連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第125回・2023/3/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第125回〔全126回〕/第26週/最終週『私たちの翼』の感想。
※ 本作は、2023年2月10日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
2020年4月。貴司(赤楚衛二)がようやくパリから帰宅する。自宅の玄関前で歩(安井姫壱)を遊ばせていた舞(福原遥)は、喜びのあまり貴司にかけより歩と一緒に抱きしめる。3か月後の7月。ネットで刈谷(高杉真宙)たちアビキルの空飛ぶクルマ開発の詳細を多くの人に見てもらうため、紹介動画用の撮影を行いネット上にアップする。やがてそれを目にした投資家が刈谷に大口の出資を申し出てくる。
---上記のあらすじは[Yahoo!ニュース]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17,19~22,24,最終(26)週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11,18,23,25週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15,21,最終(26)週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17,18,24週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12,19,22週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」助監督、特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」) 第20週
小河久史(過去作/「スカーレット 本編」助監督、「おちょやん 総集編」助監督) 第23週
大野陽平(過去作/夜ドラ「ここは今から倫理です。」第6回のみ、朝ドラ「ちむどんどん」第9週のみ) 第25週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
「朝ドラやけん、よかたい!」と言いたいところですが…
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
「朝ドラやけん、よかたい!」で、よかね?
(「朝ドラなんだから、細かいことは気にすんな!」で、いいの?)
いくら最終回直前回で何をいったところでどうしようもないので、「朝ドラやけん、よかたい!」と言いたいところですが。
流石にスルーできる内容ではないので、いろんな情報を交えて書こうと思います。
私は"親心"になったことがないから"違和感"を覚えるが…
月曜日の冒頭で貴司が家出(出家か? 苦笑)した時のテロップが「2020年1月」で、前回(木曜日)が「2020年4月」。
今作は「阪神淡路大震災も東日本大震災はないが、リーマンショックと新型コロナウィルスはある世界」のご都合主義設定だから(失笑)史実になぞっても今回は「2020年4月7日~5月21日(東京などは25日)」ってこと。
貴司「おっきくなったなぁ」
う~~ん、僅か4~5か月で「おっきくなったなぁ」か…
もはや、睡眠時間は十分なのに‘あくび’が出てしまった。
まあ私は “親心” になったことがないから想像の域だが、数か月でも子供の成長は感慨深いってことか?
せめて、「お母ちゃんのいうことをきいてたか?」「いい子にしてたか?」、いや「淋しい思いさせてごめんな」じゃないのかなぁ?
時間経過、IWAKURA、空飛ぶクルマ等など、どうでもいいや
アバンタイトルで‘あくび’が出たからだろう。
主題歌明けは、朝からメラトニンをたくさん吸収したはずなのに、ものすごい‘睡魔’が…
その後に描かれた…
2020~2026~2027年への時間経過、空飛ぶクルマ、IWAKURA、短歌、浅田芭路チャン復活、五島列島も…ー
ハッキリ言って、どうでもいいレベルだ。
ってことで、今回の感想は終了… とはいかないか。
そもそも"プロット"に"半年間分のポテンシャル"がなかった
総括しておこう(おっと、先日やっちゃたけど)…
ここからは、完全に私の妄想(考察ではない)だから読みたくなければ進めて構わない。
結局、ざっくりと言ってしまえば…
最初の「五島列島編」と「空飛ぶクルマ編」を直結しただけのプロット(あらすじ)には、正味数週間しかもたない(ポテンシャルがない)だった… というのが、正直なところだと思う。
そんな貧弱で発展性の乏しいプロットが “メイン” から提出されたから、制作統括含めた NHK上層部が慌てて作戦会議。
●とにかく、最初がばらもん凧で最後がパイロットなら「パイロットになる話」を入れよう!
●最後が、本土と島をつなぐ飛行機の話なら鳥人間コンテストを題材に「人力飛行機の話」も入れちゃおう!
