エルピス―希望、あるいは災い― (第3話・2022/11/7) 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・新 月10ドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』
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第3話『披露宴と墓参り』の感想。
恵那(長澤まさみ)と拓朗(眞栄田郷敦)は、新聞記者のまゆみ(池津祥子)から12年前の連続殺人事件の資料を入手する。それを基に、捜査に関わった刑事の平川(安井順平)に会うが、平川は死刑判決を理由に松本(片岡正二郎)が犯人だと主張。ところが、自供を引き出したとされる元刑事の山下(谷川昭一朗)は、恵那の質問に歯切れが悪い。恵那は当時の取り調べに疑念を抱く。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:渡辺あや(過去作/火の魚、朝ドラ「カーネーション」、ロング・グッドバイ)
演出:大根仁(過去作/湯けむりスナイパー、モテキ、ハロー張りネズミ、共演NG)) 第1,2,3話
下田彦太(過去作/農家のミカタ)
二宮孝平(過去作/共演NG)
北野隆(過去作/半径5メーtル)
音楽:大友良英(過去作/あまちゃん、いだてん、しもべえ)
主題歌:Mirage Collective「Mirage」
プロデューサー:佐野亜裕美(過去作/99.9-刑事専門弁護士-、カルテット、大豆田とわ子と三人の元夫)
※敬称略
モノローグ担当が拓朗になって…
アバンタイトルから、今回はモノローグ担当が拓朗(眞栄田郷敦)のために全体の構成が “拓朗視点” になったから、恵那(長澤まさみ)が主人公として立った(個性が際立った)。
そのおかげで、恵那がモノローグ担当の巻よりも前回の感想でも触れたように「主人公の変化を描く人間ドラマ」の色が一層濃くなった。
そのために、拓郎がやや真面目になってしまったために、コミカル要素は薄まったが、全体を通せば “よりシリアス” に “よりスキャンダラス” に。
個人的にはいつも書くように「主人公の言動がエネルギーになって物語が動くドラマ」や「テーマ性が明瞭なドラマ」が好きだから、この方向性で大いに満足だが。
逆に、ここ最近の “やや軟弱” な関テレ×フジの「月10ドラマ」に慣れている視聴者は離れる可能性はあると思う。
ただ、第1話の感想に書いたように、この放送枠は以前の「火9ドラマ」にあった草なぎ剛さんが来春から「復讐シリーズ」を復活させることが決まっているから、これこそ≪関テレも腹を括った≫ということだ。
視聴率や見逃し配信の再生回数なんて気にせずに…
少し話がズレるが、昨今の「見逃し配信が記録を作りました!」的な報道で、さもそのドラマが多くの人に指示され「リアタイ視聴率なんて気にしない…」的な “連ドラのアゲ記事” を目にすることが多くなった。
しかし、再生回数なんて、出演者の大人数のファンがコツコツと再生回数を稼げば良いことで、事実SNSには「みんなで再生(応援)しよう」なんてつぶやかれているのだから、当てにはならないのは自明の理。
従って何を言いたいのかというと、視聴率や見逃し配信の再生回数なんて気にせずに、自分の指標で面白いと思ったドラマを見て応援すれば良いと思う。
そう、今作の主人公のように…
もちろん、再生回数稼ぎが悪いことだとは決めつけない。
興味深かったのは、2回登場した「インタビューの場面」
もう少し話はズレる…(謝)
今回で興味深かったのは、本編で2回登場した「インタビューの場面」だ。
多くの人はインタビューをしたことはないと思うから、私の拙い経験談を少しだけ書いてみる。
今回、恵那(長澤まさみ)が12年間に死刑囚・松本良夫(片岡正二郎)の取り調べを行った刑事・山下守(谷川昭一朗)にインタビューをするシーンで、次のようなやり取りがあった。
拓朗「浅川さん こんとき僕のほうを見ましたよね?」
恵那「さくっと聞いてほしかったのよ 空気読めない人に」
これ、私がインタビュー映像を作る時によくやるテクニック。
インタビューを受けるのに慣れている人が対象の時はあまり使えないが、慣れていない人から本音を引き出す時に有効なのだ。
だから、私はインタビュー原稿を作ったら、事前にカメラマンと打ち合わせをして「ここで相手が黙ったら、こうツッコんで!」と打ち合わせをしておく。
そう、よく刑事ドラマの取り調べシーンにあるように、「私はあなたの味方、カメラマンは敵」みたいな対峙構造を作って「私には本音を話す」ように持っていくのだ。
でも、これはカメラマンの誰もができる技でないから、私は「インタビュー撮影の時はこのカメラマン」って人を何人か決めている。
実は、何気ないインタビューシーンにも、いろんな技が隠れているのだ。
被害者の姉・純夏へのインタビューのシーンが印象的!
さて、本編に戻って… でも、インタビューのシーンについて。
今回の2つ目にあった12年前の事件の被害者・井川晴美(葉山さら)の遺族、姉の純夏(木竜麻生)へのインタビューのシーンが印象的だった。
前半は井川家の近隣の喫茶店「珈論琲亜(コロンビア)」の店内で、後半が高台の上で。
純夏が赤ちゃんに目をやると、赤ちゃんのアップになって、そのままカメラは屋外に… との編集。
赤ちゃんのアップ1つで切り替えることで話が途切れないという効果もあるが、何より「晴海も生きていれば母親になっていたかも…」との遺族の無念や苦悩を、ピンク色のレジャーシートの名札の欄の「 はるみ すみか」のカットを合わせて描いた。
まあ、あそこで名札のアップを撮れるカメラマン(拓朗はディレクターだが)のセンスも見事だということだが…
因みに、純夏 役の木竜麻生さんを最近どこかで見たなと思ったら、東京ガス企業CMだった。
この映像は「助け合う家族」のママを素敵に演じている。
あとがき
「先が読めないドラマ」、「先が気になるドラマ」に益々なってきましたね。
私としては “今期ナンバーワン” になりつつあります。
それにしても、ドラマの中であっても「なるぼどですね」は見下された感じでイラっとします…(汗)
今夜、大切な人と一緒に見てはいかがでしょうか?
純夏「私も妹も星が好きで
昔から よく ここで一緒に観察してて。
ううっ… だけど。帰ってこなくて。ううっ…。はるちゃん」
今夜は、満月「ビーバームーン(ビーバー月)」と、「442年ぶりに皆既月食と天王星食が同時に見られる」の夜です。
大切な人と一緒に見てはいかがでしょうか?
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