連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全125回〕 (第23週/土曜日版・2022/9/17) 感想 ※現役助産師の「出産シーン」へのツッコミ付き!

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第23週『にんじんしりしりーは突然に』の「土曜日版」の感想。
※ 本作は、2022年8月31日、NHK東京放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
暢子(黒島結菜)は、自身の沖縄料理店「ちむどんどん」を立て直すための課題を見つけた。それは「沖縄料理に適した、おいしい豚肉を調達すること」。しかし、暢子の希望の豚肉は東京ではなかなか手に入らない。豚肉について矢作(井之脇 海)と相談していると、そこへやってきたのはなんと清恵(佐津川愛美)だった。賢秀(竜星 涼)が清恵を探していることをまったく知らない暢子は、清恵に店の料理の試食をお願いする…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18,22週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17,19週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16,20,23週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11,21週
寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17,19週
内田貴史(過去作/「なつぞら」助監督) 第22週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略
作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。
「粗探しはしない」が、現役助産師の「出産シーン」ツッコミを!
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
「粗探しはしない!」の私ですが、16日放送の第115回にあった暢子(黒島結菜)の出産シーンについて、読者様からいくつかの疑問をいただいたので、助産師歴40数年の大ベテランの妻に映像を見直してもらって、更に看護学部助産専攻科の先生にも聞いてみましたよ。
※諸説あると思います…
●助産師は床にひざまづいたり立ち膝をついて介助することはあっても、産科の医師が椅子以外に座ることは 99.9%ないはず。
●床は不潔ゾーンだし、椅子に座っているか立っていないとすぐに動けないから、基本的に床にひざまづいたり立ち膝はない。
●助産師は妊婦さんの真横から手を入れて介助することはあっても、医師は妊婦全身の管理をする目的で基本的に患者の真正面に位置することが多い。
●出産で力む時は、息を吸って止めた時に力むように助産師が指導するのが普通で、暢子の呼吸法は助産師や医師から注意される “ダメな呼吸法” である。
●暢子は息を吐きながら力んでいたが、その呼吸法「ソフロロジー法」を用いた分娩法は松永博士によって 1987年、フランスより日本にもたらされたため、劇中の1980年ではまずありえない。
●また「ソフロロジー法」は 1972年にフランス・パリの病院で最初に採用されたが、70~80年代に国内で「ソフロロジー法」を採用していたのは、独自の出産方法ができる「助産院」など、「産科医院」や「病院」では採用されていなかったと記憶している。
「食への冒涜」とか「時代考証が雑」なんて議論もありましたが、あえてそこに参戦するなら、見せ場の「ヒロインの出産」ですら “まとも” に描こうなんてつもりは一切ないってことです。
「豚肉」と騒ぐ割に暢子が拘るのは「沖縄そば」だけ?
気を取り直して、「土曜日版」の感想を「本編の感想」には書かなかったことを中心に綴っていこうと思う。
まず、「豚肉」が今週の「店の再開」と「脇役の恋バナ」に不可欠な要素だからやむを得ないが、とにかくこれでもかというくらいに「豚肉」のオンパレード(笑)
ただ、料理や料理人を描く “ドラマ” として不自然なのは、素材の「豚肉」だけを強調して、 「味」が二の次になっていることだ。
ここまで「味より豚肉」が大事だと描くなら、「豚肉料理店」にしたら良かったと思うが(苦笑)
とにかく不可思議なのは、豚肉を使った沖縄料理はほかにもあるのに、なぜか今作も主人公も拘るのは “沖縄そば” のみだという点だ。
もはや、沖縄料理店「ちむどんどん」にある豚肉料理は “沖縄そば” しかないような描写になっている。
でも、「本編」では、9月15日(木)放送の第114回で次のナレーションがあって補足していたから納得したが、「土曜日版」ではそれも削除され…
N「豚肉をはじめ 素材を生かした味が
