連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全125回〕 (第24週/土曜日版・2022/9/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第24週『ゆし豆腐のセレナーデ』の「土曜日版」の感想。
※ 本作は、2022年8月31日、NHK東京放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
暢子(黒島結菜)は無事に男の子を出産した。和彦(宮沢氷魚)とふたりで、健やかに育つようにと「健彦(たけひこ)」と名付けた。時は流れて…1984年4月。暢子の沖縄料理店「ちむどんどん」は多くの客でにぎわい、健彦は名前の通りすくすく元気に成長していた。一方、和彦は仕事で少し不満があるようで…。そんな中、連休を使って暢子たちは沖縄やんばるに里帰りすることに。この里帰りがきっかけで暢子の人生は大きく変わることに…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18,22週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17,19,24週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16,20,23週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11,21週
寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17,19週
内田貴史(過去作/「なつぞら」助監督) 第22週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略
作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。
朝ドラの負の歴史の目撃者の一人として感想を書いてみます
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
私が朝ドラの感想を書くようになったのが『あまちゃん』(2013年度前期)からで、9年間で18本ほどになります。
※「夕ドラ」枠もあるので、もう少し多いですが。
そんな朝ドラウォッチャー歴の浅い私ですが、今作くらいに早い段階から面白さを失い、見れば見るほど悲観的なり、ましてや最終週直前週になったら “有終の美” の望みどころか、期待度が右上がりになる糸口さえつかめず、お先真っ暗な作品はありませんでした。
思い返せば、『まれ』(2015年前期)、『わろてんか』(2017年後期)、『半分、青い。』(2018年前期)、『なつぞら』(2019年前期)なんて今となっては “マシ” に見えますもん。
というわけで、朝ドラの負の歴史の目撃者の一人として、今回の「土曜日版」の感想を綴ろうと思います。
今週の本編=最強に手ごわい素材"を相手によく頑張った
まず、単純に「土曜日版」の感想。
スタッフを擁護するつもりは皆無だが、“有終の美” とまではいかないにしても、「土曜日版」としては、邪魔なシーンや炎上しそうなカットをできるだけ削除したり、ナレーションをかぶせたりして、健闘したと思う。
きっと、「土曜日版」だけ見る人なら、ぎりぎり「ヒロインが新たな “ちむどんどん” するものを見つけて歩みだした」と思えるはずだ。
でも、根気強く「本編」を週5回見続けた人なら、いくら編集とナレーションでごまかしたところで、下記の三つが消えることはないはずだ。 …
●一貫性の無いキャラ設定
●取って付けたような場当たり的な展開
●エピソードの不合理な前後関係
でも繰り返すが、褒めるつもりはさらさらないが、この “最強に手ごわい素材” を相手によく頑張ったと思う。
私が演出・編集担当でも悪戦苦闘の結果、15分の収めるだけで必死になると思うから…
1984年設定で"春の連休"設定は、あらゆる面で不合理すぎる
では、改めて「土曜日版」を基本にして、今週分を振り返ってみようと思う。
まず、冒頭のナレーションでも強調されたのが「春の連休」。
私の本編の感想では、少しだけ「春の連休」について言及したが、今回はもう少し掘り下げてみる。
劇中の年代は「1984年(昭和59年)」だからと言って、今作の日付がリアルと合致する必要はないと思うが、1984年当時を知らない人も知っている人も、下図を見て欲しい。
これは、1984年のいわゆる「春の連休」のカレンダーである。
そもそも、文字通り「春の大型連休」になったのは、1985年(昭和60年)の「国民の祝日に関する法律」の改正で、5月4日が日曜日や振替休日でなくても「国民の休日」になってから。
それ以前の昭和世代は「飛び石連休」と言って、「春の連休」には二連休はあっても、ほぼ飛び飛びにしか休日なかった。
更に、当時はまだ「週休二日制」は一般的でなく、文科省が1995年(令和4年)に小中学校の第2土曜日に加え第4土曜日も休校にしたころから、一般企業も「週休二日制」を導入し始めたという歴史もある。
