Get Ready! (第3話・2023/1/22) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『Get Ready!』
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第3話『連続殺人犯を救う…隠された涙の理由』の感想。
20代後半の男性が刺され、剣持(鹿賀丈史)の病院に運び込まれる。致命傷を受けた男性は何者かに完璧な処置を施され、一命を取り留めていた。助けたのはエース(妻夫木聡)ら闇医者チーム。そして、犯人の安達(杉本哲太)はエースの手術を受ける予定だったが、今回の被害者含む男性3人に復讐するため、手術直前に姿を消していた。エースらは犯行を止めようと安達の行方を捜す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:飯野陽子(過去作/救命病棟24時・第1,5シリーズ、ヤンキー母校に帰る) 第1~3話
山田能龍(過去作/新宿セブン、八月は夜のバッティングセンターで。) 第1,2話
川邊優子(過去作/ハケンの品格2020、金田一少年の事件簿2022) 第3話
金沢知樹(過去作/半沢直樹2022、新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~)
渡辺啓(過去作/BAD BOYS J、警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~)
演出:堤幸彦(過去作/TRICKシリーズ、ヤメゴク、視覚探偵 日暮旅人) 第1~3話
武藤淳(過去作/クロサギ2006、花より男子2、TOKYO MER)
山本剛義(過去作/凪のお暇、コウノドリ2、最愛、石子と羽男)
音楽:ノグチリョウ(過去作/逃亡料理人ワタナベ、ケイ×ヤク-あぶない相棒-)
パティシエ監修:辻口博啓(過去作/ショコラ・ドキュメンタリー映画「LE CHOCOLAT DE H」)
※敬称略
一体いつになったら「主人公の行動原理」を明確するの?
下衆な勘繰りをすれば…
制作協力の「オフィスクレッシェンド」の取締役である堤幸彦氏が、「昔の『TRICKシリーズ』と『ハンドク!!』を掛け合わせしたみたいな謎解きと最新医療とコメディと人情モノを合体させたドラマをやろうよ」みたいにプロデューサーらに提案して、脚本も自社で… って感じなのか…
どうやら、第1話から “人情モノ” を押し出したいようだから、思い切って今回のような既視感満載の “仇討ちモノ” を盛り込むのは理解するが。
とにかく、あれこれ言いたことは山ほどあるが、“ドラマ” の本質的な疑問、いや最大級の違和感として…
第3話になって更に「主人公の行動原理」を明確にしないまま、主人公の個人的な感情で暴走するエピソードを盛り込まれても、<私は>困る!
第3話で構成を変えちゃうと、"連ドラ"としての統一感が…
更に<私が>困ったのは、余命いくばくかのワルがいて、「助ける価値がある?」があって、いい人になりました… 的な第2話までの構成と異なるため若干分かりにくい上に、“連ドラ” としての統一感が薄まったことだ。
これが、今回で明らかにされる謎の運び屋(鈴木亮平)を強調したいがためのイレギュラーだとしても。
繰り返しになるが<私が>「主人公の行動原理」に納得できないから、仮面ドクターズの行動にも共感する以前に興味すら抱いていない段階で、構成を変えられちゃうと、そっちに順応する方に労力が割かれてしまって…
"人情モノ"としては、好き嫌いはあろうが悪いとは思わない
但し、そっちに労力を割いたおかげで内容自体は理解できたし、フィクションと割り切った “人情モノ” としては、好き嫌いはあろうが悪いとは思わない。
とはいえ、レ○プと生き埋めという残酷非道な事件を盛り込んだことや、1年後に糸が切れる復讐とか、後味の良くないシチュエーションは『日曜劇場』枠としては感心できないし。
これだけの出演者を集めて、ふたを開けたら既視感満載の “仇討ちモノ” なのはお世辞に褒めたくないが(苦笑)
波左間の主観次第では、チームの意味がないような…
いやいや、褒める褒めない以前の問題として。
主人公を動かしている “理由” が前2話と違い過ぎて混乱してしまった。
劇中で交渉人「ジョーカー」こと下山田(藤原竜也)が「エース」こと波佐間(妻夫木聡)に次のように言っていた。
下山田「お前がいつも言っている 生きる価値は どうなるんだよ」
そう、前回まで拘りまくっていた命を助ける大事な線引きの基準であった “生きる価値” は???
今回なんて、私のこの感想の投稿と同じで、波左間の “個人的な考え”にメンバーが右へならえをしちゃってるのでは?
これがアリだと、完全に闇を仕事をやるかやらないかは波左間の主観次第になってしまって、益々 “チーム” としての方向性がぼやけるような気がするが…
唯一よかったのは、警察の存在に意味があったこと
よかった点も書いておく。
それは、警察の存在が意味を持ったこと。
ただ、警察シーンでの “おちゃらけ” は全く不要、いやむしろ鬱陶しいくらいだが。
あとがき
そもそもの話、安達(杉本哲太)が狙うのって一人で済むのでは?
確かに、娘が殺された暴行殺害事件の非道さ、安達の怒りの強さ、作品としての緊張感のために “三人” にしたのでしょうが、推測通りに今回を “人情モノ” として昇華させたいなら、「1対1」の構図にして個々の背景を丁寧に描いた方がよかったと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17590/
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