連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第80回・2023/1/26) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
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第80回〔全126回〕/第17週『大きな夢に向かって』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方がよいです。
舞(福原遥)たちが試作を請け負った飛行機部品は、扱ったことのない硬い金属のためにうまく製造できない。そこで最古参の笠巻(古舘寛治)が他所の機械を借りようと言う。そこはかつてIWAKURAで働いていた小森(吉井基師)の転職先だった。一方五島では、町役場の信吾(鈴木浩介)がカフェに祥子(高畑淳子)たちを集め、五島に人を集めるアイデアがないか相談する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7,12~17週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」) 第8,9週
佃良太(過去作/星とレモンの部屋) 第10,11週
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3~5,7,13~15週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2,8,10,17週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6,12週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け) 第9,11週
原田氷詩(過去作/ちりとてちん演出補、スカーレット 24週のみ共同演出、おちょやん 17週のみ) 第16週
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
応援したいって気持ちが冷え込んで縮みまくっている
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
ほんなこて、さんかけん、風邪ば引かんごてねー。
(本当に、寒いから、風邪を引かないようにね)
今期は予想を裏切って(笑)意外と面白いドラマが多いので、朝の7時からテレビとパソコンに向かっていても、朝ドラにたどり着くのは11時過ぎ。
こちらの勝手な事情ですが、今作の感想に着手する時には秀作の感想も書き終えているため、粗探しをするつもりはなくても自然に粗が目立つわけです。
従って少しでも冷静に見よう、書こうとすると 13時までに投稿するのは難しいし、午後は仕事などもあるので、今後は夕方過ぎの投稿が増えるか、もしくは休み、中断も視野に入れようと思います。
まっ、それくらいに、私の「感想を書いて応援したい」って気持ちが “冷え込んで縮みまくっている” ということです…
私にとっては"気になる"を超えた"気に入らない"ことばかり
本編の感想を書く前に…
今回は、脚本、演出、どちらに対しても気に入らないところばかりだ。
冒頭の眠そうな主人公然り、小森目線のフラついたカメラワーク然りである。
とにかく、私にとっては “気になる” を超えた “気に入らない” ことばかりだから、面倒なので細かいことについては言及しない。
「お父さんがあれだけ応援してくれていた"自分の夢"を諦めてまでやることなの?」が払しょくされないと…
では、言い訳や愚痴はこれくらいにして、いつものテンションで “ドラマの本質” について考えてみようと思う。
「あくまで 先代と笠巻さんのためだから」らしいが、唐突に小森(吉井基師)と、長井金属の長井(や乃えいじ)が登場した。
長井「最後に 浩ちゃんの夢のために働けてな」
ほ~~~ぅ、「浩ちゃんの夢」らしい(苦笑)
とにかく、作り手たちは必死で「父の夢を叶えるために頑張る娘」のすり込み作戦を遂行中のようだ。
ただ、この台詞を盛り込めば盛り込むだけ「浩ちゃんの夢」には娘を始めとして多くの人が共感しているけど、“主人公の夢” ではないことが強調されてしまう。
もちろん、脚本家や演出が視聴者を誘導したい “方向” や “内容” は理解しているつもりだ。
しかし、よほど好意的に見ているか、流し見している人でない限り、「どうして、主人公は今になって必死に父の夢をかなえようとしているの?」の根本的な疑問は払しょくできないと思う。
結局、「お父ちゃんの夢 かなえたい」、「先代の夢 挑戦させてください!」と連呼させても、勤務時間中に居眠りするくらいに何かしているように描いても、今回のお座敷シーンでの主人公などからも、主人公の意気込みや固い決意が一向に見えて来ないのだ。
言っちゃ悪いが主演の演技力不足もある。
あるにはあるが、やはり脚本と演出が視聴者に対して「お父さんがあれだけ応援してくれていた “自分の夢” を諦めてまでやることなの?」という最大の疑問を消そうとしていないから、全部が中途半端に見えるのだと思う。
まあ、昨日あたりから「パイロットになる朝ドラと思っていたのは視聴者だけ」と<予想がつかない朝ドラ>とアゲまくる記事も出回っているが…(失笑)
今回のエピソードでは"お金"が一瞬も登場しない
前回の感想でも書いた通り今作はご都合主義を連発しまくって…
「バブル崩壊はない世界」なのに「リーマンショックはある世界」
「遺産相続はない世界」なのに「生命保険金はある世界」
「東日本大震災はない世界」なのに「JIS Q 9100はある世界」
などなど、自分たちの都合の良いように「ある、なし」を使い分けている。
そのこと自体は “ドラマ” だから間違っていない。
しかし、それでも「リーマンショック編」以降、ず~っと “ある” として描き続けているのが “お金” のことだ。
でも、今回のエピソードでは “お金” が一瞬も登場しないのである。
そう、なぜか “お金” が必要な “試作” の話なのに「試作代がない世界」なのだ(苦笑)
IWAKURAパートになると"採算度外視"って???
