ママはバーテンダー~今宵も踊ろう~〔全8回〕 (第1話・2023/1/19) 感想

BS-TBS・BS-TBS4K系・『ママはバーテンダー~今宵も踊ろう~』〔全8回〕
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第1話『30年越しの出会い』、カクテル『ダイキリ』、カクテル言葉『希望」の感想。
あかり(紫吹淳)は息子の大地(山田忠輝)が「学校を休みたい」と言ったことが気になっていた。その夜、元客室乗務員の風香(奥菜恵)が「よく当たる占い師がいると聞いた」と来店。子どもの頃からもて続け、プロ野球選手との仲をスクープされもしたが、現在も未婚の風香は「どうしたら結婚できるか」と高飛車に尋ねる。あかりはそんな彼女にカクテル「ピンクレディ」を出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:川口清人(過去作/アパレル・デザイナー、HOTEL -NEXT DOOR-) 第1話
たかひろや(過去作/特捜9)
演出:杉山泰一(過去作/相棒シリーズ) 第1話
保坂克己(過去作/ドラマ「天気予報の恋人」演出補)
井川浩哉(過去作/映画「一度も撃ってません」助監督)
主題歌:May J.「Perch」
※敬称略
"ドラマ愛"と双璧をなす"カクテル愛"がさく裂! 初BSドラマの感想!
最初に「地上波ドラマ以外の感想も書くの?」と驚かれている読者様もいると思うが、これが「BSドラマ初の感想」だから驚いて当然だ(笑)
基本的に「誰もが無料で楽しめる地上波ドラマで、演出や脚本から見た “ドラマ” の新たな楽しみ方を模索している当ブログだから、敢えて「BS」や「有料配信」はスルーしてきた。
もちろん、地上波以外の感想を書いていたら時間がいくらあっても足らないから… との個人的な理由もあるが。
でも、自宅に40本以上のカクテル用のお酒を常備するほどの “カクテル好き” としては今作をスルーするわけにはいかないから、第1話だけでも感想を投稿したい。
劇中「BAR 1511」のロケ地は名バー「三笠会館本店 Bar 5517」
思春期の子育てに奮闘するシングルマザーの “伝説のバーテンダー” が、カクテルのうんちくを語りつつ、毎夜訪れる客の悩みを聞き解決していくコミカル&ヒューマンドラマ… のようだ。
“カクテル好き” で自分でもカクテルを作るし、行きつけのバーに通う身としては、どこから書いてよいのか迷うばかりだ。
まずは、今作の舞台である、「一期一会」から冠した銀座の老舗バー「BAR 1511(いちごーいちいち)」について。
ロケ地は、“カクテル好き” ならご存じのバーの名店の一つ、東京・銀座5丁目にある「三笠会館本店 Bar 5517」(公式サイト)だ。
店名の「5517」は住所の「5丁目5-17」に由来する。
ここのジンベースのショートカクテル「ギムレット」はキリリとして美味(うま)すぎる!
「Bar 5517」のショートカクテルはいずれも「スピリッツ(ベース):リキュール(甘味):柑橘系(酸味)=2:1:1」を基本に、その時々の客の好みや体調などを察知した絶妙な配合に調整され提供されるから、毎回微妙に味が異なり、それがまた魅力でもある。
ああ、まだまだ書きたいがやめておこう…
ラムベースの「ダイキリ」のカクテル言葉は「希望」
今作のキーワードとなるのが「カクテル言葉」といわれる、一つひとつのカクテルにつけられた “イメージ・ワード” がある。
酒の席に華を添えるエッセンスのようなもので、プロポーズや夜の誘いなどのロマンチック系、別れや失恋などの恋愛系、友情や自己啓発的なパワフル系などがある。
今回は、ラムベースのショートカクテル「ダイキリ」でカクテル言葉は「希望」だった。
ちなみに、冒頭で、「BAR 1511」の常連客で自費出版の自称小説家・五十嵐(増田英彦(ますだおかだ))が、主人公・星野あかり(紫吹淳)から給仕されたのがカクテル言葉「叶わぬ恋」のカクテル「ブルームーン」で、既に主人公が五十嵐のデートが失敗する予感がするというわけだが。
その前に五十嵐がブラインドテイスティングで間違えたカクテルが「ブルー・マンディー」で、そのカクテル言葉は「憂鬱な月曜日」だから、実は五十嵐本人も週末のデートは失敗するのを予知しちゃってる… ってことを描いた、洒落たオープニングだったのだ。
内藤剛志さん演じる伝説のホテルマンは、あのドラマとコラボ
そして、第1話のゲストが内藤剛志さんで…
演じた役は、伝説のホテルマンで「ホテルプラトン銀座」の支配人・東堂克生。
実はこのキャラクターは知る人ぞ知るキャラで、スペシャルドラマ『ホテルマン東堂克生の事件ファイル~八ヶ岳リゾート殺人事件~』(BS-TBS/2022)(公式サイト)の主人公で「プラトン ロイヤルホテル八ヶ岳」総支配人、その人なのだ。
そして、東堂支配人の5年前に病死した設定の元婚約者‘高梨絵里子’を演じたのが、紫吹淳さん!
今作と『ホテルマン東堂克生の事件ファイル…』のプロデューサーが今作と同一なので奇跡のコラボというわけだ。
更に、内藤さんはドラマ『女の企業サスペンス・ホテルウーマン』(カンテレ制作・フジ/1991)でホテルマンを演じている…
ああ、うんちくが止められない…
紫吹淳さん演じる主人公バーテンダーは、なかなか魅力的
まとめよう。
これまでも、バーテンダーを扱った “ドラマ” はたくさんあった。
まあ、いずれも内容は似たようなもので(汗)、むしろ主人公のバーテンダーの個性の違いくらいしか差はない。
その点では、今作の “星野あかり” は、元宝塚歌劇団月組のトップスター、紫吹淳さんが演じておられるから “踊れるバーテンダー” であり、私もカウンター席ではバーテンダーの華麗なシェーカーさばきや、凛々しい佇まいに見惚れることはよくあるが、主人公の姿勢の良さに見入ってしまった。
また、意外とよかったのは、年上の客に対して年下のバーテンダーであっても、きちんと “水先案内人” 的な態度で接したこと。
人によっては “上から目線過ぎる” と感じたかもしれないが、私としては「バーテンダーと客はバーカウンターを挟んで人生をむき合わせている一種の “同志であり師” のような存在」だと思っているから、程よきさじ加減の描写になっていると感じた。
あとがき
正味24分の “連ドラ” の1話としては、小気味よい内容でよかったと思います。
TVerで1週間は無料配信されるので、「面白そう」と思ったら見てみてはいかがでしょう?
https://tver.jp/episodes/epbu6n42ma
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17589/
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