連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第116回・2023/3/17) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
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第116回〔全126回〕/第24週『ばんばの歩み』の感想。
※ 本作は、2023年2月10日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
祥子(高畑淳子)は、舞(福原遥)とめぐみ(永作博美)に付き添われ五島をあとにする。大阪の家は祥子が住みやすいように段差をなくしたリフォームがなされていた。めぐみは祥子から壊れたラジオを預かる。そこへ舞と貴司(赤楚衛二)に連れられ歩が保育園から帰宅する。祥子が歩に笑顔で声をかけるが、歩は照れ臭そうに隠れてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!ニュース]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17,19~22,24週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11,18,23週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15,21週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17,18,24週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12,19,22週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」助監督、特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」) 第20週
小河久史(過去作/「スカーレット 本編」助監督、「おちょやん 総集編」助監督) 第23週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
ご案内
今作の感想は、既に一度離脱しております。
従いまして、今後は管理人が最終回まで完全予想した内容をもとに書きますので、下記を読んでいただいていないと分からない場合があります。
連続テレビ小説「舞いあがれ!」※今後の感想について(暫定版)
二つの未公開希望コメントの質問にお答えします
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
ほんなこて、さんかけん、風邪ば引かんごてねー。
(本当に、寒いから、風邪を引かないようにね)
今朝(下書き時)は久し振りに拍手が 20個を切ったので、好き勝手書いてみます。
※投稿時は「20個」になりました(感謝)
まず、本編の感想に入る前に、未公開希望の質問に答えてみますね。
そもそも、非公開希望で質問を書く意味も分かりませんけど(苦笑)
ということで、その他のことは「あとがき」で書きますね。
では、こんなわがままな感想でも読みたいと思ってくださる読者様のためだけに、真剣に書きます!
Q:前回の送別会に貴司と歩がいなかったのは変では?
Q:前回の送別会に貴司と歩がいなかったのは変では?
確かに脚本が雑で、演出がそれをフォローするつもりも実力もないから、さら~っと見ている人は不思議に思うでしょうが。
次の木戸の台詞を聞き逃さなければ、スルーできるのでは?
木戸「祥子さんが 明日 大阪に行きます」
更にスタッフを擁護するつもりは微塵もないですが、めぐみと舞、祥子も衣装が違うから、お得意の時間経過で「到着した日の数日後」であり、貴司と歩は一足先に帰ったのでは?
まあ、普通の演出家なら脚本に書いてなくても≪○日後≫のテロップ、「貴司くんと歩ちゃんは一足先に帰りました」のナレーションくらいは発注すると思うが(笑)
ただ、今回で祥子に貴司が「お久しぶりです」と言っていたから、一体何日経過したの? とは思いますけど。
Q:一太と百花、さくらとむっちゃんのその後を描いたのは"回収"ですよね?
Q:一太と百花、さくらとむっちゃんのその後を描いたのは"回収"ですよね?
わざわざ取り上げるほどの “回収” ではないと思う。
普通の “連ドラ” なら当然やっていること。
あなたが最近流行りの「どんでん返し」や「伏線と回収ばかり」の “連ドラ” に慣れているだけ。
これを “回収” と褒めていたら、むしろ当然のことをやっている脚本家さんに失礼だと思います。
それと、多くの人が「回収」の意味を正しく理解していません。
面倒なので、正解は書きませんけど「以前に書いたことの “続き” を書くこと」は脚本では “回収” とは言いません。
もっと、才津家の外観を丁寧に描写しておけば…
では、本気で…
冒頭から、あんなに祥子(高畑淳子)が才津家の玄関に思い入れがあって(当然のこと)家を後にするのを感慨深く描く予定があったのなら…
“メイン” の演出家が「当初の五島列島編」で強調しておけばよかっただけのことでは?
それこそ、庭の木々とか近所の風景とか、ただの「情景」、「風景」としてだけではなく、祥子やめぐみ(永作博美)、舞(浅田芭路)の “原風景” として象徴的に描けばよかったし、五島の美しすぎる自然はそれに十分値するし、応じるパワーを持っていると思う。
いや、それをやりたいから、ロケ地、作品の舞台に「五島列島」を選んだのではないのか?
もう、ロケハン(ロケーション・ハンティング)の段階から、テーマとロケ地が乖離していたのか…
※才津家はオープンセットやロケではなく、スタジオセット撮影です。
※今作のテーマについて、あとで言及します。
私は、今回の祥子が"かわいそう"でならなかった…
ここからは20年近く介護をやっている素人目線でいうが…
それこそ、身体的にやや不自由なだけで頭がボケていないのなら、十分に安全を確保した上で積極的にリハビリを兼ねて動いたほうがいいというのが一般的な考え方では?
