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連続テレビ小説「舞いあがれ!」 (第5回・2022/10/7) 感想

2022/10/08 15:48 記事更新(修正)
不連続テレビ小説「舞いあがれ!」

NHK総合・連続テレビ小説『舞いあがれ!』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第5回〔全?回〕第1週『お母ちゃんとわたし』の感想。

 
 

 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


祥子に促されて自分の「行きたい」という気持ちをめぐみに告げた舞(浅田芭路)は、海の校外学習に参加する。舞を案じて気を揉(も)むめぐみ。そんな中、生徒の一人がはだしで海に入り、オコゼを踏んでしまう。周りはパニック状態に。舞は海から出ようとするが転んでしまい、怪我をしてしまう。一方、めぐみと祥子は手作りのジャムを車で運搬している途中でその騒動に遭遇する。めぐみは、車を降りて一目散に舞のもとへ駆けていく
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:桑原亮子(過去作/心の傷を癒すということ) 1
   嶋田うれ葉(過去作/朝ドラ「エール」)
   佃良太(過去作/星とレモンの部屋)
演出:田中正(過去作/ウェルかめ、ひよっこ、なつぞら) 1
   野田雄介(過去作/スカーレット、マッサン、六畳間のピアノマン)
   小谷高義(過去作/スカーレット、おちょやん)
   松木健祐(過去作/ひよっこ、いだてん、晴天を衝け)
音楽:富貴晴美(過去作/花嫁のれんシリーズ、西郷どん、それでも恋する)
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
制作統括:熊野律時(過去作/おちょやん)
     管原浩(過去作/これは経費で落ちません!、いいね光源氏くんシリーズ)
※敬称略



感想の趣旨について
  当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
  作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。


千葉県北西部は、今朝13度でした(寒~~~い)

あがだ、お元気と? わたひ管理人の “みっきー” です!
(皆さん、お元気ですか? わたし管理人の “みっきー” です!)

ほんなこて、さんかけん、風邪ば引かんごてねー。 (本当に、寒いから、風を引かないようにね)

千葉県北西部は、今朝13度でした。
ジャージ姿では朝のウォーキングは肌寒いくらい。
11月中旬位な感じです。

平年気温を大きく下回っているのは関東甲信越地域だけのようですが、どうぞ風邪など引かないように…

朝ドラの第1週目にふさわしい"プロローグ(序詩)"だ


N「よく知らない島で よく知らないおばあちゃんと 2人きり。
  果たして どんな毎日が待っているのでしょうか」


正に、プロローグ(序章、序詩)である。
今作の場合は “序詩” と呼ぶのが似合っていると思うが。

さて、一般的に「プロローグ」というと、本編が動き出す前に状況や登場人物の設定などの説明をさらりと済ませておく部分だと思われがちだが、脚本や演出の世界では「作品のテーマや意図などを示唆する導入部」であり、「物事の幕開けや発端」のことを指す。

こうして考えると、まだまだ主人公とパイロットを直接結び付けるエピソードはないものの、第1回の冒頭の “パイロット姿” と “ばらもん凧” を重ねている程度にしか描いていない。

しかし、特に “連ドラ” におけるプロローグで大切なのは、私がよく書く「視聴者に “つづき” を見たくなるような展開になっているか?」の機能が正常に働いているか? に、尽きる。

もちろん、感じ方は人それぞれだが、私は “作品のテーマや意図などを示唆” しながら、まずは「東大阪の町や人」と「五島列島の自然や文化や人たち」の紹介を通して “家族愛” を集中的に描いて成功したと思う。

では、その理由を綴ってみたい…

「次の流れはどうなるの?」と思わせたキャラ弁エピソード

海の校外学習に参加した舞(浅田芭路)が昼食時間に同級生の凛(絢香)に言うセリフだ。

舞「この卵焼き おいしいで。食べる?」


まあ、この手のシチュエーションは普通ならガキ大将的な脇役がヒロインの弁当を指さして “ひと騒動” なんてのがありがちだが…

今作ではめぐみ(永作博美)が作った “キャラ弁時代初期” のキャラ弁に凜があこがれて、それに舞が卵焼きを差し出すという展開になっていた。

キャラ弁が世間で騒がれるようになったのが、1993年に出版された「キャラクターで作ろうかわいいおべんとう」

キャラクターで作ろうかわいいおべんとう

しかし本格的に流行したのは1996年以降だから、めぐみが作った “海苔の顔つきおにぎり” は、舞にとって “プチ・ママ自慢” もあったのだろう。

このように、普通の流れで時代や登場人物の心情をさり気なく描くから、「次の流れはどうなるの?」を気になってしまうのだ。

これくらい丁寧に描いてくれると満足感が出てくる

さて、今回の展開で良かったのは中盤だ。

祥子「舞は ここん来てから ず~っと
   めぐみの顔色ば うかがっとる。
   舞は お前に遠慮ばして 自分の気持ちば言えんとさ」


生徒の一人がはだしで海に入り、オコゼを踏んでしまってパニック状態になり、舞は慌てて海から出ようとするが転んでしまい、怪我をしてしまう… という展開。

このまま、めぐみとめぐみの母・祥子(高畑淳子)、はたまためぐみと舞で親子げんかになって “騒動” が始まるのかと思いきや、めぐみの心配はあったものの、祥子の娘と孫を本気で思う姿に帰着した。