それこそ、有給休暇さえ遠慮して取れない時代だし。
だから、次のように思うのだ。
沖縄ブームの火付け役は、朝ドラ『ちゅらさん』(2001年前期)とされているから、劇中の1984年当時はまだまだ特に首都圏からは「遠い観光地」のイメージで、沖縄料理店も少なかったのは記憶にある。
だから、経営者である暢子(黒島結菜)がせっかく繁盛している店を矢作(井之脇海)に任せてのんきに沖縄帰省旅行するのは解せないが…
ただの"春の連休"に良子と博夫が参加しているのが解せない
でも、それ以上に解せないのは、日曜日や祝祭日と一部の土曜日以外は学校があるはずの良子(川口春奈)と博夫(山田裕貴)が、どうやって暢子たちに合流? ってこと。
まあ、これも “粗探し” や “重隅突き” の類だから本来は書くつもりはなかったが、やはり “詰めが甘い” と思う。
本編の感想にも書いたように、何でも良いから適当な “冠婚葬祭” の行事を作れば良かっただけのことだ。
劇中の年代や季節に必然性がないなら、「父・賢三(大森南朋)の年次法要」に参列するための “盆休み” でもいい。
劇中の季節が「春」でないと “野菜” 的に問題があるなら、暢子の息子・健彦を4歳から5歳に繰り上げて、幼稚園卒園記念と小学校入学祝いを兼ねて “春休みの時期” に実家へ帰省するとか、いくらでも作戦はあったと思う。
不自然設定の上に"あれこれ"積み重ねても説得力なんて無い
要するに、私が言いたいのは、今週で描かれた “あれこれ” の大前提である「春の連休」という時期設定がそもそも不自然だってこと。
そんな不自然な設定の上に “あれこれ” 積み重ねても説得力なんて無いのだ。
だって、店が一番の “儲け時” に自分の大事な店を放ったらかしにするような飲食店経営者が、「やんばるの野菜で、ちむどんどんする~ぅ」なんて連呼したところで、「暢子自身が、やんばるの野菜と猪野養豚場の豚肉で、お客をちむどんどんさせるのが仕事であり、夢であり、今作がたどり着くべき “結末” じゃないの!?」なのだ。
あとがき
予告編の冒頭のナレーションが「沖縄に移住した暢子たち」となっていましたね。
え~~~と、暢子っていったい何のために上京して、イタリアンで修業して、沖縄料理店を開業したの?
まあ、遠回りの人生を描くのを否定はしませんが、だったら本編の感想に書いたように、もっと「暢子とやんばるの野菜」の関係を主軸に描くべきだったと思いますが。
それにしても、最終週の本編にこれっぽちも期待できないどころか、歴史の傍観者として見るのがちょっと怖いくらい…(苦笑)
※まだ、お読みになっていない方は、最終週視聴の前に是非読んでみてください。
9月22のWeb拍手コメントにお答えいたします:「あなたのブツが、ここに」「"ちむどんどん"と"若草物語"」
9月23のWeb拍手コメントにお答えいたします:「ちむどんどん(第120回・2022/9/23)」“中年男性トリオ”について熱く語ります!
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 土
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33 34 35 土
第8週『再会のマルゲリータ』
36 37 38 39 40 土
第9週『てびち!てびち!てびち!!』
41 42 43 44 45 土
第10週『あの日、イカスミジューシー』
46 47 48 49 50 土
第11週『ポークとたまごと男と女』
51 52 53 54 55 土
第12週『古酒(くーす)交差点』
56 57 58 59 60 土
第13週『黒砂糖のキッス』
61 62 63 64 65 土
第14週『渚の、魚てんぷら』
66 67 68 69 70 土
第15週『ウークイの夜』
71 72 73 74 75 土
第16週『御三味(うさんみ)に愛をこめて』
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第17週『あのとき食べたラフテーの』
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第18週『しあわせのアンダンスー』
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第19週『愛と旅立ちのモーウイ』
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第20週『青いパパイアを探しに』
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第22週『豚とニガナは海を越えて』
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第23週『にんじんしりしりーは突然に』
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第24週『ゆし豆腐のセレナーデ』
116 117 118 119 120
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