沖縄料理を初めて食べる人にも好評で」
「ちむどんどん」には"沖縄そば"以外の豚肉料理があるのに
なぜ、私が「豚肉」でなく「豚肉料理」にこだわるのかというと…
この店には「沖縄そば」以外にも、“皮付き豚バラ肉(塊)=三枚肉という” を使った「ラフテー」や、“豚バラ肉(薄切り)” を使った「クーブイリチー」が、清恵(佐津川愛美)が来た時にテーブルに並べられており、この店では「豚肉料理=沖縄そばだけ」では無いと描いていたからだ。
要するに、暢子が作ってお客さんに食べてもらいたい “理想の沖縄<豚肉>料理” には「沖縄料理に適した、おいしい豚肉を調達すること」が必至のはずなのに、それが調達できないまま最初の開店をした段階で “店の失敗” は当然の結果だったってこと。
だから、「本編」も「土曜日版」も “沖縄料理に適した豚肉” を強調すればするほど、暢子の料理人としての矜持や、飲食店経営者としての誠意や本気度が異様であることも強調されてしまうのだ。
脚本と演出が、豚肉の強調のやり方で間違っている点
では、今度は、脚本と演出が “沖縄料理に適した豚肉” を強調する場面で、間違った描写をやってるのを説明したい。
「土曜日版」なら「7分47秒から」、「本編」なら「第113回の13分16秒から」の「沖縄そば」も試食会のシーン。
見逃しやすいのでよく見て欲しいのだが、試食している4人のうちで “豚肉そのもの” を食べているのが矢作(井之脇 海)だけで、それもワンカットだけなのだ。
これ、今作を擁護する見方をすれば、矢作以外はスープの味で “豚肉のうまみ” を表現しているといえる。
ただ、意地悪な見方をすれば、豚肉の程よい歯ごたえや脂身のコクより “いい出汁が出てりゃいい” くらいにしか期待していなかった… とも受け取れる。
やはりここは、4人そろって麺を食べ、スープを飲んで、そして豚肉も食べて「食べてもおいしいし、スープも良く出ていて最高!」と口をそろえるような映像を撮るべきだったと思う。
「くどいのでは?」と思うかもしれないが、ここまで具体的な描写に乏しい今作だからこそ、肝心な場面は丁寧に確実な映像で視聴者に提示すべきだったのだ。
まあ、そのカットがあったにしても、最初の開店当時は、自分たちが「おいしいと思わない料理」を “看板メニュー” として提供していたのだから、暢子や矢作の “食への冒涜” はこれっぽっちも薄まらないが(苦笑)
あとがき(その1)
賢秀と清恵パート以外は、ほぼナレーションで補強してきましたね。
これは、スタッフたちが「ここまでやらないとダメ」と自覚したからにほかありません。
だったら、「本編の時にやってよ…」ってことですけど(失笑)
あとがき(その2)
さ~て、次期作『舞い上がれ!』の舞台は「長崎・五島列島」なので、今度は “あご出汁スープ” の「五島手延べうどん」が登場するかもしれませんね。
あとがき(その3)
さあ、いよいよラスト2週です。
クランクアップの撮影シーンが「沖縄の比嘉家」だったので、まさかや~ “沖縄にUターン” して暢子一家は移住しちゃうとか?
それなら、新居も「ちむどんどん」もスタジオセットを手抜きする可能性は大ですけど(困)
とにかく、季節は「春 → 夏 → 秋」と移りましたが、気温とともに今作への熱意も次第に低下しちゃって。
何とかラスト2週だけでも盛り上がってほしいものですね。
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 土
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33 34 35 土
第8週『再会のマルゲリータ』
36 37 38 39 40 土
第9週『てびち!てびち!てびち!!』
41 42 43 44 45 土
第10週『あの日、イカスミジューシー』
46 47 48 49 50 土
第11週『ポークとたまごと男と女』
51 52 53 54 55 土
第12週『古酒(くーす)交差点』
56 57 58 59 60 土
第13週『黒砂糖のキッス』
61 62 63 64 65 土
第14週『渚の、魚てんぷら』
66 67 68 69 70 土
第15週『ウークイの夜』
71 72 73 74 75 土
第16週『御三味(うさんみ)に愛をこめて』
76 77 78 79 80 土
第17週『あのとき食べたラフテーの』
81 82 83 84 85 土
第18週『しあわせのアンダンスー』
86 87 88 89 90 土
第19週『愛と旅立ちのモーウイ』
91 92 93 94 95 土
第20週『青いパパイアを探しに』
96 97 98 99 100 土
第21週『君と僕のイナムドゥチ』
101 102 103 104 105
第22週『豚とニガナは海を越えて』
106 107 108 109 110 土
第23週『にんじんしりしりーは突然に』
111 112 113 114 115
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