映画「コンテイジョン(デジタル上映)」 感想と採点 ※ネタバレあります
映画『コンテイジョン(デジタル上映)』(公式)を昨日TOHOシネマズデーにて劇場鑑賞。キャパ112名に20名弱とは意外に?多いかも。
採点は、★★☆☆☆(5点満点で2点)。100点満点なら50点にします。期待しなければ、それなりに楽しめると思います。
ざっくりストーリー
咳と熱発の症状で東京を始め世界各地で死者が続出し始めていた。
出張帰りのミッチ(マット・デイモン)の妻・ベス(グウィネス・パルトロー)は、夫の待つミネソタの自宅に帰らず、シカゴで元恋人と密会をする。そのベスは二日後自宅で息を引き取り、息子クラークも亡くなってしまう。失意に堕ちるミッチと娘…
一方、フリージャーナリストのアラン(ジュード・ロウ)は、政府が世界規模に拡大しつつある伝染病を隠しているのでは無いかと、ブログで世界発信し、世界中の閲覧者の支持を得る。しかし、政府に目を付けられ…
一方、カリフォルニア大学の医師が、病原の新種ウィルスを解明し、WHOは世界大流行を宣言。ワクチン開発が急がれるが、ウィルスの突然変異に追いつかず、感染はどんどん進んでいく…
全体的に中途半端。その理由は「目に見えない巨大な力」か?
冒頭から数十分間の感染が拡大していく様は、既視感はあるものの、その先に期待が持てたが、それが落ち着く途端にトーンダウン。結局、「これで終わり?」と言いたくなるような、これまたあっさりとしたエンドクレジットのデザイン。
ドキュメンタリー風映画としても、豪華キャストのパンデミック映画としても、どこを切り取っても脚本も演出も中途半端。唯一印象的なのは、最後のエンドクレジット前の数十秒だけ。
まあ、日本での公開時期も悪いと思う。3・11の原発事故を経験し、未だ不安の中にいる我々日本人には、今一つリアリティ不足だ。
今回も相当辛口の感想なので、出演者や監督はじめスタッフのファンの方や、最初から2点の採点に異論のある方は、読まないで下さい。また、誹謗中傷の類のコメントは掲載及び返事を控えさせて頂く場合があります。
それでも、「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。
豪華キャストのドキュメンタリー風映画として見ると…
豪華キャストで描く「世界同時感染の恐怖」的なドキュメンタリー風映画として捉えるには、肩透かしを喰らう。
感染源を見つけワクチンを作る側の人や、感染を恐れて買い溜めや強奪する人、このドタバタで一儲けを企む人、ネットで騒ぐフリー記者など、いろんな立場の人間を豪華キャストと世界ロケで描かれる。
しかし、肝心な彼らの感情の起伏が殆ど描かれないから、観客の想定内で感染拡大していくだけって感じで今一つ…
パンデミック映画として見ると…
では、パンデミック映画としてのエンターテインメント性を考えると、脚本に捻りも無いし、豪華キャストの見せ場もこれと言って用意されていない。
特に感染経路をあれこれ捜査するあたりや、感染源に辿り着くくだりに緊迫感やミステリアスな雰囲気もなく、最後に「はい、これです」って提示されちゃうからつまらない…
中途半端にならざるをえなかったのかも?
本作では、WHO(世界保健機関)とCDC(米国疾病予防管理センター)が世界を救い、ネットはNOでマスコミはYESと言う立場だったようだ。この視点で本作を捉えると、全体の中途半端加減に少々納得できる。
地球温暖化によるエネルギー転換も、リーマンショックによる世界恐慌も、一般庶民には見えない“巨大な陰の力”の力による陰謀だと言う説があるのは、聞いたことがある人も多いだろう。時には「イルミナティ」とか「秘密結社」と呼ばれる類の。
ネット上でウィルスをばら撒く側とウィルスソフト会社が結託して両者が金儲けをする(と私は思っているだけ)ように、病気が完治し副作用の無い薬が開発されないから病院と製薬会社が儲けられる(と私は思っているだけ)ように、本作で描かれるウィルス感染とワクチン製造の関係も、何か裏で繋がっていやしないかと疑ってしまう。
そう言う視点で観ると、エンドクレジット直前の“感染ルートの解明シーン”も、素直に受け入れられない。そう、3・11の時の政府や東京電力の記者会見のように。そんな風に本作を捉えると、中途半端にならざるをえなかったのかとも理解できるのだが…
私は、豪華キャストによるパンデミック映画だと思ったので辛口な採点になりましたが、大きな期待をしなければ、物静かに進む地味なパニック映画として楽しめると思います。それにインフルエンザの季節です。うがいと手洗いとマスクはしましょう。
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