連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第94回・2023/2/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第94回〔全126回〕/第20週『伝えたい思い』の感想。
※ 本作は、2023年2月10日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
御園(山口紗弥加)から受けたIWAKURAの取材記事が新聞に載る。書かれたのは女性社員のことだけで、男性社員のことは書かれていないと藤沢(榎田貴斗)は愚痴をこぼす。その記事を目にした貴司(赤楚衛二)は喜ぶが、それも束(つか)の間、編集者のリュー北條(川島潤哉)からの新しい短歌10首の宿題が目に入り、気が滅入(めい)る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17,19,20週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11,18週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17,18週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12,19週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」助監督、特集ドラマ「ペットにドはまりして、会社辞めました」) 第20週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
投稿時間が遅くても、まだ「離脱」はしません!
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
ほんなこて、さんかけん、風邪ば引かんごてねー。
(本当に、寒いから、風邪を引かないようにね)
前回の感想の投稿時間が遅くて「離脱?」と心配された読者様がいらっしゃったようですが。
月曜日の夜は『罠の戦争』と『好き好きワンワン!』という二大「語りたい連ドラ」があるので、火曜朝の朝ドラの感想は放送順で最後になるだけです。
他の曜日も同じことになりますが、今後はできるだけ早めに投稿します。
といっても、こっちはこっちで “内容が浅い” 割には “描写や展開が粗い” ので、感想を書くには別の意味で手強いですが(苦笑)
今さら… ブログで情報発信か?
まず、どうでもいいことだが、Yahoo!テレビのあらすじに「舞(福原遥)」がない!(汗)
「フィクション」に目くじらを立てるのは野暮… と、先ほど『星降る夜に』の感想に書いたばかりで、その舌の根も乾かぬうちに言うのもなんだが…
まず、押さえておきたいのは兄・悠人ニーニー(横山裕)の判決出たのが2014度(平成26年)だから、今回の劇中は2014~2015年になる。
そう、今から8~9年前、オッサンの私には “つい最近” のことだ(笑)
ここで近代史のうんちくを語るつもりはないが、一応 “ブログ歴16年目のブロガー” としてだけ言わせていただきたい。
そもそも、現在のような「ブログ」が認識されるようになったのが90年代末からで。
「livedoor Blog」、「BlogPeople」、「ココログ」などのサービス開始が2000年代初頭。
しかし、2008年にTwitterとFacebookの日本語版がサービス開始。
2010年にInstagram(英語版)が、2011年にLINEがサービス開始して、ブログの地位は下降し始めた。
これが “私が見たリアル”。
それこそ、企業についていえば、10年前なら多くの会社が既に自社サイトを持っていたし、ブログよりもSNSの発信に傾倒していった時代だ。 YouTubeも積極的に使われ始めていたし…
それなのに、IWAKURAは今さら… ブログで情報発信。
ブログで情報発信するだけなのに、動機が意味不明すぎる
ただ、「フィクション」だし、ネタだから、悪いことではないし、間違っているとも限らないが。
主人公が自社の社員たちの思いを世界に情報発信したいと思ってブログを始めるなら、何も “こんな違和感だらけの設定” を作って盛り込む必要あるの? ってことなのだ。
いや、むしろ、毎報新聞の記者・御園(山口紗弥加)を盛り込んで、御園の過去やフェミニズム思想的なモノを盛り込んだために、余計に分かりにくく、且つ余計な意味づけまでしたと思う。
ブログを"舞の新しい挑戦"として素直に描くだけでいいのに
これ、一番 “朝ドラ” らしく仕上げるなら… ってことで「こうしたらよかったのに… 講座」を無駄を承知でやってみる(笑)
まず、最もお手軽でおすすめなのが、五島列島の物産展を見た主人公が「うちの会社も情報発信が必要だと思うんねん」で始めちゃう。
流石に雑過ぎるというなら、既に「東大阪の企業紹介」的な地方局のローカル番組の取材を受けた設定にして(映像は要らない)、みんなで待ち遠しくお好み焼き屋「うめづ」で放送を待つ。
で、放送が始まってみると男性社員が一切映ってなくて、雪乃(くわばたりえ)が「笠巻さん映ったないやん! 舞ちゃん、何とかしてやってな」と騒いで、主人公が「私、ブログ作ります!」でいいのでは?
