100万回 言えばよかった (第2話・2023/1/20) 感想

TBS系・金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』
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第2話『ゆれる思い』の感想。
悠依(井上真央)は直木(佐藤健)の姿が目に見えなくても、そばにいてくれていることを感じ取れるだけで、少し前向きな気持ちになることができた。ある日、殺人事件現場の防犯カメラ映像を見ていた譲(松山ケンイチ)は、そこに映る直木の姿を発見して、亡くなっている直木が事件に無関係ではないと考える。しかし、直木はまだ行方不明者扱いのままだ。そんな中、悠依に呼び出された譲は、直木に何があったのかを捜査してほしいという依頼を受ける。直木と話をするうち、直木には失踪前後の記憶がないことが分かる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?、朝ドラ「おかえりモネ」)
演出:金子文紀(過去作/恋つづ、逃げ恥、俺の家の話) 第1,2話
山室大輔(過去作/天皇の料理番、グランメゾン東京、テセウスの船、アトムの童)
古林淳太郎(過去作/理想ノカレシ)
音楽:河野伸(過去作/おっさんずラブ、恋つづ、知ってるワイフ、俺の家の話)
主題歌:マカロニえんぴつ「リンジュー・ラヴ」
※敬称略
今作はラブコメや胸キュンの類の恋バナではなく…
前回の感想で、今作はラブコメや胸キュンの類の恋バナではなく…
「残された時間を考えるようになる(なった)世代」の女性(男性も)たちに向けて、「“やり残したこと” をどうするのか?」を問いつつ、人生の応援歌でもあるようだ…
と、書いた。
それを裏付けるように… といってよいのか分からないが、この第2話ではむしろサスペンスやミステリーの要素を押し出してきた。
当然ではあるが、主人公・悠依(井上真央)の行動原理、行動理念は直木(佐藤健)の真相を知りたいってことだから、きちんと恋バナ要素も盛り込んで、更に「TBS金曜ドラマ」枠らしいコミカルな要素も含まれており、個々の要素のバランスがとても良い)と感じた。
新情報テンコ盛りでも、脚本、演出、俳優で分かりやすく…
もう一つ褒めたいのは、序盤からガッツリとは第1話の振り返りを盛り込まず、とにかく前回の情報をさらりと盛り込みつつ、新情報がテンコ盛り!
で、普通なら「○分拡大版」にしてもよいところを通常枠に押し込んでいるから、まあ、お世辞にもうまいとは言えない情報過多状態に。
でも、きっと脚本家も演出家もすべてお察し済みなのだ。
特に メインの3人の俳優陣が個性的で魅力的で演技力があるから、メッチャ分かりやすい。
中でも、悠依(井上真央)に譲(松山ケンイチ)が直木の言葉を通訳する “三人芝居” なんて見入ってしまうほどの見事な会話劇になっている。
もちろん、脚本の台詞回しや、演出のカット割りなどが秀逸だから、ただのファンタジーや幽霊モノに見えないわけで。
第2話でも"謎のキャラクター"が多いのは少々気になるが…
ただ、ちょっとだけ心配なこともある。
“まだ” というべきか、“もう” というべきか微妙だが、第2話になっても “謎のキャラクター” が出てくる出てくる。
前述の情報過多と合わせて、流石に盛り込み過ぎでは?
しかし、脚本家や演出家の経歴をたどれば、これくらいの情報量で飽和状態に陥るとは考えにくい。
従って、基本的には「全10回」はあると思うから、今後の展開に期待したい。
あとがき
今回で、サスペンスやミステリーの要素を強めにしてきましたが、(ちょっとクサいですが)根底にあるのが “相手への思い” の “伝え方” なんですね。
そこを、メインの3人以外のキャラクターも “ドラマ” の構成要素として担っていると考えると、全編が「相手にどうやって自分の思いを伝えるのか?」に集約されると思いませんか?
それこそ、既に亡くなっている登場人物然り、脳神経内科医・宋夏英(シム・ウンギョン)に然り…
いろんな要素が楽しめる作品としても目が離せなくなりました。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17585/
【これまでの感想】
第1話
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