脳梗塞を患った設定でも、既に「急性期(発症時に入院した病院)」、「回復期(リハビリ施設等)」を過ぎた「自宅での回復期(維持期・生活期)」なのなら(祥子はよく分からないが)…
つえや車いすを使って積極的に外出することを心がけたり、麻痺のある側だけでなく、麻痺の無い側の運動機能を同時に鍛えて、脳に運動機能が麻痺していないと学習させることで、どんどん運動機能が回復するのは介護の常識のような…
まあ、ドラマでも視聴者に誤解を生まないようにできるだけリアルに描け! なんてことを声高に言うつもりはないが、やはり私は祥子がかわいそうでならなかった…
祥子を思う気持ちも、住宅の準備態勢も大きく間違ってはいない
さて、ようやく(すみません)本編の感想だ。
今回の序盤で次のようなやり取りが描かれた。
祥子「何か手伝えることやなかか」
めぐみ「あっがとう。でも 無理せんと
しばらく ゆっくりしちょったらよかけん」
舞「行きたいとことか やりたいこととかある?」
祥子「う~ん… 思いつかんね…」
めぐみ「ゆっくり見つけたら よかよ」
確かに、娘のめぐみが母の祥子を、孫の舞が祖母を気遣っているように聞こえる。
以前に書いたように、東大阪の町工場界隈では “IWAKURAの一人勝ち” だから、子育てリフォームの直後にバリアフリー化のリフォームも余裕のよっちゃんだ(笑)
祥子を思う気持ちも、住宅の準備態勢も、ドラマとしてもリアルで考えても別に大きく間違ってはいない。
むしろ、あと2週間しか使わない岩倉実家のスタジオセットを頑張って作り直したとさえ思う。
桑原氏はテーマを意識して書いていると思うが、書きたいことが多過ぎて…
でも… ここからが「テーマ」に隣接する話だ。
分かる人だけ分かればよいって基準で書いてみる…(謝)
前回の感想で書いた通り、今作は、同時に “メインの脚本家と演出家” は 「当初の五島列島編」で、《できることを探す》というコトを《複数あるテーマの一つ》として描いた。
そのことは、前回の祥子の「できんなら できることば探せば よかとよ」を回想で挿入したことで “回収” しているから異論はないはず。
ただ、私はこの程度のことは “回収” ではなく、敢えて言うから “テーマの確認” でしかないと思うが。
先に進めよう。
既に賢明な読者様ならお気づきだろうが、《できることを探す》だけでは “テーマ” として成立しない。
テーマとして正確に言うなら、《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》だ。
よ~く思い出してほしい。
これまでに今作が描いてきたことは、すべて《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》に通じないだろうか?
●ウサギの飼育係
●お父ちゃんを励ます模型飛行機作り
●ターミガン号の試行錯誤
●航空学校でのフェイルとの苦戦
●浩太社長(高橋克典)の死
●リーマンショック
●オープンファクトリー
●こんねくと…
これらはすべて《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》につながっているのだ。
もちろん、今思えば… であって、当初はそのようには見えなかったが(苦笑)
でも、こうやって超好意的に、体系的に考えれば、主人公の設定が “先頭を切っていくタイプではなくて、周りにいる人を感じながら幸せになることを一緒に見つけて、難局をどう乗り越えていくか一緒に考えていくヒロイン” であることこそが、《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》の象徴(シンボル)であることに納得できると思う。
もちろん、このことは公式サイトには記載されていないし、私が知る限りの提灯記事や SNS等でもほとんど言及されていない。
※ごく一部で気づいた人はいます。
だから、表面的に見ている人(悪いとは思わない)や、一部を拾い上げて好意的に見ている人(否定はしない)は異論反論あると思うが…
舞が独立せずに実家で子育てする設定も、結城章(葵揚)が IWAKURAの後継者になるくだりも、祥子が岩倉家に引っ越す展開も、突き詰めれば《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》を映像化しているだけなのだ。
きっと、少なくとも “メイン” の桑原氏は分かって書いていると思う。
でも、桑原氏が描きたいもの、盛り込みたいことがあまりに多いから、“テーマ” がぼやけてしまっているのだと思う。
そのために、こうやって視聴者が好意を持って体系的に考えないと、“連ドラ” として破綻しているように見えてしまうのだ。
めぐみの祥子への気遣いのやり方が違うような…
長くなって申し訳ないが、来週は呆れて縮小するかもしれないから、このまま好き勝手に書いてみる。
では、先ほど言及したやり取りに『舞いあがれ!』だけに “舞い戻る” と…(笑)
祥子「何か手伝えることやなかか」
めぐみ「あっがとう。でも 無理せんと
しばらく ゆっくりしちょったらよかけん」
… ではなくて。
めぐみ「それじゃあ 洗濯物を畳むの手伝ってくれる?」
祥子「およぉ!」
めぐみ「ついでに 夕飯の準備も一緒によかかな?」
祥子「よかばい!」
… ではないのだろうか?
