連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第30回・2022/11/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
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第30回〔全?回〕/第6週『スワン号の奇跡』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
舞(福原遥)は、旅客機のパイロットになる希望を浩太(高橋克典)とめぐみ(永作博美)に言えずにいる。一方、工場が順調な浩太は、舞が作る飛行機の部品を自分が作る夢を語る。部室でスワン号の飛行映像を目にした舞は、意を決して新代表の佐伯(トラウデン都仁)や部員たちに、休部したいと申し出る。何事かと懸念を示す部員たちだが、由良(吉谷彩子)がちゃんと話を聞こうと、みんなを落ち着かせる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 第1~5,6週
嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」)
佃良太(過去作/星とレモンの部屋)
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 第1,3,4,5週
野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン) 第2週
小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん) 第6週
松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け)
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
若者たちが将来に苦悩するのは"朝ドラ"らしくて悪くない
前回までで、ほぼ「なにわバードマン」は描き切ってしまったから、金曜日とはいえ「今週の締め括りではなく、次週のネタ振りでは?」と予想はしていたが。
まさか放送開始1か月半で、次の単語を今作の感想で書くことになるとは思わなかった。
そう、ほぼ “騒動至上主義” へ突入の兆しか? で、ある。
工場が順調な父・浩太(高橋克典)のくだりの尺の長さは、主人公の “夢” にも重なる部分だから許容範囲だが。
貴司(赤楚衛二)と短歌の師匠? 八木巌(又吉直樹)、久留美(山下美月)と父・佳晴(松尾諭)のくだりも、思いのほか長尺で、まるで前回までとは別の朝ドラを見ているような違和感が…
いや、若者たちが将来を考えていろいろ苦悩しているのは “朝ドラ” らしくて悪くない。
親を絡めて “ホームドラマ” らしく仕立てようとしているのもよく分かる。
ただ、どうしても気になるのは、主人公の部分の尺が極端に短く感じたことだ。
異論反論しかないと思うが、敢えて言うなら「幼なじみ三人の悩み自慢大会」ではないか?
どうして、幼なじみ三人に同時に問題を抱えさせたの?
これ、どうして、幼なじみ三人に同時に問題を抱えさせたのだろう?
だって、こうやって三人が同時に問題を抱えてしまったら、今後いつかまでには模索の過程や結末を描く必要があるわけで。
まあ、久留美と貴司については「時間経過」でごまかす可能性は大きいが(困)
それでも当事者だけでは解決できないはずだから、更に登場人物が増えて絡んでくるだろうし。
そうなると、前作のような「あちこちで問題が発生して解決する」を繰り返すことで物語が進んでいるように思わせる “騒動至上主義” に突き進む可能性が出てくると危惧してしまう。
三人の内、一人は順調な設定ではダメだったのか?
これ、せめて、久留美か貴司のどちらかは “夢” に向かって円滑に進んでいることにしたら良かったと思う。
で、そのスムーズに進んでいるキャラクターが他の二人をけん引していく… みたいな。
一人は夢に向かって試行錯誤しつつうまくいっていて、その経験を他の二人に伝授すれば、“夢をかなえたい” を共通項にして。
もちろん、そのスムーズに進んでいるのが主人公の舞(福原遥)でも構わない。
そうすれば、主人公の成長を描けるし、友情も描けるし、何より主人公の存在感が強まるから。
まだ次のようには思わないが、今日の表現だけを見たら、主人公は自分のことですら先が見えないのに? って思えてしまう可能性もあるのだ。
まあ、「自分のことより幼なじみを優先してる」と、超好意的に解釈することもできるが。
ただ、今作の主人公は最近の朝ドラのヒロインとしては珍しい “自分が自分が… のタイプ” でなく、“自分から前には出ないけど、みんなのためには人一倍頑張るタイプ” だから、舞は順調な設定にしておいた方が無難だったように思う。
「三人同時に問題を抱える」設定を好意的に解釈すると…
ただ、「三人同時に問題を抱える」設定は解せないままではあるが、ちょっとだけ好意的に解釈すると…
今風に語ると “親ガチャ” の悲哀みたいなものが、久留美には幼少期から脈々と描き続けられている。
例えば前回の三人での食事会での、親に本心を伝えていないことに悩む舞に久留美が言った「またぜいたくな悩みやな」は、一つの集大成だ。
そして、今回の岩倉家での「舞やったら カードに書いてある番号に電話する?」の問いに、舞の「分からへん」と久留美の「私もや」に、二人だけの “友情” があることが感じ取れる。
この辺は、小学校の頃には舞と一緒にウサギの飼育委員をしていた仲であっても、“親ガチャ” で違った人生を歩んでいる幼なじみの違いと、そんな二人の共通因子を上手く描いたと思う。
また、自分が恵まれていることに気づいていない(ように見える)舞の鈍感さ…
すべてが自分より恵まれている(ように見えてしまう)久留美の嫉妬と憧れの苦い思い…
自分の目標すら見えてこないことへの貴司の焦りと不安…
これらを “青春あるある” と語っては軽すぎるほどに、誰もが経験し悩み乗り越えてきたこと)だと思う。
この辺を主人公の次のやりたいことへ移行する前段階で盛り込んだのは、新章へのつなぎとしては悪くないとは思う。
あとがき
予告編の内容には大きく振れませんが…
来週は五島のシーンがあるので、演出担当は第1~3週担当の田中正さんか野田雄介さんに交代するかも知れませんね。
で、今回で舞が両親に打ち明けたので、来週から新展開が予想され、そこで脚本家も交代するかも?
ここで、高橋克典さん主演ドラマ『匿名探偵』(テレ朝/2014)や朝ドラ『エール』(NHK/2020年度前期)の脚本担当の嶋田うれ葉さんに交代したら、少しは明るい感じになって新鮮さが戻ってくるかも知れません…
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【これまでの感想】
第1週『お母ちゃんとわたし』
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第2週『ばらもん凧(だこ)、あがれ!』
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第3週『がんばれ!お父ちゃん』
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第4週『翼にかける青春』
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第5週『空を飛びたい!』
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第6週『スワン号の奇跡』
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