連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第7週/土曜日版・2022/11/19) 感想 ※‘魅力的なスポット脇役’を語りたい!

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第7週『パイロットになりたい!』の「土曜日版」の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
飛行機のパイロットになる決意を固めた舞(福原遥)は、そのことを両親に告げるが、母・めぐみ(永作博美)から反対される。強い決意を伝える舞。その頃、舞の親友・久留美(山下美月)は、父親・佳晴(松尾諭)との確執から家出をしていた。仕事に行き詰まっていた貴司(赤楚衛二)が姿を消す。貴司の行方を、彼に送った絵葉書から思い当たった舞は、久留美とともに長崎・五島へ向かう。そして貴司を見つける舞と久留美。貴司は二人に心の内を正直に打ち明け、三人はさらに強い絆で結ばれる。五島で舞は祖母・祥子(高畑淳子)のもとに滞在し、めぐみが祥子と疎遠になった理由を知る。そこへ、舞を迎えにめぐみと父・浩太(高橋克典)が五島へやって来る。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」)
佃良太(過去作/星とレモンの部屋)
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3,4,5,7週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け)
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
今週の「土曜日版」には期待しましたが…
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
今週は、「土曜日版」で “あちこち” の辻褄合わせをして納得させてくれると期待しましたが。
残念ながら “アバンタイトル” からして、ナレーションの補足もないまま、ほぼ本放送のまま。
いや、逆にナレーションがないから、余計に違和感が際立たせることになったのが、次の舞(浅田芭路)の一言…
「夏に受験して」の割に、勉強しない舞ちゃんにがっかり…
舞「夏に受験して 合格したら 大学中退して ここ通いたい」
祥子(高畑淳子)の才津家のカレンダーが「2005年3月」で、舞が受験するのが “夏”。
で、舞が「旅客機のパイロットになりたい」と思ったのが、「なにわバードマン」での記録飛行のあとで、あれが2004年の秋ごろ。
で、で、そこから受験勉強を始めたとしても現時点で約半年、試験まで考えても全体で1年も勉強しないことになるわけ。
だから私は、舞は貴司(赤楚衛二)が見つかったら速攻実家に帰宅するかと思ったのが、五島に居座って両親を説得って?
まあ、数日間勉強しないからって大勢に影響はないと見る向きもあるだろうが…
まず、普通に2006年の年明けに受験して、2回生になる春に再入学ではダメだったのか?
そうすれば、遂に “夢のために受験勉強する主人公” が描けたわけだし。
もう少し、納得できる「土曜日版」にしてほしかった…
大人の事情で「五島」を使うにしても、もう少し配慮が…
今回の「土曜日版」について、書くことはほとんどない。
なぜなら、見れば見るほど “おかしな1週間” だったことが伝わって来ちゃうから。
大人の事情もあって「五島」を盛り込まなきゃいけないし、カットはおろかむしろ強調する必要があるから、今回のような展開、「土曜日版」のような編集になってしまったと思うことにしておくが。
やはり本編の時の感想に書いたように、こんな内容なら、例えば幼なじみ三人が “二十歳” の正月休みの話にして…
東大阪に祥子は舞に、離別していた母・久子(小牧芽美)は久留美(山下美月)にお祝いがてらくる設定の方がコンパクトに収まったし、何より舞が夢を叶えるために受験勉強に必死なのが描けたと思う。
「いや、祥子と久子が同時に来るのは不自然でしょ?」の意見もあろうが、だったら「幼なじみ三人が同時にお悩み中の方が不自然では?」とお返ししたい。
結局、“ドラマ” だから説得力があって違和感がないように好きに描けるわけで、五島を利用したいなら “受験勉強の息抜き” とか “さくら(長濱ねる)と彼氏‘むっちゃん’の結婚式” とか、いくらでも理由付けはできたと思う。
今作は、‘魅力的なスポット脇役’がいないと盛り上がらない?
