相棒 season21 (第11話/元旦スペシャル・2023/1/1) 感想

テレビ朝日系・『相棒 season21』
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第11話/元旦スペシャル『大金塊』の感想。
元与党政調会長で衆議院議員・袴田茂昭(片岡孝太郎)の屋敷に「金塊を盗む」という予告状が届く。警察に介入されたくない袴田は、民間の『熟年探偵団』に捜査を依頼。そんな中、『熟年探偵団』に興味を持った右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、探偵事務所を訪問。するとそこには、袴田の息子・茂斗(森崎ウィン)の姿が。双方をマークすることにした特命係は、袴田家を訪れていた探偵団に乗じて邸内に入り込み、行きがかり上、探偵団と金塊盗難予告の捜査で競うことになる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●脚本:輿水泰弘/演出:権野元(敬称略)
今年も "ザ・オッサン視聴" らしい感想を投稿していく
2023年の地上波ドラマの感想の “お初” は、やはり『相棒season21 元旦スペシャル』となった。
ご存じの方が多いと思うが、私は長年の『相棒』ファンだから大目に見る部分と許容できない部分が普通の人とは異なると思う。
更に、最近のドラマ好きが好んでやってる “スマホ片手にあれこれやりながら…” なんてことも絶対やらないし。
ってことで、今年も “ザ・オッサン視聴” の感想を投稿していくつもりだ。
右京たちを"一般の人たち"とかかわらせようとすると…
前置きが長くなるのも『相棒』の影響か?(笑)
大河内「住民との距離感も近いでしょうし…」
序盤で大河内(神保悟志)が上記のように言っていた通り…
右京(水谷豊)を “住民との距離感も近い” ポジションに設定したわけだ。
まあ、神出鬼没で活動範囲が無限な異質なキャラクター “杉下右京” を、毎度のスペシャル版のように “壮大な初期設定” に紛れ込ませることなく “設定” するとなら、右京たちを “一般の人たち” をかかわることで事件を構築しようとすればよいだけのこと。
例えば、今期の第9話のように記者の美和子(鈴木砂羽)やゴシップ好きな茉梨(森口瑤子)を利用すればいとも簡単。
で、それ以外だと、やはり手堅く容易なのは “幽霊・亡霊” と、自ら事件に首を突っ込む “民間の探偵” なわけ)で。
今回は、手早く両方を盛り込みました… という感じだ。
必要以上に早大に広げるスペシャル版でなくて良かった…
見終わっての印象は、必要以上に早大に広げるスペシャル版でなくて良かった… くらいだろうか(苦笑)
やはり、せっかく薫(寺脇康文)が戻ってきたのだから初期の『相棒』のようなコンパクトな設定のほうが馴染みがあるし…
巨大な設定になったところで内容が結果的に陳腐なら、ただの張りぼてと同じだから、今回くらいがちょうどよいとは思う。
『相棒』存続ためにも"今どきの視聴者向けの配慮"が欲しい
ただ、劇中に「推理のための推理」なんて台詞があったが、それを引用するなら、正に「相棒のための相棒」であって「視聴者のための相棒」とは少々言い難い。
そう思うのは、やはり、あまりにも1年前の事件を今回に活用し過ぎている点。
今作のファンなら青木(浅利陽介)を匂わすような部分を含めて、“相棒シリーズ” の醍醐味を味わって楽しいとは思うが、そうでない視聴者にすれば正直言って「何なの?」だと思う。
もしかすると今期が “ラスト” になるかも知れないならともかく、前述のように「相棒のための相棒」として作っちゃうから、1話だけの楽しみが薄まってしまうような。
まあ、今から新たなファンを獲得するのは難しいかもしれないが、古参のファンとしては継続してほしい気持ちの方が大きいから、例えば、『熟年探偵団』を名乗る三人組だって、しっかり “一人ずつワンショットで紹介” する必要だってあると思うし(あったか?)
ずっと見ていないと分かりにくい “回りくどい展開” も少し抑えめにするとか、随所に散りばめられた昔を愛でるような “懐古主義” もほどほどにして、新鮮味を出した方が得策のような…
なかなか頑張ったネタだと思う
ただ、長年のオッサンファンから言えば、なかなか頑張ったネタだと思う。
右京を一般の人と絡める展開に置いた上で、亡霊の仕業が “アリ” にして話を展開したのは、幽霊好きの右京らしいと思うし。
また、『熟年探偵団』の大門寺(斉木しげる)、串田(佐藤B作)、野崎(井上肇)の熟年トリオも癖のあるキャラ設定も『相棒』史上に残るといっても良いくらいの “らしいキャラ” だ。
やる気になれば、スピンオフで特番ドラマだって作れるくらいで悪くなかった(テレ朝ではやらないだろうが、テレ東なら企画が通りそう・苦笑)
あとがき
展開上、右京さんが大物衆議院議員・袴田茂昭(片岡孝太郎)を擁護している感じになったのはどうかと思いますが、まあ “大岡裁き” 風に説き伏せて… という感じですかね。
全体に “右京と薫らしいやりとり” が多めに組み込まれていたのは心地よさもあって良かったです。
再雇用の設定も悪くないですしね。
ただ、やはり回りくどいので放送尺が長く感じたのが大きなマイナスでしょうか?
というわけで、2023年の地上波ドラマの感想がスタートです。
今年もよろしくお願いいたします。
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【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話
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