もうちょっと工夫するなら、事前にIWAKURA社員のイケメンを久留美(山下美月)の新しい彼氏にしておいて、「舞、○○君が映ってない!」とごねて、若手社員たちが「社長、私たちのことをブログを作って紹介してください。自分たちも書きますから」と提案しちゃう。
どっちにしても、航空機部品は作らないと決めたIWAKURAの次が、荒金(鶴見辰吾)から依頼を受けた自動車部品じゃないのかだから、脚本家はご都合主義であろうがなかろうが、主人公の仕事として「ブログを作る」を設定すべきなのだ。
そして、それを “IWAKURAの挑戦” として描けばよいだけのことでは?
脚本家がやるべきことを先延ばしにしているから、Wikipediaに「IWAKURAの営業の仕事を続けながら、ちょくちょく貴司のいるデラシネに出入りしている」なんて書かれてしまうのだ(失笑)
社会問題を描くとするなら北條も史子も描写の詰めが甘い
「フィクション」に目くじらを立てるのは野暮… と分かっていて、更に書く。
今回の「女性従業員しか記事になっていない」のくだりだが、脚本家や演出家は特別にフェミニズムを描こうとか、フェミニストを登場させて、当時の社会的な問題を取り上げようなんて思いはさらさらないと思う。
ただ単純に、記者が面白いと思ったから、新聞読者が喜びそうだからの理由で、偏向報道をするマスコミの問題を盛り込んでいるつもりだろう。
しかし、これまでの御園の描写や、最近の… 貴司(赤楚衛二)の短歌集を出版する編集者・リュー北條(川島潤哉)や、貴司の短歌のファン・秋月史子(八木莉可子)の描写があるから、否応がなしに社会的な背景や報道の本質について言及しているのかなぁとも勘ぐってしまう。
でも、社会問題を描くとするなら北條も史子も描写の詰めが甘いから、そこまでの意味にも受け取れない。
要するに、今回だけでも、これまでを鑑みても、“劇中の時代にブログで発信” がリサーチ不足による、意味不明なエピソードにしかなっていないということだ。
舞が"ブログ"を自ら思いついていない時点で弱いエピソード
今回のエピソードが決定的に、朝ドラの主人公のネタとして弱いのは…
“先頭を切っていくタイプではなくて、周りにいる人を感じながら幸せになることを一緒に見つけて、難局をどう乗り越えていくか一緒に考えていくヒロイン” という主人公・舞(福原遥)の当初の設定に “メイン” が拘り過ぎて、今の舞が自分から思いついていないことだ。
何度も書いて恐縮だが、“メイン” が書いていない「なにわバードマン編」と「航空学校編」の主人公なら思いついていると思うのだ。
それをやらないから、相変わらず “連ドラ” なのに、つながらない。
御園「記事を読んで 勇気が出た女性もいると思う」
舞「うん… そうかもしれませんね」
じゃなくて、「そうだとは思いますけど…」と、否定してこそ “最近の舞ちゃん” じゃないだろうか…
あとがき
“メイン” が書いていないところがあるとしても…
舞って、幼い頃から飛行機が好きで、人力飛行機のパイロットをやって、女性初の旅客機のパイロットを目指して、今は男性社会のネジ工場を母と一緒に経営側で支えているわけですよね。
だったら、むしろフェミニストの御園記者でフェミニズム的な描写にして、主人公がやろうとしているのは女性解放思想ではなく、父の夢の実現や自分への挑戦であると対比させたほうが “ドラマ” としてバランスがよかったと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17679/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
46 47 48 49 50 土
第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
67 68 69 70 71 土
第16週『母と私の挑戦』
72 73 74 75 76 土
第17週『大きな夢に向かって』
77 78 79 80 81 土
第18週『親子の心』
82 83 84 85 86 土
第19週『告白』
87 88 89 90 91 土
第20週『伝えたい思い』
92 93
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