別の記事にしようかと思ったが…
今週を見て、ふと感じたこと。
それは、主人公と主人公にごく近い脇役だけでは納得できる “物語” が作りにくそうなことだ。
もっと咀嚼すると、主人公と家族、幼なじみとその家族と関係者だけでは、各キャラクターの掘り下げが十分でないため、どうしても “泥縄的な展開” になってしまっているように感じるってこと。
逆に、≪主人公と主人公にごく近い脇役≫以外のピンポイントで登場する魅力的な脇役(以下、‘スポット脇役’とする)が絡むと物語も自然に動きやすそうだし、キャラ自身も魅力的に見えやすいような。
「幼少期の五島編」「なにわバードマン編」は‘魅力的なスポット脇役’の貢献度が高い
例えば、「幼少期の五島編」。
母・めぐみ(永作博美)が東大阪に帰った途端に物語も主人公も動き出したではないか。
祥子を始め、明るい島ガールのさくらや、お茶目な一太(子役・野原壱太)ら‘魅力的なスポット脇役’が引っ込み思案な主人公を表舞台に引っ張り出して、成長する姿を上手く描いたと思う。
「なにわバードマン編」は言わずもがなで。
設計担当の刈谷(高杉真宙)、女性パイロットの由良(吉谷彩子)、サークルに残るために3回留年した空山(新名基浩)など数多くの‘魅力的なスポット脇役’の名前と性格を覚えられるほどに詳細に描かれていたし。
やはりこちらも、‘スポット脇役’によって主人公の努力する姿を描いたと思う。
‘魅力的なスポット脇役’が少なかった「小学校入学前の東大阪編」と「今週」は…
でも、‘スポット脇役’が少なかった「小学校入学前の東大阪編」と「今週」は違う。
ここで、そもそも論として、舞という主人公の基本設定についておさらいしてみたい。
公式に発表もされているし、これまでを見ていれば分かることだが…
舞は “先頭を切っていくタイプではなくて、周りにいる人を感じながら幸せになることを一緒に見つけて、難局をどう乗り越えていくか一緒に考えていくヒロイン” である。
もっと簡潔に述べれば “自分から前には出ないけど、みんなのためには人一倍頑張るヒロイン” なのだ。
この↑基本設定に基づいて「幼少期の五島編」と「なにわバードマン編」は描かれた。
基本設定を無視して舞が能動的に動くと、物語の破綻が始まるような…
しかし、「小学校入学前の東大阪編」だが、舞はウサギの飼育係になるが、その経緯も曖昧だった。
舞が飼育小屋でウサギを構っているのを貴司(子役・齋藤絢永)が見て、「飼育係をしたいんだって。いつもうさぎを構っているから」と声をかけてあげて、先生が「それなら、飼育係に決まり」で決まったのだ。
これ、前述のヒロインの基本設定に忠実に描くなら、先生が「誰か久留美さんと一緒に飼育係やってくれる人いない?」の投げかけがあって、貴司が「舞がウサギを好きです」みたいに、クラスの救世主的に飼育係になったら良かったと思う。
そして、家でもペットを飼っていて、発熱で休んでいる時もペットの世話はするような女の子の設定にするとか。
こう考えると、今回の “貴司捜し” も、自分から率先せずに「私、勉強があるし…」で、でも貴司の両親は「舞ちゃん、お願い!」、久留美は「私も一緒に行くから」となって…
半ば巻き込まれるように五島に行けば、立ち直った貴司と、母に会いに行く決心をした久留美を見て、舞が駄々をこねるのをやめて両親と本気で向かい合うくだりも、少しは納得できたかもしれない…
あとがき
まあ、本編の感想にも書いたように、終わったことはもういいです。
先ほどまで放送していた『まだ間に合う!連続テレビ小説「舞いあがれ!」』(NHKプラスによる見逃し配信)を見ても、作り手たちも頭を次週以降に切り替えたようなので、私も、読者様たちも切り替えていきましょう!
それに、「航空学校編」になれば、また大量の‘スポット脇役’たちが投入されるので、しばらくは楽しめると期待します。
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【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
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第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
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第3週『がんばれ!お父ちゃん』
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第4週『翼にかける青春』
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第5週『空を飛びたい!』
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第6週『スワン号の奇跡』
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第7週『パイロットになりたい!』
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