だって、前回で国内トップクラスの重工業会社「菱崎重?」の重役・荒金(鶴見辰吾)が次のように言っていたのだ。
荒金「正式な発注を見据えた試作と考えております」
まあ細かなことをいうと下請代金法の問題があって複雑な話になるからツッコミは避けるが。
それでも、いくら経営状態がマシになったとはいえ、IWAKURAは試作代金だけでなく、正式受注後の儲けなども計算した上で「結論を出します」じゃないのかな?
「とにかく、浩太の夢への大きな一歩だから採算度外視では?」と好意的に見るとしても…
荒金「実は これ 朝霧工業さんに既にお願いしている案件なんです」
いくら朝霧工業の納期が遅れそうだとしても、商取引における「アイミツ(相見積もり)」なわけで。
そこまで “お金” を意識して描いているのに、IWAKURAパートになると “採算度外視” って???
本受注が来たときには長井金属は無い可能性があるわけで…
ツッコミついでに、ツッコむと。
長井「うち 来月で会社畳むことにしたんや」
長井金属で試作品が完成したところで、本受注が来たときには長井金属は無い可能性があるわけで。
でも、「浩太さんの夢」、「お父ちゃんの夢」、「浩ちゃんの夢」、「先代の夢」のために、機械を買うってこと?
描くならちゃんと描く、中途半端なら描かない
こちらの都合で申し訳ないが、書きたいことは山ほどあるがボチボチ結論。
どうしても、メイン脚本家は五島を書きたいのだろう。
IWAKURA最大の山場なのに五島を突っ込むのだから。
まあ、このままIWAKURAを描き続けても違和感しかないから、箸休めにちょうどいいと割り切って。
でも、やはり演出よりも脚本がよくないと思う。
細かくいえば、綿密さが足りないというか、ツメが甘いっていうか。
どうやら、今回は小森を使って “人情モノ” に仕立てたかったのだろう。
その目論見はよいとしても、「朝霧工業というライバル企業」や「長井金属を畳む」って設定は不要では?
ストレートに、荒金が主人公に興味を抱いて、<私の独断なので試作代は折半>で “IWAKURA” に試作品を発注しました… で良かったのでは?
描こうとしていることを全否定はしない。
でも、描くならちゃんと描く、中途半端なら描かない、これを踏襲した方がよいと思う。
あとがき
どこへ着地するのか知りませんが、風呂敷を広げすぎですよ。
広げたところで、どうせちゃんと畳めないでしょうしね。
もっと、描くべきことに集中してほしいです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17606/
【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
21 22 23 24 25 土
第6週『スワン号の奇跡』
26 27 28 29 30 土
第7週『パイロットになりたい!』
31 32 33 34 35 土
第8週『いざ、航空学校へ!』
36 37 38 39 40 土
第9週『私らはチームや』
41 42 43 44 45 土
第10週『別れと初恋』
46 47 48 49 50 土
第11週『笑顔のフライト』
51 52 53 54 55 土
第12週『翼を休める島』
56 57 58 59 60 土
第13週『向かい風の中で』
61 62 63
総集編(前編)
第14週『父の背中』
64 65 66 土(第13,14週分)
第15週『決断の時』
67 68 69 70 71 土
第16週『母と私の挑戦』
72 73 74 75 76 土
第17週『大きな夢に向かって』
77 78 79
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