「ジャム作り」だって、もっとやりようがあったと思う
中盤、久し振りに笠巻(古舘寛治)が登場した。
舞「笠巻さんに 先生になっていただきたいんです」
笠巻「やることないっちゅうんは しんどうてなぁ。フフフフ」
このエピソード然り、この時の笠巻と祥子の表情然り、本人たち(俳優以外)が意識しているかどうかは別にして脚本も演出も演技も、若い人たちに大切にされ過ぎている高齢者の悲哀のようなものを描こうとしているように見えた。
そして、悪気は全くなくて高齢者を大切にする若者の気遣いのようなものも描こうとしているように見えた。
だったら、後半の「ジャム作り」のくだりだって、もっとやりようがあったと思う。
完全に無意味だが「こうしたらよかったのに… 講座」をやってみる。
娘や孫たちの置物、壊れ物扱いにしびれを切らした祥子が…
祥子「うち ジャム作りをやりたか」
舞「私 果物買ってくる。ばんば 何がいい?」
祥子「そうやね リンゴがよかばい」
そこに、リンゴを持って笠巻がやってくる。
笠巻「舞ちゃん リンゴもらってくれない?」
舞「ちょうどよかった。私 笠巻さんにお願いがあるんです」
笠巻「なんや 今さらお願いって?」
で、よかったのでは?
それこそ、笠巻も一緒に 4人でジャム作りをすれば、「IWAKURAファミリー」の “ホームドラマ” として微笑ましく楽しいシーンになったと思う。
でも、今回の描写ではご都合主義丸出しで、笠巻がリンゴを持ってきて三世代でジャムを作っただけで終わっている。
どう見ても、《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》には、なっていないのだ(失笑)
そう、多くの人たちの大好物である “回収” には程遠い仕上がりだと言わざるを得ない… ってことだ。
今回で「?」と思ったこと二つのコト
こんな愚痴ばかりの感想でも、まともに書けば 4時間近くかかってしまったから、ボチボチ締めくくる。
今回で「?」と思ったこと二つを言及して終わろうと思う。
一つ目は、前回までで、あれだけ「覚悟」とか「社長を辞める」とか描いた割に、めぐみが真剣に祥子に向き合うように見えなかったこと。
あれだけ強調したのなら、「お母ちゃん、曽根社長との打ち合わせに間に合うの?」「そうやった。忘れとった!」じゃないのか?
それこそ、まともに “回収” してほしいものだ。
二つ目は、刈谷(高杉真宙)が登場した「空飛ぶくるま(字幕では “空飛ぶクルマ”)」のくだり)について。
もしかして、世間ではこれを “回収” と呼ぶ人もいるかもしれないが、ハッキリ言うが、私は “回収” とは言わない。
なぜなら、『連続テレビ小説「舞いあがれ!」※今後の感想について(暫定版)』でも書いたように、普通に考えれば、更に《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》を考慮に入れれば、“当然” の展開だからだ。
とはいえ、ナレーションで「一方、あの刈谷先輩たちは…」クといった具合に、一度「刈谷の側」の作業を描いているならまだしも…
突然の電話から「空飛ぶクルマ」に展開しちゃうと、よほど好意的に見ていないと《自分ができることを探して、できないことはみんなでやろう!》には見えないのが、今作のダメなところなのだが(苦笑)
あとがき
もう完全に描きたいことが溢れすぎちゃって、あっぷあっぷしてますね(笑)
それこそ、「一人暮らしのばんばのために」で、空飛ぶクルマ開発でもよかったのでは?
もはや、『舞いあがれ!』でも『盛りあがれ!』でも『這いあがれ!』でもなく、『直ちに浮上せよ!』かも?(笑)
※アイキャッチ画像、鋭意作成中です!
おまけ
最後まで読んでくださった読者様へ、みっきーからのささやかプレゼントです。
今朝の、我が家の「山椒(サンショウ)」の芽が出たところの写真です。
一つのほうは、だいぶ葉っぱが生えてきて、春の訪れを感じますね。

我が家の山椒の葉

我が家の山椒の葉
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17774/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
46 47 48 49 50 土
第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
67 68 69 70 71 土
第16週『母と私の挑戦』
72 73 74 75 76 土
第17週『大きな夢に向かって』
77 78 79 80 81 土
第18週『親子の心』
82 83 84 85 86 土
第19週『告白』
87 88 89 90 91 土
第20週『伝えたい思い』
92 93 94 95 96 土
第21週『新たな出発』
97 98 99 100 101 土
第22週『冒険のはじまり』
102 103 今後の感想について(暫定版) 104 105 106 106 土
第23週『飛躍のチャンス』
107 108 109 110 111 土
第24週『ばんばの歩み』
112 113 114 115
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