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6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱 (第1話・2023/1/14) 感想

6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱

テレビ朝日系・土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』
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第1話の感想。


新型コロナのせいで花火大会が中止となり、先行き不安な望月星太郎(高橋一生)と父・航(橋爪功)の花火師親子。航は個人向け花火の営業を提案するが、星太郎は気が進まない様子。そんな折、航は「すまん」という言葉とともに息を引き取る。季節は過ぎ、1人となった星太郎のもとに水森ひかり(本田翼)が訪ねてくる。ひかりは自分のために花火を上げてほしいと言う。そんな時、なぜか死んだはずの航が、突然、星太郎の前に現れ…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:橋部敦子(過去作/救命病棟24時1,2、僕シリーズ3部作、僕らは奇跡でできている)
演出:藤田明二(過去作/復讐法廷、エイジスハラスメント、やすらぎの郷) 1
   竹園元(過去作/セミオトコ、モコミ、ザ・ハイスクール ヒーローズ、となりのチカラ)
   松尾崇(過去作/ドラマSP「エアガール」の助監督)
音楽:森英治(過去作/モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~)
音楽プロデュース:S.E.N.S. Company(過去作/トットちゃん!、モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~)
主題歌:ケツメイシ「夜空を翔ける」
エグゼクティブ・プロデューサー:内山聖子(過去作/ドクターX 6,7、妖怪シェアハウス1,2、七人の秘書、ザ・トラベルナース)
※敬称略



不思議な日常を描くホームコメディ&ファンタジー

最初に「2023年1月期/冬ドラマの視聴予定&期待度! 配役,スタッフ,概要などの情報も満載!」を作成した際には、今作放送の情報が入手できていなかったため、敢えて追記はしなかった今作。

しかし、出演者とスタッフを知ってから密かに期待していたのが『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』だ。

山梨県で代々続く煙火店(=花火製造販売業)を舞台に、父で師匠が「すまん…」の一言を残して急逝したため一人取り残されて途方に暮れていた息子だが、数か月後に死んだはずの父が現れて、不思議な日常が始まるホームコメディ&ファンタジーのようだ。

リアルな舞台で始まってファンタジーな舞台へ移行する展開

まず、“ドラマ”、それも “連ドラの第1話” の構成として面白いのが…
冒頭が「新型コロナの影響で花火大会が次々と中止になって暇になって、先行き不安な望月星太郎(高橋一生)と父・航(橋爪功)の花火師親子」という “リアルな舞台” を提示しておいて…

更に、父の死という “メインキャラの一人の死” を大胆に盛り込んだからシリアスに進むのかと思いきや…

「父が幽霊になって現れる」という “ファンタジーな舞台” にさらりと移行する点だ。

この辺の構成の妙は「30分ドラマ」だから際立つと思う。

これが「1時間ドラマ」だと、移行する地点次第では少々足早にもなるし、逆にまどろっこしさを生み出す原因にもなるが、そもそも「ホームコメディ&ファンタジー」なら、「へぇ~」、「そうなんだ」と早めに思わせた方が、すっきりして見やすいからだ。

大人が楽しめる"ドラマ"を創出するのに万全な脚本と演出陣

私が、視聴者が少ないであろう土曜日の深夜ドラマをあえて取り上げようと思ったのは、出演者とスタッフに興味関心があったからだ。

まずは、向田邦子賞を受賞し、『救命病棟24時1,2』、『僕シリーズ3部作』、『僕らは奇跡でできている』など、私が高評価している作品を数多く手がけている橋部敦子氏が脚本であることだ。

やはり、橋部氏の脚本の見どころは何と言っても “テンポの良い会話劇” に尽きる。

今作で注目したのは、徹底的に日常的な “フツーな言葉” が織りなす会話劇だ。

中でも、現在放送中の某朝ドラには完全に欠落している(困)、登場人物同士の距離感を表現する「うん」とか「おう」などの “相づち” の多さ。

これの多さとタイミングが絶妙なために、全く “台詞臭さ” がないだけでなく、会話のテンポが爆速になり、正にトントン拍子の気持ちよさが心地よすぎるのだ。

また、第1話の演出担当で今作のメイン監督は、80年代後半には田村正和さん主演ドラマ『ニューヨーク恋物語』、90年代には『課長島耕作』や『美味しんぼ』、2000年代になると米倉涼子さん主演の『松本清張 黒革の手帖』、最近ではテレ朝の昼ドラ枠『やすらぎの郷』など、じっくり&しっとりと会話劇を描くのが得意な藤田明二氏

とにかく、昨今の「胸キュンさく裂!」とか「考察と伏線三昧!」とか「SNSでバズれば大成功!」的な路線とは一線を画した、大人が楽しめる “ドラマ” を創出するのに万全な布陣だ。

出演者も個性派揃い

更に、メインキャストの3人も個性派揃い。

特に、ほぼ全編が「たった二人の会話劇だけでいいの?」と微塵も感じさせず、むしろ「このお二人だから成立してる」と思わせた、主演の高橋一生さんと、ベテラン橋爪功さんの名演技。

中でも、どことなく「舞台演劇」を彷彿させるメリハリのある演技と、ごく日常的な動作の連続で魅せる自然な生活感のバランスが絶妙なのだ。

また、何らかの理由で星太郎に弟子入り志願する謎の女性・水森ひかりを演じる本田翼さんがいい。

以前にも書いたが、(失礼とは思うが)有田哲平(くりぃむしちゅー)さん主演の深夜ドラマ『わにとかげぎす』(TBS/2017)でヒロイン役を演じた時の本田翼さんの演技を超える作品はまだないと思ってきた。

しかし、本田翼さんにとって『わにとかげぎす』のヒロインを超える作品になる予感がする。

やはり、本田さんは「ちょっと陰のある普通っぽい女性」を脇役として演じた方が、断然に光ると思うから。

あとがき

最初は、「冬の夜に花火師のドラマ?」と思いましたが…

昨年末に私が住む町で、コロナ禍で縮小開催された市民まつりの一環で夜にサプライズ花火が上がった時、ついつい嬉しくなって花火が良く見える場所まで家を飛び出して走っちゃった自分を思い出しました。

やはり、花火の音、花火の光って、元気や有機や希望をくれますよね。

寒い冬に見る “ドラマ” と、暖かな春を待ち遠しい “コロナ禍の心境” が何気にシンクロするような… 静かに見守りたい作品です。

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https://tver.jp/series/srp1dtwsvj


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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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