終戦ドラマ「犬の消えた日」と「最後の絆 沖縄 引き裂かれた兄弟」感想
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8/12に日テレで放送された終戦ドラマスペシャル『犬の消えた日』(公式)と、8/13にフジで放送された終戦記念特番『最後の絆 沖縄 引き裂かれた兄弟 ~鉄血勤皇隊と日系アメリカ兵の真実~』(公式)の感想。
「犬の消えた日」
原作小説と、ドラマ『さよなら、アルマ』未見。
「飼い犬や猫の供出・献納(“軍用犬の献納”とは違う)」と言う史実を本作で知るような視聴者は子供たちだろうから(大人なら常識問題だよね)、全体的にお子様仕様に作られているのは目を瞑ろう。
さて、中心になる松倉家は意外と裕福で戦時中なのにのんびりした思想で、他の家の戦時中の困窮状態は殆ど描かれない。きっとお子様を意識し現代感覚との差を縮めようとした結果だろう。この辺りは、親がフォローする必要があると思う。飼い主のペットへの感情は戦時中も現代も変わりなくとも、当時の状況は全く違うことを。、
観終われば、子供たちに「戦争の時はペットが可哀想な目にあってたんだよ」と言う情報提供止まりで、終戦ドラマとしての戦争の悲惨さや二度と繰り返してはいけないと言うメッセージは薄かったのが残念。
「最後の絆 沖縄 引き裂かれた兄弟 ~鉄血勤皇隊と日系アメリカ兵の真実~」
『犬の消えた日』がお子様仕様だったのに対し、本作はドキュメンタリードラマと、佐藤健さんと溝端淳平さんなどのイケメン俳優ドラマのコラボで、沖縄決戦で米軍が「日本に親切な人たち」に描かれていたのが、如何にも親米保守のフジテレビらしい。本当は日本人民間人がゲリラ化するのを防ぐために鎮圧させていたのに、人道主義的に描かれていた。イケメン俳優ファンの皆さん、信じちゃダメだ。
一年前のドラマ『Q10(キュート)』で好演した佐藤健さんの演技が素晴らしかった。イヤ、それが本作の全てと言って良いほどだ。だって脚本がダメなのはドラマのタイトルを見ればわかる。あれが全てなのは制作陣も周知って事だから。
少女たちの悲劇“ひめゆりの塔”は有名だが、少年たちの“鉄血勤皇隊”は意外と知られていないと思うから、こう言う若手実力派が出演するドラマで史実を伝えるのは悪くない。ただ、フジテレビであることを忘れなく…
昨年は当blogで散々物議を醸したTBS『歸國』(公式)など、良くも悪くも力強い終戦ドラマがありましたが、今年のこの2作は「歴史をお知らせします」的で、作り手の強い信条を感じにくい作品が多いようです。
もちろん、終戦や反戦も大切なことですが、今年の日本は未曾有の東日本大震災の年ですから、もっと被災地の状況や原発の現況などを伝えて欲しいとも思います。













犬の消えた日 (幻冬舎文庫 犬 1-2) [文庫] 井上 こみち (著)
さよなら、アルマ [単行本] 水野 宗徳 (著)
沖縄一中鉄血勤皇隊―学徒の盾となった隊長篠原保司 [単行本] 田村 洋三 (著)
国民の遺書 「泣かずにほめて下さい」靖國の言乃葉100選 [単行本] 小林よしのり(著)
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