土曜ドラマ「ガラパゴス」〔全4回〕 (第3話・2023/11/11) 感想

NHK・土曜ドラマ『ガラパゴス』
公式リンク:Website、X(旧Twitter)
第3話〔全4回〕『後編:働く。生きる。誰もが幸せになっていいはずだ。』の感想。
※2023年2月、BSプレミアム・BS4Kで放送した特集ドラマ『ガラパゴス』の再編集版(未鑑賞)。
※原作:小説・相場英雄『ガラパゴス』は未読。
捜査一課・継続捜査班の刑事・田川信一(織田裕二)は鑑識課の木幡祐香(桜庭ななみ)とともに、生前の仲野定文(満島真之介)の足跡をたどって彼が派遣労働者として働いていた各地の勤務先を訪ね歩く。そこで田川が知ったのは、仲野が体験していた辛く理不尽な環境だった。そして仲野が世の中にたいして、重要な何かを知らせようとしていたことがわかってくる。それは誰にとって、どういう意味をもつ内容だったのか?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:小説・相場英雄『ガラパゴス』
脚本:戸田山雅司(過去作/科捜研の女シリーズ、スペシャリスト、刑事ゼロ)
演出:若松節朗(過去作/振り返れば奴がいる、救命病棟24時、やまとなでしこ)
音楽:住友紀人(過去作/恋ノチカラ、南くんの恋人、アンフェア、やまとなでしこ)
※敬称略
「起承転結」の「転」として、物語が一気に動き出した!
原作は未読。
2023年2月6日と2月13日にNHK BSで放送された「特集ドラマ版」は未鑑賞。
第2話の感想は、同日同時間に放送されたテレビ朝日・ドラマスペシャル『友情~平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」~』の感想を投稿したのでお休みさせていただいた。
で、もともとは前後編の後編に当たるのが、今回と次回の第3話と4話になる。
当然だが、「起承転結」の「転」として、今までじっとしていた特殊班捜査係の鳥居(伊藤英明)が人材派遣大手の森社長(髙嶋政宏)に反旗を翻したという感じだ。
そのことで、警察内部の監察と、捜査一課・継続捜査班の刑事・田川信一(織田裕二)と鑑識課の木幡祐香(桜庭ななみ)の攻防も始まった。
物語の構成としては、非常にオーソドックではあるが…
「全4話構成」の “連ドラ” として見るよりも、原作も「前後編」だから、今作も「前後編」として見てみると。
第1話と2話では、最初はバラバラに点在していた、正に「点と点」が、捜査によって次第に「線」として見えてくる。
そして、後編の前半である第3話では。
「点と点」が「線」となり、
更に「線と線」が交わり「点」が増え、
それら無数の点が連鎖、連携することで「面」が構成されていく。
物語の構成としては、非常にオーソドックではあるが、基本に忠実だからこそ安定感があるし、説得力もある。
社会問題を痛烈に風刺する作品になりそうだ
今どきは、テレビや映画鑑賞、読書やレジャーまでも “コスパ” や “タイパ” が当然で。
一体、どこまで省略、短縮、間引き、割愛、圧縮をすれば気が済むのか。
特に、自動車製造現場は、コストカットが最優先され、もはや労働者も部品と化し。
経営効率を上げるために、自動車パーツと同じように、労働者もモジュール化(=いくつかの下位システムに分けること)し。
都合よく雇っては、都合よく首を切る。
それを裏で支えるのが、大手人材派遣会社。
その闇を、沖縄出身の派遣労働者・仲野(満島真之介)の死の解明を通して、主人公・田川刑事が現実を浮き彫りにするのか。
最終話が楽しみだ。
あとがき
多くの人が薄々分かっているのに見て見ない振りをしている社会問題を痛烈に風刺する作品になりそうですね。
地上波ドラマでは地味すぎて作りにくいのかもしれませんが。
こういう見ごたえのある作品を、NHKはもっと地上波で放送してほしいです。
テレビ朝日の『相棒』シリーズで捜査一課の刑事・出雲麗音 役の篠原ゆき子さんが、美濃加茂工場派遣時代での仲野の元同僚・脇田朱美として出演されていました。
刑事ドラマファンとしては、ついに『踊る大捜査線』と『相棒』のコラボが「キターッ!」って感じでした(笑)
原作既読の方、一度見た方は、是非ともネタバレのコメントだけはご遠慮ください。
★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/18361/
【これまでの感想】
第1話
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