ってことで、追加枠用の2人の脚本家を補強。
それでも「尺が埋まらないぞ!」と困惑したら、 “メイン” が「あの~、短歌を入れられますぅ?」ってことで、藁にも縋る(わらにもすがる)思いで…
※いや、ここはちょっと別の推理があるから、少し先を読んでいただきたい。
恐らく、大なり小なり上記のような企画会議の騒動の結果が “これ” だと思う。
ここで、分からない人や、分かりにくいって人のために、私なりに解説してみますね… 「プロット」は、放送尺(映画の場合は「上映尺」)に合わせたポテンシャル(潜在能力)やヴォリューム(分量)が必要なのです。
要するに、「単発45分のドラマ」「一話60分ので全10話の連ドラ」と「3時間のスペシャルドラマ」では、必然的に要求される「プロット」は変わってくるってことなんです。
ここを正しく理解し見極めないと「詰め込み過ぎ」や「内容が薄っぺら」になるわけです。
完璧な完成図も設計図もなくて、部品が寄せ集めでは…
従って賢明な読者の皆様はお気づきと思うが…
●‘プロローグ’と‘エピローグ’だけが決まっていて…
●本編(中身)が思い付きの寄せ集めだから…
流石に “物語” は作れないことは想像できると思う。
だって、中身は… 今作風に例えるなら “ただの部品やパーツの寄せ集め” に過ぎないし、完璧な完成図も設計図もないのだから。
私が監督でも、「まずは撮れ高(業界用語で「本編で使用できる品質の量」のこと)を確保しろ! 内容は語りと編集で作り込め!! 辻褄合わせは土曜日版と総集編でいい!!!」ってクランクインするしかないと考えると思う。
エピソードを組み込む前にもっと選別をすべきだったと思う
まあ、上記のことは完全に私の妄想だが…
あなたが今作の信者や関係者のファンならともかく、これまで普通に見てきた読者様なら分かると思う。
‘プロローグ’と‘エピローグ’だけが決まっていて、寄せ集め部品で本編の “起承転結” や “連続性” を担保することが如何に困難なことか?
ばらもん凧、ネジ工場の倒産危機と後継ぎ問題、お好み焼き屋、カフェ、瀬渡し船と民宿、古本屋と短歌、模型飛行機と遊園地「飛行塔」、人力飛行機とダイエット、旅客機パイロットと恋バナ、山村留学に離島問題、リーマンショックとインサイダー取引、救命病棟24時とコードブルー、オープンファクトリー、親の介護問題、貴司君のスランプとパリ、コロナ禍、空飛ぶクルマ…
これらの部品一つひとつは決して悪いと言い切れない。
こうやって書いていて、思い出したのが第13週『向かい風の中で』の第62回で、商品こん包のパート3名がリス取りに決まって、最後に制服を返す日の主人公とのやり取りだ、
パート従業員の一人である西口智子(マエダユミ)と舞との次のやり取りを覚えているだろうか?
保存してある映像(偉いでしょ?)から抜粋してみた…
智子「商品こん包の仕事は 最後のとりでや」
舞「最後のとりで…」
智子「私らが不良品一個 ほこり一個でも見逃したら
そのままお客さんとこへ届いてしまう。
ここのねじは ええねじなんや。
職人さんらが 心込めて作っててな」
心を込めて作っても、不良品はできてしまうし、ほこりが入ってしまうことはある。
でも、そこを最後のとりでが最終チェックすることで最高品質を確保できる…と書いたのは、“メイン” の桑原氏なのだ。
だったら、もっと、今作の部品も製品に組み込む前に選別すべきだったのでは?
