連続テレビ小説「らんまん」 (第40回・2023/5/26) 感想

第31回/第7週『ボタン』の感想。
公式リンク:Website、NHK高知局応援ページ、東京もご当地!首都圏の「らんまん」情報、Twitter、Instagram
第40回/第8週『シロツメクサ』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
万太郎(神木隆之介)は、寿恵子(浜辺美波)と話す中で、「日本中の植物を載せた植物図鑑を作る」という壮大な目標を見つける。万太郎は、波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)、丈之助(山脇辰哉)と夢を語らい、まずは植物学の雑誌を作ろう、と盛り上がる。一方、寿恵子は、みえ(宮澤エマ)に頼まれ、元薩摩藩士の実業家・高藤(伊礼彼方)の元へ菓子を届けに行く。そこには田邊(要潤)の姿もあり…何かが動き出す予感!?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
原作:なし
脚本:長田育恵(過去作/マンゴーの樹の下で、群青領域、旅屋おかえり)
演出:渡邊良雄(過去作/ゲゲゲの女房、花燃ゆ、まんぷく) 第1~3,6,7週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん) 第4,5,8週
深川貴志(過去作/とと姉ちゃん、半分、青い。、カムカムエブリバディ)
音楽:阿部海太郎(過去作/恋せぬふたり)
撮影:西鍵真治(過去作/カーネーション、マッサン、べっぴんさん、まんぷく)
照明:前田藍里(過去作/大阪発地域ドラマ「アオゾラカット」)
主題歌:あいみょん「愛の花」
語り:宮崎あおい
植物監修:田中伸幸(現・国立科学博物館、高知県立牧野植物園[2000-2015])
制作統括:松川博敬(過去作/篤姫、てっぱん、カーネーション等の演出担当、エンディングカット)
※敬称略
"生涯自然児" と呼ばれるにふさわしい万太郎の誕生!
あしのブログに、ようきんしゃったなぁ。
(私のブログに、よくぞいらっしゃいました。)
あしが管理人の “みっきー” やか!
(私が管理人の “みっきー” です!)
怒涛の展開とはこういうことだろうか?
前回で万太郎(神木隆之介)が、寿恵子(浜辺美波)と話す中でひらめいて…
今回の冒頭はそこに直結して約3分6秒の長めのアバンタイトルで、一気に「日本中の植物を載せた植物図鑑を作る」という壮大な目標を見つけるまでを描いた。
万太郎「わしは 日本国中の草花を全部明らかにして
名付け親になって 絵と文にするがじゃ
うん… そうじゃ 図鑑にするがじゃ!」
そのヒントを授けたのが “運命の人” である寿美子である展開に「なるほど」と思っていると、そのまま一足に “わしの植物学!” まで進んだ。
万太郎「わしの一生を懸ける仕事 わしの植物学を
たった今 見つけましたき!」
万太郎「大学も教授も関係ない。
一生を懸ける… わしの植物学!」
これ、“ドラマ” だから「いよいよ進むんだ…」で済ませがちだが、ほぼモデルの牧野富太郎博士の史実通りだから、寿美子が言ったように「気が遠くなります」「一生?」と驚くのが当たり前で。
とにかく、以前にも書いたが、“生涯自然児” と呼ばれるにふさわしい万太郎の誕生だ。
アバンタイトル、予告編なしでの盛り上げ方が半端ない!
まあ、普通の朝ドラなら今回のアバンタイトルが金曜日のラストにしてもおかしくないレベルの盛り上げ方ではある。
しかし、今回は敢えてオープニング映像を入れて、場面を切り替えた。
賛否あると思うが、主人公の挑戦がスタートしたばかりだから、無理やりに話を進めるよりも、新キャラクターを含めて、今週中に “時代” を描いてしまうという意図だと思う。
だからこそ、“恋のライバルの登場?” や “不穏な雷鳴” が気になるし、それを考えての “予告なし” の構成だったと思う。
ホント、15分間に無駄がない。
東大の落第生・堀井丈之助のモデルは"坪内逍遥"か?
