拾われた男 LOST MAN FOUND[再/地上波初] (第10話/最終回・2022/12/13) 感想

NHK総合・ドラマ10『拾われた男 LOST MAN FOUND』
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第10話/最終回〔全10回〕[再/地上波初]の感想。
なお、原作となった… 俳優・松尾諭氏によるエッセイ『拾われた男』は未読で、NHK BSプレミアムやDisney+での放送・配信も未鑑賞。
父・平造(風間杜夫)が託した魔球を手に、武志(草彅剛)に扮した諭(仲野太賀)はマウンドに立つ。ショーンの前で剛速球を投げるという嘘の約束を守るためだ。諭が投げた剛速球に対し、ショーンが渾身の力でバットを振る!…そして、別れの時。ウッディ、エイドリアン、ショーンに見守られながら兄弟は救急車に乗り帰国の途につく。兄がこの地に築いた人生を感じながら。日本の家族が再会して数ヶ月、諭は驚きの知らせを受ける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:俳優・松尾諭氏によるエッセイ『拾われた男』
脚本:足立紳(過去作/佐知とマユ、いつかティファニーで朝食を、六畳間のピアノマン)
演出:井上剛(過去作/朝ドラ「あまちゃん」チーフ演出、大河「いだてん」チーフ演出)
音楽/音楽監督:岩崎太整(過去作/スニッファー嗅覚捜査官、dele、全裸監督1,2)
制作・著作:ウォルト・ディズニー・ジャパン/NHKエンタープライズ)
※敬称略
時に面白く、時に心に沁みる愛情あふれるヒューマンドラマ
原作は未読だが、俳優・松尾諭さんのテレビ画面やスクリーンを通して見ていた演技や伝わる人柄から、「人間・松尾諭」という素材の面白さによって、それなりに楽しい自伝ドラマになるとは思っていたが。
ファンタジーとリアリティーが入り混じる “マジックリアリズム” 風の不思議な構成。
丁寧かつ斬新、ドキュメンタリーとフィクションを融合させた演出。
そして仲野大賀さん、草彅剛さん、伊藤沙莉さんらのハマリ役ともいえる好演。
これらの融合によって、時にワハハと笑えるほどに面白く、時にズシ~ンと心に沁みる愛情あふれるドラマだった。
心にぽっかり空いた穴を優しく埋め合わせてくれるような…
最終回の終盤での武庫川駅での3人のチェイスシーンなんかを見ても…
今作は常に現在の諭(仲野太賀)を決して幼少期の諭(今津心之介)に置き換えて描くことをほとんどせずに、常に諭は過去を客観視させた状態で物語に登場させた。
そして、この設定と演出こそが、更に視聴者を劇中の世界の第三者の目撃者として位置づけることに成功し、結果すべてを俯瞰で見る立場と、個々のキャラクターに感情移入できる自由度を創出するのに成功した。
コロナ禍で会いたい人にも思うように会えない今だからこそ、心にぽっかり空いた穴を優しく埋め合わせてくれるようなヒューマンドラマだったと思う。
諭(M)「数年後 この拾われた男が
世界を股にかける俳優になってしまった!
というのは また別のお話で」
是非とも、“つづき” を見たいものだ。
あとがき
「武庫川」は Wikipediaによると…
奈良に都が置かれていた奈良時代に、都から見て武庫川は向こう側ということから「武庫川」と呼ばれるようになった。
なるほど、「向こう側」だから「むこがわ」。
もう、これだけで「 過去・現在・未来」や「この世とあの世」など今作に通じる “向こう側” ってことだったのですね。
そして、「川を渡ると向こう側」というのも、三途の川の河川敷の彼岸花と武庫川河川敷の桜の花のリンクもありそう。
とにかく、武庫川とその橋梁上にかかる武庫川駅の立地の映像への生かし方も秀逸でした。
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