女神の教室~リーガル青春白書~ (第1話/初回30分拡大・2023/1/9) 感想

フジテレビ系・月9女神の教室~リーガル青春白書~』
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第1話/初回30分拡大『北川景子主演!新たな青春群像劇が始まる!』の感想。
東京地裁の裁判官・柊木(北川景子)は‘人を知らなければいい法律家にはなれない’のモットーがあだとなり、効率よく案件がこなせず、派遣教員として青南大学法科大学院、通称‘青南ロー’での勤務を命じられる。初日の講義で柊木は学生の雪乃(南沙良)や真中(高橋文哉)から、司法試験の対策に関係ない話はいらないと非難される。一方、司法試験合格者を出すエース教員・藍井(山田裕貴)は学生達に人気だ。そんな中、学院長の守宮(及川光博)が柊木と藍井に、2人で実務演習を担当し、学生達と模擬裁判を行うよう提案する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大北はるか(過去作/ラジエーションハウス1,2、ユニコーンに乗って) 第1話
神田優(過去作/ラジエーションハウス1,2、競争の番人) 第1話
脚本協力:伊吹一(過去作/「元彼の遺言状」の脚本協力) 第1話
演出:澤田鎌作(過去作/不毛地帯、監察医 朝顔、元彼の遺言状) 第1話
谷村政樹(過去作/最後から二番目の恋、カインとアベル)
音楽:武部聡志(過去作/Over Time-オーバー・タイム、ビーチボーイズORIGINAL SOUNDTRACK 1,2)
主題歌:Vaundy「まぶた」
※敬称略
期待以上に"新鮮味"のあるリーガル青春群像劇!
未来の法曹界を担う若者たちが通うロースクール(法科大学院)に派遣された新任教員が法律より大切なもの教えるリーガル青春群像劇… のようだ。
そして、それだと『ドラゴン桜』や『教場』の舞台をロースクールにしただけになってしまうから、主人公と真逆なキャラの教員を作って、理想の法律家に育てるために奮闘する教員物語も加味した… こんな感じだろう。
思うところを秘めた主人公、対照的なキャラと擁護するキャラ、自信過剰や自己チューな学生に、落ちこぼれ的な学生も揃え、教員間にも学生間にも対峙構造を作った学園ドラマとしては悪くない。
更に、法律問題を盛り込んでいるから、それなりの新鮮味はある。
俳優陣も幅広く揃っているから、よほどの嫌悪感さえ抱かなければ見ていられると思うし。
というわけで、個人的には “前作” よりも無難なドラマに仕上がるような気がする…
「模擬裁判の授業」と「聴取の実地見学」の"セット"は良かった
あとは、学園ドラマとリーガルドラマに、更に何らかの “縦軸” を盛り込んでくる可能性は大いにあるわけで…
問題はそれらをうまく交通整理をして動かしながら、分かりやすさも損なわずに進められるか? に、尽きると思う。
そんな視点で今回を見ると、「模擬裁判の授業」と「弁護士による被告人への聴取の実地見学」をセットで組み込んだのは意外と良かったと思う。
裁判における弁護士と検察と裁判官などの役割分担も分かりやすく伝わったし、“法律より大切なもの教える” の部分も伝わったと思うから。
今後も、このパターンを踏襲するのかは不明だが、個々のキャラ紹介を含めて、やや欲張りなパーツではあるものの毎回こんな感じで簡潔に見せたら分かりやすくて良いと思う。
要素が多過ぎて、進む方向が見えて来ないのが心配…
ただ、心配なこともある。
まずは、前述の通りの “盛り込み過ぎなパーツ” が、今後どっちの方向へ進んで行くのか全く見当がつかないこと。
東京地裁の裁判官・柊木雫(北川景子)と司法試験合格者を出すエース教員・藍井(山田裕貴)の対立なのか…
青南大学法科大学院・学院長の守宮(及川光博)に関する “縦軸” なのか、各学生を掘り下げていくのか?
今回は第1話だから「初期設定の紹介」が多めだから気にならなかったが、第2話以降で青南ロー卒業後も司法試験合格を目指している田辺浩(田村健太郎)にスポットライトが当たる可能性もあるし。
出来れば、「模擬裁判」や「実務演習」的なカタチを盛り込んで、第1話同様に “学生の体験” を通して主人公の志を描く方向になってほしいが。
やり過ぎは、折角の良い部分を下げる要素になりかねない
また、ちょっと気になったのが、メインの5人の学生以外の学生たちの描き方。
今回では、模擬裁判の最中に傍聴人として見ていた学生たちの私語が多過ぎた上に、野次のような馬鹿げた私語の連発で、今作の基本設定であるメインの5人の学生が「あいつら いつも最下位争いしてる連中」であることが機能不全に陥った。
簡単にいえば、おしゃべりでお調子者の学生・桐矢純平(前田旺志郎)ら弁護士役の学生たちよりも、傍聴人の学生の方がお馬鹿さんに見えちゃったってこと。
まあ、普通の脚本家なら今回のような模擬裁判を書けば、何の疑いもなく「野次を飛ばす学生たち」を描けば、より弁護士役の学生たちのダメっぷりが強調されると思って書くとは思う。
ただ、冷静に全体の構成を精査すれば分かることとして…
内容的には模擬試験の顛末そのものが、青南大学法科大学院・学院長の守宮(及川光博)の “期待通りの展開と効果” だし。
展開からしても、知ったかぶりの検察役の学生がギャフンとなって、弁護士役の学生に最適なアドバイスを与えた主人公が際立って、更に雫と藍井の指導方針の差別化を描くエピソードとして機能しているのだ。
しかし、脚本と演出が傍聴人役のおバカな学生たちを強調したのに、学院長や教務主任の里崎(小堺一機)が彼らをスルーしちゃうのは “リーガル&学園ドラマ” としては描き足りないような…
このことから分かるのは、やりたい、書きたい、描きたいのは分かるが、やり過ぎや強調し過ぎは、折角の良い部分を下げる要素になりかねないってこと。
この辺は、今後のさじ加減に期待したい。
あとがき(その1)
意外と面白かったです。
個人的には、劇伴担当が武部聡志さんなのが良かったです。
やはり、ゆっくりめのフェードインから始まる劇伴がうまいなって。
あとがき(その2)
更に個人的には、私が大好きなドラマドラマ『ビーチボーイズ』(フジ/1997)ファミリーの佐藤仁美さんが出演されている点もポイント高いです。
今、TVerで映画『イチケイのカラス』の公開を記念して、竹野内豊さん絡みで『ビーチボーイズ』が無料で見られます。
若き日の佐藤仁美さんや、武部聡志さんの劇伴もサイコーです!
あとがき(その3)
おっと、話がそれましたね。
もうしばらく、様子見しようと思います(何せ、月曜日は感想を書きたいドラマが多いので)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17546/
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