映画「カウボーイ&エイリアン」 感想と採点 ※ネタバレあります
映画『カウボーイ&エイリアン』(公式)を本日初日の午後の回で劇場鑑賞。キャパ360名に50名ほどで、人数は微妙な雰囲気。なお、原作コミックは未読。
採点は、★★★☆☆(5点満点で3点)100点満点なら55点、にします。
ざっくりストーリー
記憶を無くしたカウボーイ(ダニエル・クレイグ)がダラーハイド大佐(ハリソン・フォード)の牛耳る砂漠の町アブソリューションに迷い込む。
左手首にはめられた近未来的な手かせを着けた謎の男は、当然に町の住民に歓迎されない。そんな時、男は身に覚えの無い罪で、保安官に凶悪指名手配犯として逮捕されてしまう。何とか逃げようとする男。
そんな中、遠くの空から未確認飛行物体が襲い掛かかる…
荒唐無稽で違和感満載。でも愛くるしいSFアクション大作!
「西部劇にエイリアン襲撃」って斬新なコンセプトだけで、どれだけ面白いプロットが出来るだろうとワクワクしたのだが、蓋を開けてみると、「開拓時代の西部の町にエイリアンが来ただけ」で、それ以上でも以下でもなかった。
何せ、折角ジェームズ・ボンドとインディ・ジョーンズが手を組んで、西部劇の中でエイリアンと戦うと言う、コメディタッチのSFアクションのお膳立ては十分なのに、終始シリアス路線まっしぐらで、何とももったいない。
その他にも、設定は荒唐無稽だし、突っ込み所満載。お話もVFXもB級なのに超豪快キャストってのが、妙に愛くるしいSFアクション大作ってことで良いのだろうか?
今回も相当辛口の感想なので、出演者や監督はじめスタッフのファンの方や、最初から3点の採点に異論のある方は、読まないで下さい。また、誹謗中傷の類のコメントは掲載及び返事を控えさせて頂く場合があります。
それでも、「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点理由も含めて、詳細はネタバレが含まれますので、ご理解の上、“続きを読む”よりお進み下さいませ。
ストーリーに捻りが無い!
西部劇と言えば、町を牛耳る悪党のボスがよそ者を排除しようとするのがお約束。そして、自由を勝ち取るために住民も一致団結して勝利するが、よそ者は町を出て行ってしまうとさ。これが西部劇ってモノだ。
本作では、この定番が二重構造になってる。最初のよそ者はダニエル・クレイグ演じるジェイク、悪党のボスはハリソン・フォード演じるカーネル。これがなかなか良い感じで前半終了。
続いてのよそ者にエイリアンが来るとお話は一変する。さっきまで対立していた二人がさっさと手を組んじゃう。まあ、そうするしかないのだが、やがて強盗団やインディアンたち、自分の星を追われた別のエイリアンまでも一致団結して、エイリアン追放運動を開始しちゃう。幾ら何でももう少し捻って欲しかった。
結局、西部劇の必然性って何だったんだ?
終わってみれば、エイリアンに拳銃や槍で応戦してもどうなるものではないのは当然で、最後は近未来型の手かせで一件落着しちゃうなら、西部劇の必然性ってどこにあったのかと考えてしまう。もちろん「カウボーイVSエイリアン」だよと言われれば、それまでだが…
スピルバーグ好きなら、楽しめる要素はある!
製作総指揮にスピルバーグが名を連なれている影響があちこちに見られるから、私のようにスピルバーグ好きなら楽しめるはず。
例の近未来型の手かせや宇宙船の造形、エイリアンに捉われていた人たちが解放されて再開する場面などはもちろん、ジェイクが走る馬から宇宙船に飛び乗るシーンは、正に『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のトラックのシーンであり、西部劇の名作映画『駅馬車(1939)』へのオマージュでもある。こう言う楽しみ方はある。
なぜかジェイクに近づく謎の美女の正体や、エイリアンの地球侵略の目的などSF映画的に荒唐無稽で突っ込み所は多いし、人物設定など違和感満載です。でも、ジェームズ・ボンドとインディ・ジョーンズが西部劇でエイリアンと戦うなんておバカ企画ってだけで許せちゃう。そう思えそうな方にだけおススメします。
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