ザ・トラベルナース (第8話/最終回10分拡大版・2022/12/8) 感想

テレビ朝日系・木曜ドラマ『ザ・トラベルナース』
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第8話/最終回10分拡大版『さよなら静さんー嘘つきナース、最後の秘密!?』の感想。
歩(岡田将生)と静(中井貴一)の契約期間3カ月の終了を間近に控え、吉子(安達祐実)ら看護師達も2人の雇用期間を延長してもらえないか、塔子(寺島しのぶ)らと話していた。そんな中、神野(六角精児)が執刀する大腸がん患者が手術直前にごね始めるが、歩と静の説得により無事手術は実施される。やがて、天乃(松平健)はある理由で静を解雇すると切り捨て、意外な人物を秘密裏に呼び出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
原案:中園ミホ(過去作/ドクターX 1,2,3,4,6,7)
脚本:中園ミホ(過去作/ドクターX 1,2,3,4,6,7) 第1~3,5~最終話
:香坂隆史(過去作/七人の秘書、ドクターX 7、インジビジブル) 第4話
演出:金井紘(過去作/ラジエーションハウス1,2、信長協奏曲) 第1,2,5,最終話
片山修(過去作/相棒シリーズ、家政夫のミタゾノ4、ドクターX 7) 第3,6話
山田勇人(過去作/ドクターX 3,6,7) 第4,7話
音楽:沢田完(過去作/ドクターX 1,2,3,4,5,6,7)
主題歌:DISH//「五明後日」
ナレーター:遠藤憲一
エグゼクティブ・プロデューサー:内山聖子(過去作/ドクターX大門未知子6,7、妖シェアハウス1,2、七人の秘書)
※敬称略
全話数が少なめに感じるが、予定通りの話数だろう
昨今の連ドラとしては全話数が少なめに感じるが、このテレ朝「水曜ドラマ」枠は標準が〔全9話〕前後だから、打ち切りでもなく予定通りの話数だろう。
特に今期は「サッカーワールドカップ」があったためか、どの連ドラも総和数が少なめだから気にすることはない(気にしている人もいないだろうが)
10分拡大版を効果的に利用した脚本家・中園ミホ氏の手腕
さて、いよいよ最終回ということで、数話前からネタフリされてきた「九鬼静の最大のピンチ!」の続きであり、着地だ。
そして最終回だから、そこに “あしながおじさん” と “那須田歩と静のご縁” と “天乃隆之介と静の過去” を盛り込んだ、そんな感じだろう。
10分拡大版ではあるが、ちゃんとその増加分を見越した構成になっており、この辺は中園ミホ氏の手腕が冴えたと思う。
決め台詞的なワードの上手い使い方もうまい!
更に、中園氏らしいのは今作のネタというか、決め台詞的なワードの上手い使い方…
歩「なんで 黙ってたんだよ…。
(静が目を覚まして)うおっ!」
静「ご存じのとおり 私は嘘つきですから」
歩「目 覚めてたの?」
静「ちょっと前から。
目を開けるタイミングを逸してしまって 寝たふりをしていました」
超シリアスな場面を一瞬にして “ほわん” とさせて、CM明けに「マルファン症候群による目の症状も始まったようです」と再びシリアスにして、後は一気に結末まで走り込んだ。
「医療費は安いけど自分の病院には入院したくない」の本音
看護師の妻もうっすら涙を浮かべながら見てはいたが、ひとことだけポツッとつぶやいた…
私は自分の病院にはかかりたくない… と思うけどな。
同僚を自分の看護で更に忙しくさせちゃうのは気が引けるし。
自分が世話をかけたくない、忙しくさせたくないから、今でもコロナに感染しないようにいろいろ自粛してるわけだから…
確かに、医療従事者の知り合いの多くは「医療費は安いけど自分の病院には入院したくない」という人が多いのは以前から知っているから、静さんくらいのナースなら契約を全うしたいとはいえ… と違和感を覚えたのは間違いないが。
ただ、まあ “ドラマだから”、“フィクションだから” と許容範囲ではある。
続編、スペシャルがあったら是非同じキャストで見てみたい
さて、総括。
全8話を通して、前半の数回は「静と歩のチグハグコンビによるピッタリ息の合った軽妙なやり取り」が大半を占めており、後半になるにつれて「脇役の人生物語」が幅を利かせてきた今作。
とはいえ、全体的には、年齢もキャラクターの違うプライド高いナースのバディが魅せる医療ドラマになっていたと思う。
また、看護師の目線から描く、今の日本の医療の現状や諸外国との違いを知らせる役割も担ったと思う。
続編、スペシャルがあったら、是非とも同じキャストで見てみたいと思える “ドラマ” だった。
あとがき
一部報道によると、テレ朝はシリーズ化を目論んでいたようですが、中井貴一さんが超多忙を理由に断ったとされているので、シリーズ化はおろか、続編も難しいかもしれません。
ただ、「続き」を作れそうな結末だったのは、静の余命と合わせて希望が持てたと思います。
蛇足
ここからは人によっては “粗探し” や “重隅突き” と思うかもしれないので読まなくて結構です。 でも、「実際の医療現場はこんな感じだそう」って思えそうな方は読んでみてください。
劇中で手術を拒否していた高齢患者・島田八重子(茅島成美)のオペが終わったあと、静が八重子の様子を見に来て歩に怒られるくだりで、静が次のように言っていました。
静「島田さんの予後が気になって」
私、この “予後” が大変気になって妻に聞いたところ…
全員じゃないけど、普通 “予後” って言ったら、これから病気が悪くなる可能性が高い患者さんの “今後の経過見込み” のことを言うね。要するに、あまり “予後が良い” とは言わななくて、その場合は “容体、容態が良い、安定してる” かな?
だそう。
まあ、“ドラマ” への評価に影響は与えませんけど、医療ドラマ好きだと、いろいろ気になるところはあるわけです。
ついでに、もう一つ。
“ドラマ” としては間違っていませんが、終盤の「院長回診」は看護師の手を止めさせている時点で意味がないような…(苦笑)
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