連続テレビ小説「らんまん」 (第44回・2023/6/1) 感想

第41回/第9週『ヒルムシロ』の感想。
公式リンク:Website、NHK高知局応援ページ、東京もご当地!首都圏の「らんまん」情報、Twitter、Instagram
第44回/第8週『シロツメクサ』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
演奏会でドレス姿の寿恵子(浜辺美波)と遭遇し、びっくり、うっとりの万太郎(神木隆之介)。二人で演奏会を抜け出し別室で話していると、そこへ高藤(伊礼彼方)がやってくる。間一髪、物陰に隠れることができた万太郎だが、高藤に抱きかかえられる寿恵子の姿を見てしまい、今まで感じたことのない思いがこみ上げる。そんな中、思わぬ流れで田邊(要潤)から植物学雑誌創刊の許可を得ることに成功。しかし、万太郎の頭の中は…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
原作:なし
脚本:長田育恵(過去作/マンゴーの樹の下で、群青領域、旅屋おかえり)
演出:渡邊良雄(過去作/ゲゲゲの女房、花燃ゆ、まんぷく) 第1~3,6,7週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん) 第4,5,8週
深川貴志(過去作/とと姉ちゃん、半分、青い。、カムカムエブリバディ) 第9週
音楽:阿部海太郎(過去作/恋せぬふたり)
撮影:西鍵真治(過去作/カーネーション、マッサン、べっぴんさん、まんぷく)
照明:前田藍里(過去作/大阪発地域ドラマ「アオゾラカット」)
主題歌:あいみょん「愛の花」
語り:宮崎あおい
植物監修:田中伸幸(現・国立科学博物館、高知県立牧野植物園[2000-2015])
制作統括:松川博敬(過去作/篤姫、てっぱん、カーネーション等の演出担当、エンディングカット)
※敬称略
解説放送になかった"色"の補足をしてみると…
あしのブログに、ようきんしゃったなぁ。
(私のブログに、よくぞいらっしゃいました。)
あしが管理人の “みっきー” やか!
(私が管理人の “みっきー” です!)
冒頭から、どうでも良いことだが、解説放送では言及されていなかったので補足…
解説放送では「赤いドレスを着た寿恵子」だけだったのだが、粋な… というか、映像らしい演出がこの場面にはあった。
その前段で「大きな花瓶に色とりどりのバラ」と解説されたのは、大輪のピンク色、白色、黄色のバラが生けてある、いわゆる会場に飾って楽しむ「飾り花」というもの。
そして、うっとりした万太郎(神木隆之介)が「貴婦人じゃのう」と言って触れたのは、ピンク色のバラ。
そこへ登場するのが、胸回りは白色で全体がキラキラした感じの真っ赤なドレスを着た寿恵子(浜辺美波)。
へアアクセサリーは、ベルベット調の深紅のリボンと、ピンク色のこぶし大の花飾り。
きっと、「赤色」は寿恵子のためにキープしたと思う。
だって、普通は華やかな飾り花を生けるなら “赤いバラ” は使うのが一般的だから。
でも、ここは万太郎はピンク色のバラを見て “貴婦人” と言ったから、ピンク色より濃い赤の衣装を着せることで、より万太郎がうっとりすることを計算し、でもピンク色の花の髪留めを着けることで、会場の花とリンクさせた。
当然、会場のカーテンが真っ赤だから、寿恵子のドレスを敢えて真っ赤ではないキラキラ系にしたのも、良いセンスだと思う。
入場してきたカルテットが最初に演奏した楽曲について
衣装のセンスもさることながら、選曲のセンスも良いと思う。
入場してきたカルテットが最初に演奏したのが、モーツァルトの『セレナーデ 第13番 ト長調 K.525《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》 - 第4楽章: Rondo(Allegro)』だ。
有名なのは、第1楽章「アレグロ」の冒頭に登場する第1主題の旋律だが、この第4楽章はロンド形式ゆえに、主題が躍動的で全体に抑揚があるから、次の楽曲とメリハリをつけるには都合が良いのだ。
クララがピアノで弾き語りをした楽曲について
そして、クララ(アナンダ・ジェイコブズ)がピアノで弾き語りをしたのが、アイルランド民謡「ブラーニーの木立」の旋律に歌詞をつけた「The Last Rose of Summer~夏の名残りのバラ~」だ。
