・インディ・ジョーンズ コンプリートDVD
ユリイカ2008年7月号 特集=スピルバーグ 映画の冒険はつづく [ムック]

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コメント

「役者の存在」

一緒に観た友だちとも、それについて話しながら帰ってきました。
「新しい楽しみがまた増えたね」で、いいよね!!って事になりましたが。
映画の日に初日で、その入りは、ちょっと寂しいですね。

Re: 「役者の存在」

☆ほし★ママ。 さん
コメントありがとうございます。

確かに、観客はもちろんですが、
作り手にとっても“パフォーマンス・キャプチャー”による新たな演者の登場は
さまざまな可能性と楽しみを生み出してくれると期待します。

TBありがとうございました。
2Dの試写会で見ましたが、3Dだと、アクションシーンがさらにすごくワクワクするんでしょうね。

Re: タイトルなし

☆風子さん
コメントありがとうございます。
私は2Dと比較していませんが、3Dなかなか自然な仕上がりでよかったですよ。
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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