これを見て、まず「今作は “騒動至上主義” ではなさそう」と、ひとまず安どしたのは言うまでもない(苦笑)

それ以上に、“騒動” というよりは、舞の原因不明の病弱設定も然り、あくまでも “物事の発端” として利用するだけのようだ。

そしてできるだけ “普通” なことを、海辺の町では “普通” のことを通して、家族それぞれの気持ちを通して家族関係、そして気持ちや関係の変化を紡いでいる。

やはり、これくらい丁寧に描いてくれると満足感が出てくる。

登場人物の心理描写がうまいなと思う場面

登場人物の心理描写がうまいなと思う場面を一つ挙げると…

夜、めぐみが舞に自分は大阪に帰ると告げる寝室のシーンだ。

最初は、舞もめぐみも寝付けない様子で、めぐみは舞に背中を向けて横になっており、舞は母の背中を見ている。

その後、舞が背中ら母の体を抱きしめるようにして寄り添って、めぐみは舞の手を握り締めるが…

そして朝になると、めぐみと舞は正対していて、めぐみは一睡もしていなかった様子で目覚める舞を迎え、おでことおでこで熱がないことを確認する… という流れだ。

特に台詞もない…
特に朝になった説明カットもない…
特に劇伴もない…
環境音と、朝のニワトリの鳴き声と小鳥のさえずり音だけ…
だ。

しかし、母親の娘への愛おしさも、娘の母親への信頼の気持ちも、これでもかと言わんばかりに伝わってくる。

そして、遂に母との別れの場面で、めぐみと舞のギュッと握られた手が、いつまでも磁石でくっついている感じを残しつつ、お互いに後ろ髪を引かれる様な感じでゆっくりと離れていく…

こういうのが、映像による心情描写がやれること、いや、やるべきことなのだ。

家族愛にあふれ、微笑ましく、感動的で、心地よくもあり…

フェリー船の中に入っていく母の背中を涙とともに見送った舞、それをじっと見ていた祥子。

祥子「よう頑張ったな」
舞「私と一緒にいてたら お母ちゃん しんどそうやから」


オジサン、朝から号泣である…(笑)

とにかく、これでもか! と言わんばかりに全編に “家族愛” があふれており、主人公の成長を通じてストーリーが動いているのが、微笑ましくもあり、感動的でもあり、心地よくもあり… だ。

更に、前回の感想のあとがきに書いたが、やや大げさであるが、名匠・大林宣彦監督の尾道三部作を彷彿させる雰囲気もある。

その土地でしか描けない風景を上手く使うだけでなく、そこに住む人たちにとっては “いつもの風景” が “特別な風景” に魅せるテクニックや、登場人物の心情を台詞ありきでなく動作や仕草であって表現するなど、褒め過ぎだと思うが(できるうちに…)一編の映画を見ているような表現力だと思う。

いやぁ、本当に久しぶりに “正統派の朝ドラ” を見たような1週間だった。

もちろん、100点満点のはずはなく気になる点もあるが、余裕で80点はいけると思う。

"ドラマ"とは、"人間そのものを描くこと"

繰り返すが、“普通のこと” を “普通に描いている” だけなのだ。

むかしむかし、ある所に情弱な女の子がおって、女の子の母親が娘の静養のために仲たがいをしていた母の実家に娘を預けましたとさ… それだけの話なのだ。

しかし、本来はそれでも十分なのだ。

なぜなら、“ドラマ” は “人間そのものを描くこと” だからだ。

決して、騒動が起こって解決しなくちゃいけないとか、目新しいこと次々と起こるべきとか、そういう “枝葉的” な物語で登場人物を描いたつもりになるのではなく、登場人物の心情や心境の変化で物語を動かしていくことが大切

「物足りない」と思う人もいるだろうが、前後のつながりもなく、登場人物に感情移入もできないよりは、はるかにマシ、いやこれで良いのだ。

あとがき

まあ、前作による経験があるので、最初の1週目で判断するのは早計ですが、それでも今作の方が騒動が少ない上に、しっかりと描写しているのは伝わっているので、好感が良いです。

そして何より、「がんばれ、舞ちゃん!」と思わせた1週間としては、十分に合格点だと思います。


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第1週『お母ちゃんとわたし』
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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