映画「フェア・ゲーム」 感想と採点 ※ネタバレあります
映画『フェア・ゲーム』(公式)を本日映画の日午前の回で劇場鑑賞。キャパ101名に30代以降の男性中心に10名ほど。
採点は、★★★★☆(5点満点で4点)100点満点なら70点にします。
ただ、映画の娯楽性としては、★★★☆☆(5点満点で3点)です。
ざっくりストーリー
CIA諜報員ヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)は、潜入捜査によりイラクには核開発計画が無いことを政府に報告する。また、ヴァレリーの夫で、元ニジェール大使のジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)もCIAの依頼を受け、同様の調査結果を報告した。
しかし、2003年、ブッシュ政権はこれらの報告を無視し、イラクへ宣戦布告する。ジョーは真実を世間に公表するが、何者かによってヴァレリーがCIA諜報員であることがリークされてしまう。そして、ヴァレリーの“愛”と“正義”と“自己尊厳”を賭けた戦いが始まる…
地味だが、良作!
108分の内の前半40分は実にかったるい。それもそのはずで、本作は実話ベース。知らない人は「プレイム事件」で検索してから観に行くと良い。
正直、全編に亘って地味だし、エンターテインメント性は低いが、1時間を過ぎた辺りから、主人公夫婦の“愛”と“正義”と“自己尊厳”を賭けた戦いが、じっくり描かれ始めた途端に作品が輝き出す。
政府批判が商業映画として成立するのは、如何にもアメリカらしいが、映画が単なる娯楽メディアでなく、真実を広く伝えると言うマスメディアであることを再認識できる点でも、一人でも多くの人におススメしたい。
今回も相当辛口の感想なので、出演者や監督はじめスタッフのファンの方や、最初から4点の採点に異論のある方は、読まないで下さい。また、誹謗中傷の類のコメントは掲載及び返事を控えさせて頂く場合があります。
それでも、「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。
エンドクレジットに本人が登場するリアリティがすごい!
とにかく実話なのだ。CIA諜報員ヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)は、夫と両親にか自分の身分を明かせない孤独な女性。ただ、国家への忠誠心と自尊心、そして、愛する夫・ジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)と双子の子供がいる家庭が彼女の支えであり生きる意味でもある。
そんなヴァレリーが、「イラクに核兵器は無い」と真実を訴えたジョーと共に、仕事、顔、家、家族が政府の陰謀によって、容赦無く暴露され世間に晒され、化夫婦、そして家族が崩壊していく中で、見えない巨大な陰謀と戦う夫婦、家族のお話。
エンドクレジットで、ヴァレリー本人の映像がインサートされた途端に、本作の強烈なリアリティが押し寄せるし、得体の知れない恐怖を感じることが出来る。久し振りにジーンとくる作品だった。
女の底力の強さと、愛の深さに勇気をもらえる!
CIAの訓練では「絶対に折れない心」を、自他共に認められた強靭な精神力の持ち主のヴァレリー。しかし、人生の18年間を捧げたCIA、そして政府に裏切られ、キャリアも名誉も奪われた上に汚され、流石にボロボロになる。
しかし、彼女の心は折れなかった。結婚する時に心に誓った「この結婚だけは守る」と言う女の底力の強さと愛の深さに勇気をもらえる、そんな作品だ。
「プレイム事件」は以前から知っていたので、それ以上の事前情報は入れずに鑑賞しました。前半は登場人物や設定の説明が些かダラダラ続いて眠たくなりますが、1時間を過ぎると一気に引き込まれます。とにかく実話ゆえの訴求力と説得力をスクリーンで体験して欲しいです。もちろん、こう言う事実があったことも知って欲しいです。
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