連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第124回・2023/3/29) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第124回〔全126回〕/第26週/最終週『私たちの翼』の感想。
※ 本作は、2023年2月10日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
新型コロナの感染拡大でロックダウンとなってしまったパリで、貴司(赤楚衛二)は一人夜空を見上げながら、舞(福原遥)たちに会えない寂しさを噛みしめる。2020年4月。日本でも非常事態宣言が出され、「うめづ」は休業。家に帰っためぐみ(永作博美)はIWAKURAの従業員の出勤を曜日交代制にすると舞たちに言い、舞はアビキルが翌日の会議で対応策を決めると告げる。
---上記のあらすじは[Yahoo!ニュース]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17,19~22,24,最終(26)週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11,18,23,25週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15,21,最終(26)週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17,18,24週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12,19,22週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」助監督、特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」) 第20週
小河久史(過去作/「スカーレット 本編」助監督、「おちょやん 総集編」助監督) 第23週
大野陽平(過去作/夜ドラ「ここは今から倫理です。」第6回のみ、朝ドラ「ちむどんどん」第9週のみ) 第25週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
ご案内
今作の感想は、既に一度離脱しております。
従いまして、今後は管理人が最終回まで完全予想した内容をもとに書きますので、下記を読んでいただいていないと分からない場合があります。
連続テレビ小説「舞いあがれ!」※今後の感想について(暫定版)
最終週なのに、良くも悪くも世間で話題になっていない…
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
「朝ドラやけん、よかたい!」で、よかね?
(「朝ドラなんだから、細かいことは気にすんな!」で、いいの?)
最終回間近なので、感想前に少しだけ雑談を。
少なくとも日本を代表するメジャー映像コンテンツである NHKの連続テレビ小説ですから、国内ではそれなりに話題になっていただかないと、受信料を支払っている立場としても、番組モニターとしても(笑)心配になるわけです。
そんな気持ちがあるかたは、ネットで「舞いあがれ! 視聴率」と入力して、試しに検索してみてください。
この感想の投稿時点でも、ネットニュースに限って読めば、ほぼ今週の記事はヒットしませんよ。
これは何を意味するか?
そう、そんな検索ワードで探す人がいないから、ネット記事にしないってことですよ。
これは、視聴率の高さや低さに関係ありません。
要するに、良くも悪くも “世間で話題になっていないこと” を意味するわけです。
う~ん、最終週の水曜日で、残り2回しか無いのに。
この体たらく、一体誰が責任取るんでしょうねぇ。
最初から「貴司君が歌人になる朝ドラ」すればよかったのに
さて、本編の感想。
今回を含めて3回しかないのだから、もう少し「空飛ぶクルマ」を描いたらいいのに? と思うのだが。
「空飛ぶクルマ」を路上駐車させても、Twitterトレンド第1位を狙っているのか、ただただひたすらに “メイン” のこだわりで描きたいのか知らないが、まあ全編ほぼ「貴司君」のオンパレードだ。
ここで「貴司君と短歌」を描きたかったなら、最初から「お好み焼き屋の息子・貴司君が短歌で大成するまでのサクセスストーリー」の企画書を出すべきだったと思うが。
もしも書いている途中で、ふつふつと「貴司君と短歌」を描きたくなったとしたら、少なくともNHKの上層部を説得して、もっとしっかり丁寧に貴司と短歌を描くべきだったと思う。
「町工場」と「自然豊かな場所」であればどこでもよかった
もう一つ気になったのが、これまでの展開を見れば分かるとおり、日本中の町に町工場はあるわけだし、人工衛星ならともかく、「万博」も強調していない時点で、主人公もその家族も日本中どこが拠点でも描けたはず… ってことだ。
いや、あれだけ「ラグビー」を強調していたのに、ふたを開ければ「ラグビーワールドカップ2019日本大会がない世界」になっていたわけで(失笑)
それをいったら、五島列島も同じで、「五島」にこだわっているのは祥子くらいなんだから、別に適当な「離島」ならどこでも成立したわけだ。
そう、言っちゃ悪いが、「町工場」と「自然豊かな場所」であれば、どこでも成立したようなストーリーに<今は>なってしまったのだ。
その土地をいかしたストーリーは、見応えがあった
実はその<今は>のところが、大きな問題なのだ。
だから…
●ばらもん凧が印象的だった「当初の五島列島編」
●父と娘が飛行機の夢を語った「生駒山上遊園地」
●大阪公立大学の人力飛行機製作クラブ「堺・風車の会」をモデルにした「なにわバードマン編」
●日本で唯一のパイロット養成公的機関で、宮崎本校と帯広分校などがある「航空大学校」がモデルの「航空学校編」
この辺が、その土地をいかしたストーリーとして見応えがあったのが、<遠い昔>もことのように懐かしく感じてしまうのだ。
今回は特に"作為的に感じる台詞"が多過ぎる!
