クロサギ(2022) (第7話・2022/12/2) 感想

TBS系・金曜ドラマ『クロサギ(2022)』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第7話『巨大銀行を騙せ!パパ亡き家族の大勝負』、詐欺『目的外融資』の感想。
原作となった漫画・原作・原案:夏原武/作画:黒丸「クロサギ」は、未読。
2006年4月期に同枠で山下智久さん主演で放送された「クロサギ」は、鑑賞済み。
父親の死の真相とそれに関係する「ひまわり銀行」を桂木(三浦友和)に隠れて調査する黒崎(平野紫耀)は、同行役員の宝条(佐々木蔵之介)に近づいていく。そして順調に事を運んでいた矢先、「銀行は人殺しだ」と叫ぶ被害者家族に遭遇。彼らを巻き込んだ計画を始動する。一方の桂木はそんな黒崎の動きを知ってか知らずか、宝条の‘ある計画’について聞いていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・原作・原案:夏原武/作画:黒丸「クロサギ」
脚本:篠﨑絵里子(過去作/クロサギ2006、朝ドラ「まれ」、竜の道 二つの顔の復讐者)
演出:田中健太(過去作/半沢直樹、陸王、下町ロケット、マイファミリー) 第1,2,6話
石井康晴(過去作/花より男子シリーズ、逃げ恥、ドラゴン桜2、オールドルーキー) 第5,7話
平野俊一(過去作/インハンド、TOKYO MER、日本沈没、マイファミリー) 第3,4話
音楽:木村秀彬(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、グランメゾン東京、ドラゴン桜2、DCU、オールドルーキー)
主題歌:King & Prince「ツキヨミ」
勧善懲悪モノとして一度済んだことを掘り返すのは得策でない
既に、私は平野紫耀さん、妻は三浦友和さんを見るのが第一目的かしているので、二人が画面に映っていれば “ドラマ” として疑問があっても、“映像作品” としてはそれなりに満足である…
従って、次週が最終回でないだけでも「まだ見られる」とある程度の満足はできるが…
何が何でも、洋食店「洋食屋さんの台所 ふうらい坊」の根岸一家を、オーナーシェフ礼二の妻の妹・茉奈(莉子)と遺児・真亜子(泉谷星奈…『オールドルーキー』(TBS/2022)新町明紗 役)の境遇を “主人公と一緒” としたいようだ。
そして “それ” を “もう一つの縦軸” に見せたいようだ。
従って、半ば強引に第7話になって “主人公の過去” をご丁寧に解説してきたが、“連ドラ” としては既に御木本(坂東彌十郎)をやっつけた時点で決着はついているわけで、勧善懲悪モノとして一度済んだことを掘り返すのは得策でないと思うが。
単純に、盛り込み過ぎ!
恐らく、「主人公の恨みは簡単に晴れない!」って感じで、連ドラの最終章に向けてもうひと盛り上がりしたいと目論んでいるのだろう。
ただ、普通に見ていれば「御木本を倒したのに?」となって、ご都合主義的な展開が露呈してしまい、かえって盛り上がりに欠ける印象にしかならないのだが…
更に困ったことに、「主人公の恨みは簡単に晴れない!」を強調するがために過去の映像を盛り込んだため、主人公がひまわり銀行首都中央支店の支店長・牛山彩子(山口紗弥加)と融資課課長・薮内(山岸門人)に対する “クロサギ” での見せ場の放送尺も短くなり、結果的に “クロサギ” の印象も薄まってしまった。 そう、こういうのを本末転倒というのだ。
これ、詐欺業界に暗躍する、甘味処店主の桂木(三浦友和)の陰にひまわり銀行役員の宝条(佐々木蔵之介)あり!としたいのなら、牛山支店長を単独で描かずに、宝条の指示で牛山が動いていることにして、そこに柏木を絡めて、主人公が接近して行くだけでよかったような…
更に更に困ったのが、氷柱(黒島結菜)パート。
やはり、未だに “縦軸” に絡ませつづけるのは無理があり過ぎる。
むしろ、まだ懲りていない主人公を見守るべく、今回の “洋食屋さんの案件” に単純に絡ませるだけでよかったような。
"今回のクロサギ"の描写が疎かになったら本末転倒では?
勝手に今回を総括しちゃうと…
御木本を倒して “一つの結末” を描いて “一つの縦軸” を締めくくったのに、再び “主人公の過去” を持ち出して “第二の縦軸” を構築したため、その説明過多によって肝心な “今回のクロサギ” が疎かになって、なんともパリッとしないまま終了。
昨今の “ドラマ” は “縦軸” で視聴者を引っ張るのがテッパンになっているようだが、まずは “連ドラ” として “毎回のメインの話” をしっかりと魅(見)せることが一番大切なのでは?
あとがき
裏事情は分かりませんが、少なくとも「過去の作品群とは違うドラマ」を目指したとは思います。
ただ、そのために冒頭のナレーションで語られている “アカサギ” すら未だに登場しない “ナレサギ” ですし(苦笑)
これ、既に原作『クロサギ』である必要すらないような。
あの『クロサギ』を原作にして、話題性も演技力もある俳優さんたちを揃えたのにもったいないです!
コロナ禍で、未だ仕事が激減中です。
Amazonと楽天市場からお買い物する際は、当ブログ内のバナーなどのリンク経由で買ってくださると、私にポイントが貯まります。
また、ブログを書き続けるモチベーションアップにもなります。
引き続き、皆様のご協力をお願い申しあげます。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17454/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
- 関連記事