さて、話を、牛鍋のアップから始まった主題歌明けに戻そう。
東大の落第生・堀井丈之助(山脇辰哉)が次のように話していた。
丈之助「西洋の文学は この生身の人間を書こうとしていたんだ」当時の日本の文学は俳句や短歌がそうであるように、更に落語や歌舞伎も「形式」を重んじていた(諸説ある)。
そんなことに丈之助が改革を求めたということだと思う。
「堀井丈之助」のモデルは公式に明かされていないが、いるとすれば…
明治から昭和にかけて近代日本文学の成立や演劇改革運動に多大な影響を与えた小説家で翻訳家の「坪内逍遥」が近いと思う。
劇中で堀井が万太郎に「尾張 名古屋の神童」と言っていたが、坪内逍遥も現在の岐阜県美濃で生まれ神童と呼ばれていたし、更に偉大な功績として『シェークスピア全集』の翻訳もある。
ついでに、逍遥は、寿恵子の憧れの作家として登場する曲亭馬琴や、馬琴が書いた『南総里見八犬伝』を‘勧善懲悪なんて江戸時代の儒教に基づく古い考え方だ’と批判したとされている。
出典:『南総里見八犬伝』の長編構想 :「勧善懲悪」をモチーフとする小物語の反復と連鎖
この辺も、あまり説明臭くなく、難しすぎない程度に “時代” をうまく表現していると思う。
毎回15分間、週5回の構成が、それぞれ良くできている
今回は四部構成になっていた。
「わしの植物学!」のくだり、「牛鍋屋での “最初の一人”」のくだりに続いて、例の「舞踏会」のくだりだ。
寿美子が元薩摩藩士の実業家・高藤雅修(伊礼彼方)の元へ菓子を届けに行くと、そこには田邊教授(要潤)がいて、そこでも音楽演奏や舞踏会の議論が行われ、高藤の熱い視線でか~るくネタフリ。
続いては、波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)が中庭で見つけた「四つ葉のクローバー」(シロツメクサ)に田邊が反応するくだり。
田邊が万太郎たちに「幸運のシンボル」だと教え、万太郎たちの喜びの裏で、「確かに 神は 私に 幸運を遣わせてくださった」ーとつぶやいた。
とにかく、主題歌明けの約10分、登場人物同士の人間関係の紹介に始まって、互いの意見との合意点と相違点、人間性の変化まで、万太郎の次のフェーズ、植物学雑誌の創刊が動き出す前に描くべきことをほぼすべて盛り込んで描き切った)。
いや、万太郎の次のフェーズが動き出す前に描くべきことをほぼすべて盛り込んで描き切ったのは、今週、第8週『シロツメクサ』の全日にいえると思う。
特に、画面に映っていない登場人物を描写した日もあり、実に良くできている。
これ、今作の「土曜日版」は丁寧に作られているから、今週の「土曜日版」は全部がつながって見られるわけだから、今から楽しみだ。
あとがき
「予告編なし」が、良いですね。
“恋のライバルの登場?” や “不穏な雷鳴” の直後に「予告編」が放送されたら、なんか醒めちゃいますよね。
いやあ、これで8週分、全体の “1/3” が終わったわけですが、今のところ不満も不安もありません。
やはり、“ドラマ” は生身の人間を書こうとしなくちゃダメなのだと思います。
みっきーの植物図鑑
去る5月20日に訪れた『佐倉草ぶえの丘ローズフェスティバル2023』で見つけた素敵なバラを紹介します。
名前は、「イザヨイバラ(十六夜薔薇)」。

江戸時代に中国から渡来したとされ、原種なのに固まって咲かずにポツポツと咲きます。
でも、“雄大な野性味と華やかな豪華さ” が同居していて魅力的なバラだと思います。
花をよく見てください… “まん丸” ではないのです。
花が八重咲で花弁が密集しているため “まん丸” にならず一部が欠けるので、十六夜(いざよい)の月に例えたのが名前の由来です。
写真のバラは、少し開き過ぎた頃の写真で、本来の満開の時はもう少し球形です…
※下記の「楽天市場」の商品を参考にしてみてください。
結びに
ほなな~!また来とうせ。
それでは、また来てね。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17938/
【これまでの感想】
第1週『バイカオウレン』
1 2 3 4 5 土
第2週『キンセイラン』
6 7 8 9 10 土
第3週『ジョウロウホトトギス』
11 12 13 14 15 土
第4週『ササユリ』
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第5週『キツネノカミソリ』
21 22 23 24 25 土
第6週『ドクダミ』
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第7週『ボタン』
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第8週『シロツメクサ』
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