連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第31回・2022/11/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
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第31回〔全?回〕/第7週『パイロットになりたい!』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
浩太(高橋克典)とめぐみ(永作博美)に旅客機のパイロットになりたいから航空学校に行かせてくれと告白する舞(福原遥)だが、めぐみにとにかく大学を卒業すべきと強く反対されてしまう。一方、久留美(山下美月)は父・佳晴(松尾諭)との関係がぎくしゃくしたままで、子供の頃に離別した母親への思いをつのらせる。そして、貴司(赤楚衛二)は3日も帰宅せず、母・雪乃(くわばたりえ)からの電話にも出ない状態だった。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~7週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」)
佃良太(過去作/星とレモンの部屋)
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3,4,5,7週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け)
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
この週末は、久し振りにホテルの仕事に行っておりました…
あがだ、お元気と? おいが管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? 私が管理人の “みっきー” です!)
敢えてご報告する必要はないとは思いますが、ご心配してくださっている読者様もいらっしゃるので、感想の前に一言だけご報告を。
この週末は、久し振りにホテルの仕事に行っておりました。
「ようやく…」という感じですが、また第8波が到来しそうで、まだまだ気が抜けない毎日でございます。
引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします。
長尺のアバンタイトルを見れば「桑原亮子×田中正」に納得
さて、今回の感想を書く前に先週末の感想の続きから。
先週末に放送された予告編の映像から、演出担当は小谷高義氏でないことは容易に予想できた。
そして物語としては、主人公の「なにわバードマン編」に区切りがついた感じだから、脚本家を変えて仕切り直してもよいのでは? と書いた。
そして、ふたを開けてみたら、演出は今作のメイン監督・田中正氏に交代したが、脚本は桑原亮子氏が継続となった。
ただ、今回の約4分40分もの長尺のアバンタイトルを見れば「脚本・桑原亮子×演出・田中正」のコンビである必然性はよく分かった。
今回のアバンは大いに評価できるし、脚本家の言いたいことも伝わった
読者様によっては「若干、後出しジャンケン気味では?」と思われるかもしれない。
それが、アバンの序盤で主人公の舞(福原遥)が父・浩太(高橋克典)と母・めぐみ(永作博美)に旅客機のパイロットになりたいから航空学校に行かせてくれと告白する場面のきっかけになる次の台詞だ。
舞「私な ちっちゃい頃から ずっと思っててん 強い人になりたいて」
確かに例の “描かれなかった10年間” が今作には存在するため「ちっちゃい頃から ずっと思っててん」と言われても、唐突感を覚えるのは無理もない。
ただ、第1週から見ていれば、舞が心身ともに(ここ重要!)強くなりたいと願って、ウサギの飼育係に始まって、一人で五島に残ることを決意したり、自然の中を走ったり凧揚げしたり、大学入学後は先輩の代役を務めるためにトレーニングに励んだり。
結局、主人公の言動の原理とエネルギー源が “強い人になりたい” だったということだ。
そのことを今回のアバンで、両親に説明することで視聴者への説明も兼ねた。
そして、視聴者の “代弁役” として両親を設定し、舞の主張に両親が言及するくだりを付けてきた。
今回のアバンによって、先週まで抱いていた心のモヤモヤが晴れたとまでは言わないが、だいぶスッキリしたのは間違いない。
だって、「飛行機を作りたい」が「旅客機のパイロットになりたい」に未熟な夢だといえ、今作らしくいえば急旋回したわけだから、ここは “連ドラ” としてきちんと映像で見せて、視聴者の共通認識しないと、また「後出しジャンケンでは?」となるから、今回のアバンは大いに評価できるし。
このアバンを準備していたから、今週の脚本担当がメインライターであることも納得できる。
説明臭さがなく、でも納得感のある描写で、盛り込んで正解
少し脱線すると…
この手の主人公の方針転換について、ほぼ描かないとか、あいまいに処理する朝ドラは多い。
最近の朝ドラでは、『おかえりモネ』(NHK/2021年度前期)や『ちむどんどん』(NHK/2022年度前期)が悪例で、「いつの間にか…」だったから、常に視聴者は置いてけぼりを食らっていた。
それらを考えると、ある意味で “仕切り直し” や “階段の踊り場” な感じで、説明臭さがなく、でも納得感のある描写で、盛り込んで正解だと思う。
悠人を登場させ、"兄と妹"のやり取りを盛り込んだのも正解
アバンを受けて、主題歌明けの展開で考えられた展開だと思ったのが、兄・悠人(横山裕)を登場させて “兄と妹” のやり取りを盛り込んだこと。
今作を「ホームドラマ」として印象付けたのもあるが、何よりも次の台詞が良かった。
悠人「お前が そんなん言うん珍しいなぁ。
(中略)舞が そんなこと主張するん初めてやろ」
兄がこれまで妹のことをどれだけ気に掛けていたのかは明確に描かれてはいないが。
それでも、小学生時代の兄妹を見ている視聴者なら、兄の立場からも “妹の今後を左右する大きな局面” であることを描いたのは、アバンに対する巧みな補強になっているから秀逸だといえる。
やはり、今回は、前2週がやや「なにわバードマン」を描き過ぎて、主人公の存在感が薄めだったから、ここで仕切り直ししたのは、良かったと思う。
回想シーンを増やして第1~3週を振り返っても良かったか?
まあ、管理人が褒めてばかりだと気味が悪いと思われる読者様もいらっしゃるだろうから、敢えて「こうすれば良かったのに…」を書けば。
やはり、上で揚げた “回想シーン” をもっとインサート(挿入)して、第1~3週を振り返っても良かったかな? と。
1週間で "3人もお悩み中" は多過ぎないか?
更に「こうすれば良かったのに…」を書くなら、先週末に続けて久留美(山下美月)と貴司(赤楚衛二)を盛り込む必要があったのか? と思う。
先週の感想にも書いたが、1週間で “3人もお悩み中” は多過ぎると思うのだ。 まあ、この各自のお悩みがいつまで続くかは分からないが、それでも「週5放送」の縛りはあるわけで、「週5回で、3人も」ということ。
脇役を描くのを全否定はしないが、それでもメインは主人公を描いてほしいわけで、僅か正味13分強で約3分も脇役に割くのは多いと思う。
まあ、今回に限れば、前半で主人公をメインにしっかりと描き、久留美と貴司の描き方にも “違い” があったので、ごちゃ混ぜ感はなかったが。
とにかく、予告編だけ見ても(内容には触れませんが)あそこにも行きますし、3人出ずっぱりの感じなので、全体のバランスを考えて進んでほしい…
あとがき
この感じだと、「なにわバードマン編」に続いて “若者の群像劇” になりそうな予感…
これ、存在感の薄いヒロインが個性的な幼なじみの群像劇に埋もれてしまった『おかえりモネ』に似た方向性なので、ちょっと心配です。 まあ、今作は幼少期(子役時代)が秀逸でヒロインに良い印象があるので、大丈夫だとは思いますが。
もっと、主人公に集中して描いてほしいです…
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【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
1 2 3 4 5 土
第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
6 7 8 9 10 土
第3週『がんばれ!お父ちゃん』
11 12 13 14 15 土
第4週『翼にかける青春』
16 17 18 19 20 土
第5週『空を飛びたい!』
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第6週『スワン号の奇跡』
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第7週『パイロットになりたい!』
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