それってパクリじゃないですか? (第9話・2023/6/7) 感想

日本テレビ系・水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』
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第9話『完璧上司の涙』、ラテ欄『私たちはパクリじゃない! 最後の戦いの始まり』の感想。
なお、原作の漫画、奥乃桜子「それってパクリじゃないですか? ~新米知的財産部員のお仕事~』は未読。
「カメレオンティー」の発売イベントを目前に、イラストレーターのハナモ(山崎静代)が描くウサギのグッズが完成した。そんな中、亜季(芳根京子)はハナモがSNSに「自分に断りもなく使用している」という怒りの投稿をしていることを知る。しかし、契約上問題はなく、亜季は勘違いで乗り込んで来たハナモの説得役に。だが、同席するはずの北脇(重岡大毅)は別件で窮地に陥っていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:小説・奥乃桜子『それってパクリじゃないですか?~新米知的財産部員のお仕事~』
脚本:丑尾健太郎(過去作/下町ロケット、半沢直樹2020、競争の番人) 第1~3,5~9話
佃良太(過去作/朝ドラ「舞いあがれ!」、星とレモンの部屋) 第4,6,9話
演出:中島悟(過去作/デカワンコ、セカムズ、これは経費で落ちません!、俺の話は長い) 第1,2,5,8話
内田秀実(過去作/あな番、ヤンキー君と白杖ガール、ファーストペンギン) 第3,4,7話
鯨岡弘識(過去作/地上波ドラマなし) 第6,9話
チーフプロデューサー:三上絵里子(過去作/ファーストペンギン!、リバーサルオーケストラ、すきすきワンワン!)
音楽:富貴晴美(過去作/朝ドラ「舞いあがれ!」、花嫁のれんシリーズ、西郷どん)
主題歌:AARON「ユニーク」
オープイングテーマ:ジャニーズWEST「パロディ」
※敬称略
これまで、一定の評価をしてきたが…
今作については、これまで世間の評価とは別に…
“ドラマ” として企画やテーマ、配役や役柄などについて一定の評価をしてきた。
しかし、次回が最終回なので、来週の感想は総括になりそうだから今回であれこれ書きたかったことまで書いてみる。
すべてが、終盤で熊井が言った"調整役"につながっていた!
いよいよ、次週で終わりなので、第6話で「カメレオティーの発明案件に関しては 特許出願していませんから」との弁理士の北脇(重岡大毅)でネタ振り済みの案件の回収だ。
冒頭で、プロのイラストレーターで個人事業主なのに、契約書も理解せず著作権法にも疎い… 現実的には “あり得ない” ような人気イラストレーターのハナモ(山崎静代)が登場して一気にテンションが下がったが。
がんばって終盤まで見続けたら、ハッピースマイルビバレッジに乗り込んだ熊井(野間口徹)の言った次のセリフで納得だ。
熊井「無理が通るように 調整するのが私の仕事です」
なるほど… だ。
序盤で登場させたハナモの設定の良しあしは別にして、ハナモの対応をした亜季(芳根京子)のやったことが、終盤で熊井が言った “調整役” につながっていたということだったのだ。
この辺は “知財” を扱うドラマ、知財部が舞台のドラマであることを、改めて強調したと思う。
まあ、相変わらず今回も分かりにくさはあるものの、“連ドラ” の最終回直前回としては意外といい感じだ。
気になったこと、2つを挙げてみる
ただ、“1時間のドラマ” としては、気になったことのほうが多い。
一つは、ハッピースマイルが出願した特許の内容と、月夜野のカメレオンティーに関する発案案件 0116番の内容について、セリフでの説明以外にほぼ無かったこと。
その上、劇中ではハッピースマイルによる “大ピンチ” と騒いでる割に、常務の木下(相島一之)は「ライセンス料も 相手の提示額は途方もない金額で」と一体いくらなのか最後まで分からず仕舞い…
流石に、肝心な部分がこんなに曖昧な表現では、とにかくピンチの大きさが全く分からない。
いいや、ピンチの大きさ以前に、どこがどう特許を侵害しているのかを隠したまま進んでいるから、いつも以上に分かりにくかった。
もう一つ言及しておきたい気になったことは、ハッピースマイルへの対抗策のくだり、ネットや図書館で資料を探すなどの描写を終盤まで延々と繰り返したこと。
頑張ってること、ピンチなことを描きたいのは分かるが、そもそも “北脇が調べ尽くした” と描写した後にあれこれ描いたところで、最低限の描写以外は明らかに蛇足なのだ。
やはり、問題山積だった第6話の脚本と演出では…
他にも気になったことはあるが…
とにかく、そもそも、そもそも、“分かりにくいテーマ” で、“馴染みの薄いネタ” なのだから、脚本も演出も、もっと細心の注意を払って、視聴者に分かってもらう工夫をするべき。
まあ、今回の脚本も演出も、問題山積だった第6話担当の組合せだから、書いてもしょうがないと思うが、今回しか書けないから書いておこうと思う。
あとがき
脚本家と演出家で “分かりやすさ” のギャップがあり過ぎますね。
描いていること、伝えたいことは理解しますが、もっと分かりやすさを追求するべきだったと思います。
それと、ず~っと気になっているのですが、今作のオープニング映像って、本編にまず BGMが先行して、あの長いタイトル映像になりますが、もっとスッキリ作れなかったのかなぁって。
まあ、最終回の内容がスッキリしてくれることを願うばかりです。
それでも、ほぼ初期設定をいかせずに、既視感溢れる裏番組よりいいと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17969/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話
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