すきすきワンワン! (第1話・2023/1/23) 感想

日本テレビ系・シンドラ『すきすきワンワン!』
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第1話『犬、生まれかわる』の感想。
無職の炬太郎(岸優太)は散らかり放題の部屋で駄目生活を送っていた。ある日、炬太郎の前に「僕はあなたの元愛犬でした!」と名乗る謎の男・天(浮所飛貴)が現れる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:水橋文美江(過去作/朝ドラ「スカーレット」、死にたい夜にかぎって、古見さんは、コミュ症です。)
演出:中島悟(過去作/デカワンコ、世界一難しい恋、俺の話は長い、新・信長公記) 第1話
丸谷俊平(過去作/もみ消して冬、俺の話は長い、#リモラブ、ハコヅメ)
音楽:青木沙也果(過去作/この初恋はフィクションです、ユニコーンに乗って)
主題歌:King & Prince「We are young」
制作協力:オフィスクレッシェンド(過去作/世界一難しい恋、もみ消して冬、俺の話は長い、ジャパニーズスタイル)
※敬称略
連続ドラマ単独初主演となる「俳優・岸優太」に大いに注目
私が、「俳優・岸優太」推しであることは、事あるごとに書いてきた。
やはり、その原点はドラマ『仮面ティーチャー』(日テレ/2013)での獅子丸 役であり、極めつきはドラマ『お兄ちゃん、ガチャ』(日テレ/2015)の主演(鈴木梨央さんとW主演)で主人公「トイ/ 御手洗明彦」役を見てから。
まあ、その当時の熱い思いは、『仮面ティーチャー』や下記の『お兄ちゃん、ガチャ』の感想に書いた通りだ。
お兄ちゃん、ガチャ (第12話 最終回・3/28) 感想 ↑全話の感想のリンクあります。
従って、連続ドラマ単独初主演となる「俳優・岸優太」には大いに注目している。
徹底的に踏襲された"低め"のカメラポジション(アングル)
夢もなく、欲もなく、人生諦めモードで自堕落な生活を送っている主人公・炬太郎(岸優太)が、元愛犬「てん」を名乗る謎の男・木ノ宮天(浮所飛貴/美 少年)と出会い、保護犬として育てられ幸せな “犬生(人生?)” を過ごさせてくれた「コタくん」との共同生活を通して、愛することや成長していくことを学んでいくファンタジーのようだ。
まず注目したのは、演出・中島悟氏がやった冒頭からラストまで徹底的に踏襲されていた “低めのカメラポジション(アングル)” だ。
特に、主人公の家の中や庭のシーンは、ぼぼ床(地面)からすぐ上から腰の高さの範囲に抑えられていたと思う。
これは興味深い演出で、この手の「ローポジション(アングル)」を使うにはいろんな理由があるが。
一般的には、被写体をたくましく見せる、力強く見せるために使われる手法だが、今作のカメラはあまり下から煽る角度で撮影されていない。
むしろ、被写体と並行か、ギリギリ煽っている感じで、このことで「立った被写体がきれいに見える」効果があり、更に「被写体の孤独感を強調できる」)のだ。
今作でも、炬太郎と天に無用な “上下関係” を強調せずに、あくまでも “対等” 且つ “寄り添う関係” をうまく創出していた。
更に付け加えると、この演出によって、今作の視聴者の視点が「人間」では「小動物」の視点になる。
そう、視聴者がペットの立場で二人のやり取りと見守ることになるのだ。
これによって、天のコタくんへの気持ちが視聴者へ伝わりやすくなって感情移入し、視聴者も “炬太郎の成長” を見守るってことになるわけだ。
それにしても、ここまで “低めのカメラポジション(アングル)” に拘る作品は久しぶりかもしれない。
やはり、折角用意した衣装やスタジオセットなどを少しでも見せたいと考えるのが普通だからだ。
サウンドデザイン担当の石井和之氏の仕事にも注目
正味23分ほどの短い作品だが、なかなか小気味よいテンポ感を感じた理由の一つが、サウンドデザインの妙。
簡単にいうと、作品の内容に合った音(台詞以外の音すべて)を制作・管理し、作品の世界観を音から支える仕事だ。
今作では、ワンコ繋がりか分からないがドラマ『デカワンコ』(日テレ/2011)のサウンドデザインを担当した、ドラマ界で人気の石井和之氏が担当している。
とにかく、石井氏の仕事はおおよそクレジットタイトルを見なくても、センスの良さで音を聞けば分かる。
今作も、劇伴と、特に効果音(犬の鳴き声)の使い分けやバランスが絶妙ですぐに分かった。
この辺も、気づかなかった人には是非とも聞いてほしいポイントだ。
あとがき
「手書き風フォント」によるクレジットタイトルも、やさしい雰囲気を醸し出しており、ほんわかする “ドラマ” でよかったです。
日常に起きた非日常が主人公にどんな変化を与えていくのか目が離せなくなりそうです。
今後も、当ブログでは「感動した!」「泣けた!」とは違った目線で、今作を見守ろうと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17597/
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