さて、<今は>よりも大きな問題、いや<今や>これが最大の問題かもしれない…
そう思うのが、随所に散りばめられている “作為的に感じる台詞” の数々だ。
あなたが賢明な読者の皆様だから、敢えて具体例は挙げないが、そう、あれやこれだ(笑)
恐らく “メイン” は楽しくてしょうがないだろうし、踊る台詞を聞けば筆が走りまくっていたに違いない。
でも、何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し… だ。
ここまで “作為的に感じる台詞” が並べ立てられると、そっちが気になり過ぎて “物語” が頭に入って来ないのだ。
最近の朝ドラで"作為的に感じる台詞"が多過ぎたのは…
一旦ここで立ち止まって、私が述べている “作為的に感じる台詞” について一応解説してみる。
簡単に言っちゃえば、「その登場人物が喋る、話す言葉には感じにくい台詞」のことだ。
脚本家が自分で言いたいことを、まるでその登場人物に憑依して言わさせている… そんな感じだ。
これを聞いて(読んで)、当ブログの読者様なら「あれ? 何かの朝ドラの時も聞いたような?」と思ったら大正解だ。
そう、例えば軽かったのが朝ドラ『ちむどんどん』(NHK/2022年度前期)で、やたらと文学やポエムが登場したのは記憶に新しいと思う。
中程度だったのは、非現実的な台詞を盛り込んで迷走した朝ドラ『おかえりモネ』(NHK/2021年度前期)。
『半分、青い。』には、少なくとも"物語"があった
そして、手に負えなかったのが、忘れもしない朝ドラ『半分、青い。』(NHK/2018年度前期)だ。
とにかく、登場人物が発するのが、ほぼ全部ポエム(脚本家の自己満足的な台詞の数々)だったのだから目も当てられなかった。
しかし、ある意味で今作はその上を行ってしまったと思う。
それは、『半分、青い。』には少なくとも “物語” があったのだ。
主人公の人生があって、脇役が翻弄させられて、でも夢を追いかけ続けて… みたいなストーリーがあったのだ。
だから、今作の「こんねくと」を見た時に、感想にも書いたが、ヒロイン鈴愛の “モノづくり” に影響を与えたシェアハウス「なんでも作るよオフィス」を真っ先に思い浮かべることができたのだ。
いくら"自分から前に出ないヒロイン"でも限度があると思う
では、今作はどうか?
前回の感想にも書いたように、まず「主人公の物語」よりも「恋バナ」と「身内のトラブル」のほうが多いから、ただただ騒動を見せられている点は朝ドラ『ちむどんどん』(NHK/2022年度前期)に似ている。
しかし、今作との大きな違いは賛否両論あろうが、徹底的に“お節介で姉御肌の王道朝ドラヒロイン” を踏襲した点だ。
だから、夫が移り気だろうが、兄がクズだろうが、とにかく「主人公・暢子の物語」に見えたのだ。
でも、今作は「歌人の貴司君のスランプ」を事あるごとに盛り込んで、その合間に「恋バナ」と「身内のトラブル」、残った部分に舞を挟み込んだ程度だから、どうやったって「主人公・舞の物語」には見えないのだ。
提灯記事も必死に擁護しているが逆効果になっているような
そのことを、未だに “先頭を切っていくタイプではなくて、周りにいる人を感じながら幸せになることを一緒に見つけて、難局をどう乗り越えていくか一緒に考えていくヒロイン” だよと、必死に擁護して、盛り上げようとしている提灯記事を今週になって更に目にするようになったのも、結局はライターさんも気づいているのだ。
もう、そう書かないと擁護できないくらいだってことだと思う。。
無理する必要はないが興味があったら、幾つか提灯記事を読んだらいい。
結局、称賛している部分は似通っているし、ファンが「そうだよね」って思ってくれるようなことしか書けないのだ。
そう、私(たち)のように冷静に見ている人たちの気持ちを思い直させるほどのパワーはないのだ。
提灯記事数々だが… 読めば分かるが、むしろ痛々しいくらい。
世間で話題になっていないのは隠せることではないのだから、NHKも他の方法で後方支援を願い出た方がよかったとさえ思う。
あとがき
信者的なファンはご自由に… なんですけど。
なんか、仕事のためとはいえ、必死に提灯記事を書いているライターさんの文脈を読むと、もはや本編よりも泣けてきます。
とにかく、あれこれ持ち上げるのは勝手ですし、私も好きな作品は褒めまくりますけど。
ラストスパートですから、もう少しうまく擁護してあげた方がいいと思います。
今日のおまけ
昨夜は近所の公園が4年ぶりかな? うちの自治会で花見用の行燈をつけることになったので見てきました。
人が集まらないように提灯の電球は間引きされていました。
それにしても、1週間‘青空’を見ていません。
このままだと、お花見する前に散っちゃうよ~~~ぉ
そうそう、冒頭の「五島弁」の部分を最終版に替えました(笑)

★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17799/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
46 47 48 49 50 土
第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
67 68 69 70 71 土
第16週『母と私の挑戦』
72 73 74 75 76 土
第17週『大きな夢に向かって』
77 78 79 80 81 土
第18週『親子の心』
82 83 84 85 86 土
第19週『告白』
87 88 89 90 91 土
第20週『伝えたい思い』
92 93 94 95 96 土
第21週『新たな出発』
97 98 99 100 101 土
第22週『冒険のはじまり』
102 103 今後の感想について(暫定版) 104 105 106 106 土
第23週『飛躍のチャンス』
107 108 109 110 111 土
第24週『ばんばの歩み』
112 113 114 115 116 土
第25週『未来を信じて』
117 118 119 120 121 土
第26週/最終週『私たちの翼』
122 123
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