星降る夜に (第9話/最終回・2023/3/14) 感想

テレビ朝日系・火曜9時枠の連続ドラマ『星降る夜に』
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第9話/最終回『雪宮鈴、愛している― 10歳差ピュアラブ、ついに完結』の感想。
伴(ムロツヨシ)の件を経て、鈴(吉高由里子)と一星(北村匠海)の絆はいっそう強まる。深夜(ディーン・フジオカ)は妻亡き後そのままだった東京の自宅の遺品整理をついに決意。深夜と妻の友人で、依頼を待ち続けてきた北斗(水野美紀)は言葉がない。当日は鈴も同行。‘全処分’で依頼された作業の最後、一星は深夜に箱を差し出す。北斗はそんな鈴、一星、深夜を太陽と月と地球の関係に例える。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大石静(過去作/家売るオンナシリーズ、大恋愛、知らなくていいコト、恋する母たち)
演出:深川栄洋(過去作/偽装の夫婦、僕とシッポと神楽坂、にじいろカルテ) 第1,2,5,6,最終話
山本大輔(過去作/民王、おっさんずラブ、緊急取調室3、妖怪シェアハウス) 第3,4,7,8話
音楽:得田真裕(過去作/家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、MIU404、石子と羽男-そんなコトで訴えます?-)
主題歌:由薫「星月夜」
挿入歌:NCT ドヨン「Cry」
※敬称略
ドラマ『ビーチボーイズ』…
粗探しをするつもりはないし、パロディのつもりだと解釈しているが。
一応、ドラマ『ビーチボーイズ』(フジ/1997)がネタに使われたら黙っちゃいられない立場なので書いておくが…
同作内に登場人物たちが銭湯に入るシーンは無く、あるとするなら一人ずつドラム缶の五右衛門風呂である。
むしろ、先頭で男たちといえばドラマ『ウォーターボーイズ』(フジ/2003)で。 まあ、それよりも、21時開始のドラマで、あれだけ「駅弁」を連呼するとは!(恥)
商業的に成功したとは言い難いが…
視聴率が作品の質を表すとも限らないし、世間で話題にならないから “ドラマ” としてどうこう言うつもりはない。
しかし、 テレビドラマが芸術作品ではなく、あくまでも広告を見てもらうためにスポンサーが制作している映像作品であることからすると、やはり視聴率は高いほうがいいし、話題になったほうがいいのは当然のこと。
その意味では、商業的に成功したとは言い難いのが今作を最終回まで見た率直な感想だ。
鶴子「物事には 始まりと終わりがありますから」
では、本編の感想。
王道の最終回… と、言えばよいのだろうか?
前回でシリアスパートは全部片づけたから、最終回はホンワカ、コミカルにみんなのその後 “余韻” を描きました… という感じだ。
看護師長・犬山鶴子(猫背椿)がピンクエンペラの解散宣言をするとき、次のように言っていた。
鶴子「物事には 始まりと終わりがありますから」
というわけで、台詞のとおり「終わり」を描いて締めくくったと思う。
まあ今となっては、最初の鈴(吉高由里子)と一星(北村匠海)が惹かれ合う根拠みたいなのが “一目惚れ” だとしても、強烈な印象付けをしてくれなかったことが悔やまれるが。
恋愛ドラマの大御所らしい仕事
しかし、まず良かったのは、一星の “聴覚障がい” の設定が、前期の某ドラマの後追いの印象になるのか心配だったが、今作は‘その設定’を必然とまでは作り込めなかったが、アリのほうが独自性が出るように利用した。
これによって、類似作品との差別化には成功したと思うから、さすが恋愛ドラマの大御所の仕事だと思う。
また、恋愛ドラマであって、“生と死” を扱うヒューマンドラマとしても見ごたえがあったのも大いに評価したいところだ。
久し振りに地上波ドラマで‘本気の恋バナ’を見た
更に、映像的なことを言えば、一星と深夜(ディーン・フジオカ)の居酒屋シーンの直後の、鈴と一星の “思い出ビデオ風” の‘約5分間’の構成や編集はよくできていた。
好みはあると思うが、これまで「こんなに必要?」と思っていた二人のイチャイチャシーンが、「これのために撮影したのか!」と思わせてくれた。
大袈裟に書くなら、久し振りに地上波ドラマで‘本気の恋バナ’を見た満足感すらあったような…
平日21時放送開始の恋バナとしては挑戦的な部分もあったが、全体的には引き延ばしも感じず、よく出来た作品だったと思う。
あとがき
結末に、もう一捻りあっても良かったかなぁって。
それと、遺品整理が登場するだけに、もう少し全体を整理整頓したら見やすかったかも?
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17768/
【これまでの感想】
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