連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第117回・2023/3/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第117回〔全126回〕/第25週『未来を信じて』の感想。
※ 本作は、2023年2月10日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
舞(福原遥)は刈谷(高杉真宙)と玉本(細川岳)の作業場で、刈谷たちが開発している「空飛ぶクルマ」と対面する。刈谷の熱い情熱に触れ、舞は大学時代の人力飛行機スワン号を思い出す。刈谷と玉本は、サークル時代と変わらず空へのあこがれを抱き続けていた。刈谷は舞に、来年には有人飛行を成功させるという。そして、誰でも自由に空を行き来できる未来をつくると夢を語る。
---上記のあらすじは[Yahoo!ニュース]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17,19~22,24週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11,18,23,25週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15,21週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17,18,24週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12,19,22週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」助監督、特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」) 第20週
小河久史(過去作/「スカーレット 本編」助監督、「おちょやん 総集編」助監督) 第23週
大野陽平(過去作/夜ドラ「ここは今から倫理です。」第6回のみ、朝ドラ「ちむどんどん」第9週のみ) 第25週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
ご案内
今作の感想は、既に一度離脱しております。
従いまして、今後は管理人が最終回まで完全予想した内容をもとに書きますので、下記を読んでいただいていないと分からない場合があります。
連続テレビ小説「舞いあがれ!」※今後の感想について(暫定版)
今週もできるだけ春の訪れを感じる写真を掲載するつもり…
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
今日はぬっかですもんねー。春ん来たごっちゃよ
(今日は暖かいですね。春が来たみたい)
今週は、春分の日があって、お墓参りも行くし、お花見もやりたいし、WBCの結果も気になるし、コロナ禍もぼちぼち収まりつつあって、ホテルの仕事も復活の兆しが見えてきたかなぁ… という感じです。
てなわけで、今週もできるだけ春の訪れを感じる写真を掲載するつもりです。 では早速、今回の感想…
また自分が得意でない専門分野は"サブにさじ投げ"ですか…
世間では相変わらず、提灯記事や一部のファンによって「メイン脚本の桑原氏」を祭り上げているようだが。
当ブログの読者様なら、“メイン” よりも “サブ” のほうが、流れも自然で無駄がないことはご承知の通り。
逆に言えば、“メイン” は自分が拘りたい部分だけは異様に掘り下げるが、全体のバランスは無視をする。
ということで、最終週直前の今週も “サブ” に‘俳句パート’だけ押し付けて、復路ゴールで高らかにテープを切る準備中? のようだ。
まあ、本人が選択したのか、NHK側の忖度なのかは分からないが、自分が得意でない専門分野の週は “さじ投げ” するのが通例だから驚きやしない。
でも、でも、託された、任された “サブ” は気の毒でならないが(涙)
‘いいとこ’2つ、‘よくないとこ’2つを掘り下げます!
しかし、今回は悪いところばかりではない。
敢えて評価するなら、‘いいとこ’2つ、‘よくないとこ’2つという感じだろうか。
その辺を掘り下げてみようと思う。
月曜日から出し惜しみをしない脚本は‘いいとこ’
まず…
1つめの‘いいとこ’は “サブ” が書いた脚本だ。
それは、舞(福原遥)が刈谷(高杉真宙)と玉本(細川岳)が開発している「空飛ぶクルマ」と対面し、二人の情熱から大学時代を思い出して、主人公も「空飛ぶクルマ」の開発にかかわっていくであろうことを、ストレートに描いたこと。
どうせ、最終週では “舞ちゃんのお手柄” になるのだ。
だったら、出し惜しみなんてせずに、筋書きとして「主人公を絡ませる気は満々です!」とやってくれたほうが “諦め” がつくってこと(苦笑)
「舞ちゃんのプロモーションビデオ」よりずっとマシな演出
残りの‘いいとこ’は、今作でナント! “8人目” の演出家の演出部分だ。
まず、最終週直前週だというのに、演出担当が今作は初担当の大野陽平氏なのは単純な驚きだ。
大野氏は、夜ドラ『ここは今から倫理です。』では第6回のみ演出、朝ドラ『ちむどんどん』では第9週のみ演出経験がある(というか、経験は少ないです)。
因みに、前作の第9週『てびち!てびち!てびち!!』は、知る人ぞ知るレストランのコックさんになる物語なの「イタリア風おでん」に1週間を割いた、あの週の担当だった人だ。
従って、まず演出については過大な期待は禁物だ(苦笑)
今回の15分間を見たって、ほぼすべてのカットが「似たり寄ったりの中途半端な引きのサイズ」ばかり。
思い切ったアップで強調もしなければ、「株式会社ABIKILU(アビキル)」以外はど~んと引いた画角で全体を見渡すことも無し…
ただ、ここからが‘いいとこ’だ。
“メイン” を筆頭にやたらと顔のアップを切り返すだけの単調な会話劇、「舞ちゃんのプロモーションビデオ」を見せられるよりは、ずっとマシなのだ。
これまでも幾度も書いているが、主人公は “ドラマ” の中で一人で生きているわけではない。
むしろ、たくさんの脇役の中で生きていて、その中で輝きを放つのが主人公なのだ。
だから、“舞ちゃんの顔の どアップ” ばかり見せられても、それは “ドラマ” でもなんでもないのだ。
‘よくないとこ’の1つめは「なぜ、今さら貴司?」
さて、2つの‘いいとこ’が終わったから、あとは‘よくないとこ’2つとだけになった。
1つめの‘よくないとこ’は、当ブログでは「窓を開けたら秒で貴司」でお馴染み(笑)の貴司(赤楚衛二)が2つ持っている。
内の1つは「なぜ、今さら貴司?」だ。
一般的な夫婦を描く “ドラマ” であっても、特に “朝ドラ” の場合は、「ヒロインの夫」を描くことは特別なことではない。
ただ、過去の名作、秀作とはいわないまでも、あの迷作『ちむ~』ですら “朝ドラ” では、「ヒロインの夫」はヒロインと同じ趣向だったり、同じ夢を見たり、同じ方向に進むものだ。
ただ、今作は違う。
そもそも、貴司というキャラクターはもともと存在感が薄かったのだ。
幼なじみとしては久留美より印象は薄く、恋人としては柏木学生のほうが印象深く、夫・パートナーという役割も特になく同居人レベルだし、父親の描写や役割もほぼベビーシッターのようで。
ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』(TBS/2022)での大庭蒼生 役を見た人なら、健気に「石子先輩!」と慕っていた赤楚さんのほうが印象強いし、ハマリ役に見えたし、魅力的だったのは異論がないのでは?