原詩を私なりに解釈すると…
年老いた主人公が短い老い先を思って、花壇に咲く一輪のバラに向かって、「このままお前を残すのは不憫だから、私の家族や友達が眠る花壇に葬ってあげよう、いや私もそのあとに続くんだ」と言った…
花壇の1本の木に残ったバラの花に身内のいない自身を重ねて残りの人生を唄った、家族と友人たちへの深い愛情を込めた歌詞なのだ。
英語が理解できる万太郎は、次のように歌詞を捉えた。
万太郎「『愛する者なくして 誰が たった一人 生きられようか?』。」
そして、更に田邊(要潤)に次のように説明した。
田邊「西洋の音楽は 美しかったろう?」
万太郎「はい。まっこと美しゅうて… 胸が 痛い…。
いとしさとは 苦しいもんですね」
ここが、ちょっと興味深いのは、「The Last Rose of Summer~夏の名残りのバラ~」の使い方。
普通なら、若くして子を残して亡くなった母ヒサ(広末涼子)の思いと重ねそうところを、今さっき見てしまった寿恵子の美しさと、高藤(伊礼彼方)との関係に重ねている点だ。
更に、夕日が透けるステンドグラスに手を触れる万太郎に、「カナカナカナカナ…」とヒグラシの哀調のある声も重なる。
これらの描写によって、万太郎に突然こみあげてきた “今まで感じたことのない思い” が強調された。
そのことで、益々、今後の万太郎の寿恵子に対する言動に興味が湧く。
なかなかうまい “音の演出” だと思う。
万太郎の世渡りの巧みさが微笑ましい
残りの5分間は、それまでと打って変わって、ドタバタ喜劇風のやり取りだ。
華やかな色合いの演奏会から一転して、グレートーンの落ち着いた色彩の植物学教室だからこそ、男たちのバトルが熱く映る。
背景のミンミンゼミの声も、どことなく暑苦しい感じだ。
そして、演奏会で田邊から調子よく雑誌発刊の許可をもらい、更に講師の大窪(今野浩喜)を丸め込んで、まんまと編集長の座を認めさせちゃった万太郎の世渡りの巧みさも微笑ましい。
ここが面白いのは、あくまでも現状は “出入りを許されているだけ” の万太郎が、うまく立ち回ることで “居場所” を確保するだけでなく、“権限” まで手に入れた上に、人のお金で勉強までしようとしていることだ。
これ、世渡りとしては面白いし、見習いたいところでもある(笑)
あとがき
いよいよ、万太郎の “恋バナ” が本格始動でしょうかね(笑)
主人公の “恋バナ” をちょっぴり待ち遠しいのは、久し振りかもしれません。
それだけ、今作は “恋バナありき” で進んでこなかったことを証明していると思います。
それにしても、人のお金(仕事)で勉強したり、会いたい人に会えるって、楽しいですよね。
みっきーの植物図鑑
いよいよ「みっきーの植物図鑑」も6月、2か月目に入ってネタ切れかなぁと思いつつ、今朝ウォーキング中に見つけました。
1日おきに前を通っているのに気づきませんでした。

調べてみると、「フェイジュア」の花だそう。
派手な見た目のとおり、原産地は中南米。
写真では分かりにくいですが、濃い緑の葉の裏は銀色で、赤と白のコントラストがきれいな花です。
実は、秋の収穫時期にジャムやゼリーで食べたことのある「フェイジュア」の実になるんですね。
お香にも使われるジャコウのような強い香りがして、熟成した実はとてもおいしいです。
また、秋になったら見てみようっと。
最後に、フェイジョアの花言葉は「実りある人生」「情熱に燃える心」だそうで、今月は私の誕生月なので、あやかりたいと思います…
結びに
ほなな~!また来とうせ。
それでは、また来てね。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17953/
【これまでの感想】
第1週『バイカオウレン』
1 2 3 4 5 土
第2週『キンセイラン』
6 7 8 9 10 土
第3週『ジョウロウホトトギス』
11 12 13 14 15 土
第4週『ササユリ』
16 17 18 19 20 土
第5週『キツネノカミソリ』
21 22 23 24 25 土
第6週『ドクダミ』
26 27 28 29 30 土
第7週『ボタン』
31 32 33 34 35 土
第8週『シロツメクサ』
36 37 38 39 40 土
第9週『ヒルムシロ』
41 42 43
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