だって、“メイン” は先の智子に次のことも言わせていたでないか。
智子「機械の選別では見つけられへんかった傷や。
これを見逃せへんことが IWAKURAの品質を守ってんねん」
やはり、個人的な思い入れや大人の事情は一先ず置いておいて、「今作の品質」を守るために、選別したらよかったと思う。
だって、視聴者は不良品でも返品できないわけだから…
『舞いあがれ!』最も夢をかなえたのは"メイン"だった(驚)
最終回直前の最後に、いろんな面で下衆な話をしようと思う。
どうぞ、「ケツの穴が小さいヤツだ」と笑っていただいて結構だ。
で、昨日の夕方、スマホの画面を二度見してしまったネットニュースが飛び込んできた。
「舞いあがれ!」発の詩歌集「トビウオが飛ぶとき」発売へ 貴司くんの選りすぐり40首収録 リュー北條の短歌も デイリースポーツ online
https://www.daily.co.jp/gossip/2023/03/29/0016190188.shtml
主人公・舞(福原遥=24)の夫・貴司(赤楚衛二=29)が劇中で出版した歌集「デラシネの日々」「連星」から、選りすぐりの短歌約40首を収録。解説を、「舞いあがれ!」のファンであり、SNSで歌人ならではの目線で鋭いツイートを投稿していた俵万智氏(60)が担当する。
な~るほど。
これこそ、稀に見る‘ドラマ場外’での “回収” では?(苦笑)
この報道によって、ようやく…
●異様なほどに「貴司君と短歌」を盛り込んだのも…
●今年2月にNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演した歌人がせっせと応援ツイートしていたのも…
●最終週に「空飛ぶクルマ」よりも重視して描いていたことも…
全部すべて、まるっとスリっとゴリっとエブリシングお見通しできちゃった(笑)
いやあ、とても清々しい気分だ。
そりゃあ、自分の夢をかなえられるなら、主人公に夢なんて… だと思う。
結果的に壮大な「“メイン” の詩歌集のプロモーション企画」に一杯食わされたってことだ。
ならば、次作『らんまん』が放送開始に合わせて『NHKドラマ・ガイド』であらすじを事前に公開したり、『小説(上)』で前半の展開を知らせるほうが、よほど好感度が高いと思う。
※実は前作『ちむどんどん』も事前にあらすじ等の発表は一切なかった…
あとがき
いやあ、スゴイ仕上がりの最終回直前回でしたね。
貴司君が帰国しても、空飛ぶクルマが完成しても、ばんばが五島に帰っても、これっぽちも感慨がない…
最終回は、「かささぎ」のファーストフライトの操縦かんを舞が握って、祥子と医師が搭乗するするのかな?
一つだけ褒めたいところがありました。
オープニング映像は、紙飛行機がばらもん凧、そしてスワン号から旅客機になって、最後は「かささぎ」となって空を舞いあがる!ってことだったようです。
褒めたいのは、オープニング映像を作る段階の少ない情報の割に、きちんと『舞いあがれ!』という飛翔の印象になっているなぁと思うからです。
まあ、逆に言うと、短歌はどうでもよかったってことですけど(笑)
おまけ
千葉県北西部は昨夜も大雨でして、でも今朝は少しだけ晴れ間がのぞいたので、その時に満開の桜を撮りました。
今週末予定のお花見までもつかなぁ…

雨粒が光る桜
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17800/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
46 47 48 49 50 土
第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
67 68 69 70 71 土
第16週『母と私の挑戦』
72 73 74 75 76 土
第17週『大きな夢に向かって』
77 78 79 80 81 土
第18週『親子の心』
82 83 84 85 86 土
第19週『告白』
87 88 89 90 91 土
第20週『伝えたい思い』
92 93 94 95 96 土
第21週『新たな出発』
97 98 99 100 101 土
第22週『冒険のはじまり』
102 103 今後の感想について(暫定版) 104 105 106 106 土
第23週『飛躍のチャンス』
107 108 109 110 111 土
第24週『ばんばの歩み』
112 113 114 115 116 土
第25週『未来を信じて』
117 118 119 120 121 土
第26週/最終週『私たちの翼』
122 123 124
- 関連記事