そういうことなのだ。
「初期設定」では、貴司も他の脇役もそんなに違いはない
「どういうこと?」と思って、非公開希望コメントで質問されても答えようがないので、最初に解説しておこう(ふ~っ 笑)
要するに、幼なじみ、恋人、夫、パートナー、父親としての貴司は描かれていないとは言わないが、ないに等しいのだ。
結果的に主人公と結婚したという「特別設定」が後付けされているだけで、「初期設定」では五島列島の人たち、IWAKURAの従業員、浪速大学や航空学校の関係者、最近なら御園(山口紗弥加)と大して変わらないのだ。
"舞と貴司の 1対1 の関連性"以外は、他の脇役と大差がない
そう書くと、今度は「流石に、一太やさくら、由良先輩や大河内教官、笠巻さんや章にいちゃんとは、別格じゃないの?」と思われる人もいるだろうから、こっちも解説しておこう(ヤレヤレ 笑)
要するに、貴司らしさが表現されているのは “主人公が中心のエピソード” に隣接している部分、もっと簡単にいうなら「窓を開けたら秒で貴司」のような “舞と貴司の 1対1 の関連性” 以外の描写は、貴司の両親「うめづ夫妻」を含めて、他の脇役と大差がないってこと。
それこそ、主人公の人生に影響を与えた “重要キャラ” でいうなら、幼少期の子役の一太(野原壱太)、大河内教官(吉川晃司) 、貴司の短歌のファン・秋月史子(八木莉可子)、なにわバードマンのOB・安川龍平(駿河太郎)らのほうが‘上’だと思う。
次を言うと、貴司や赤楚さんファンから叱られると思うが、「短歌要員」なら、幼なじみやパートナーである必要はなかったのだ。
いや、むしろ又吉直樹さんが演じた “八木のおっちゃん” の二代目のほうがよかったと思うくらいだ。
だって、東大阪の工場の社長たちも “二代目” になっているのだから、別に違和感もないし、統一感すら出たと思うから。
幼なじみやパートナーという"常設キャラ設定"は不要だった
そうしておけば、スピンオフ的にでも、好きな時に「短歌要員」を挿入できたのだ。
むしろ、幼なじみやパートナーという「常設キャラ設定」を追加してしまったから、短歌を盛り込む時は、とにかく「貴司の突然の不調・停滞」を発令させるしかなくなったのだ(失笑)
これについては、久留美も幼なじみで看護師という「二重設定」にしたために、舞や家族の病気や病院が絡む時は出さざるを得なくなったのと同じだが。
NHKも最終週直前週の「貴司の短歌」に違和感を覚えたから
更に、あろうことか、先日の3月14日には、NHKのニュース・報道ドキュメンタリー番組『クローズアップ現代』まで利用して、「空前の“短歌ブーム”は何映す 令和の歌に託した思い」という特集まで組んで、今週を後方支援してきた。
※公式サイト
まあ、流石に NHKも最終週直前週の「貴司の短歌」に違和感を覚えたからフォローしたと思うが。
やはり、「空飛ぶクルマ」と「短歌」では “重なり” がなさすぎると思う。
従って、貴司の物語はこのまま舞の物語とシンクロすることはなく、貴司がまた放浪の旅に出るなどして、ごまかすだろう…
だって、ごまかさないことには、舞の物語に決着つけられないからだ。
あとがき
おそらく、これが最後の「貴司の不調・停滞」だと思うので、金曜日まで引っ張って「短歌を辞める」って言って、最終週で旅に出る… んでしょうね(当たるかな?)
とにかく、「短歌パート」は “メイン” がざっくりと書いて佃良太氏に渡していると思うので不安しかないですが、「空飛ぶクルマパート」は普通に進むとは思います。
ただ、唯一の懸念材料は「残り9回しかない」ってことです。
そうなると、どうにかしてでも、「ABIKILU」の仕事を「こんねくと」のお仕事ドラマに組み込む必要がありますから…
脚本として舞が仕事を‘横取り’するには、「ABIKILU」の経営にかかわらせるしかないので、悠人経由で投資家を紹介してもらう流れで合流して、あとは既出キャラの元なにわバードマンの胴体班だった渥美准教授(松尾鯉太郎)でも利用して空へ羽ばたくのかな?
どうになるにせよ、最終週のための辻褄合わせをさせられる脚本家と演出家が気の毒です…
おまけ
今朝、ウォーキングで足を延ばして菜の花畑に…
ではなくて、これまた近所のスーパーマーケット裏の立ち入り禁止の造成地に菜の花が少しだけ咲いていたので、お馴染みの「金網フェンス」からスマホと腕だけ入れて撮影してきました。
青空と黄色の菜の花と緑がいいコントラストになりますね。

★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17779/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
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第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
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第16週『母と私の挑戦』
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第17週『大きな夢に向かって』
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第18週『親子の心』
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第25週『未来を信じて』
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