映画「親愛なるきみへ」 感想と採点 ※ネタバレあります
映画『親愛なるきみへ』(公式)を劇場鑑賞。ニコラス・スパークス氏の原作小説『きみを想う夜空に』は未読。
採点は、★★☆☆☆(5点満点で2点)100点満点なら45点、にします。
ざっくりストーリー
2001年。サウスカロライナの海岸でふと出会ったジョン(チャニング・テイタム)とサヴァナ(アマンダ・サイフリッド)は、一瞬のうちに恋に落ちる。しかし、ジョンは陸軍特殊部隊の兵士で、転々と変わる赴任地は機密事項。一方、大学生のサヴァナは自閉症の子供たちのための施設を作るのが夢の理想主義者。
二人は文通で愛を確かめ合う。そんな時、9・11事件が二人の仲を引き裂く…
期待ハズレと言うか、的外れと言うか…
久し振りにこの類の作品を観た私がいけなかったのだろう。これ程までに主人公のカップルに感情移入も出来ず、お話は中途半端なご都合主義で先が読めっぱなし。ラストも「あれもハッピーエンドって言うの?」って感じで。
好きな人は好き、ダメな人はダメって作品の代表格的作品だ。私の唯一の見所は、あの名作『E.T.』の主演ヘンリー・トーマス君が、40歳になって重要な役で出演しているくらい…
今回も相当辛口の感想なので、出演者や監督はじめスタッフのファンの方や、最初から2点の採点に異論のある方は、読まないで下さい。また、誹謗中傷の類のコメントは掲載及び返事を控えさせて頂く場合があります。
それでも、「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。
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2001年、2週間の休暇中の米軍兵士・ジョンは、海辺で出会った女子大生・サヴァナとすぐに恋に落ちる。ジョンは一年後に除隊すると言って軍に戻るが、9・11同時多発テロの発生で、辞めるに辞められないまま、離れ離れになる。
そうこうしている内に、自閉症の子供たちのための施設を作るのが夢のサヴァナは、自閉症の息子・アランがいるティムと結婚しちゃう。一方、ジョンはコイン集めが趣味の自閉症の父が亡くし、父のコレクションを売った金を、リンパ腫の治療費としてティムに匿名で差し出す。
また、ティムは、サヴァナとの結婚は彼女が息子目当てであることを自覚しており、「ホントはお前のことを好きだ」とジョンに報告してあの世へ旅立つ。兵役を終え街に帰ってきたジョンは、偶然サヴァナと再会し、お互いに最愛のものを失った開放感なのか抱き合ってハッピーエンド?
私には難しい…
では、本作を単純にラブストーリーと捉えるのは間違いなのか。「欠点を抱えた人間の感情」や「無私の愛」や「人の善意」などを絡ませた「人間賛歌」として捉えれば、ラッセ・ハルストレム監督が描きたかった部分とシンクロするかもしれない。
ただ、そうだとすれば、もっとティムと自閉症の父とのやりとりを重視すべきでなかったろうか。だとしても、ティムは父を見送り、サヴァナは夫を見送り、晴れて結ばれる資格を得たと解釈するのは、私には難しい…
結婚してからロマンチストからリアリストに宗派を変えたわけでは無いですが、久し振りにベタな恋愛映画を観ようと足を運んだのですが、やはり一筋縄では楽しめない作品でした。
ただ、敢えて好評価すれば、純愛ラブストーリーに、普遍的な父と息子の関係や、戦争に同時多発テロ、自閉症問題などを絡ませて、単なる大甘の号泣路線でなく、ヒューマンドラマの雰囲気を漂わせたとも言えます。でも、やはり好き嫌いの分かれる作品であるのは間違いありません。
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