新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~ (第6話・2022/8/28) 感想

日本テレビ系・日曜ドラマ『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』
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第6話・hulu『人は城、人は石垣、人は堀』、Tver『大波乱、大逆転、大決闘』の感想。
「家康(小澤征悦)を倒す」の旗印を手にする信長(永瀬廉)は、みやび(山田杏奈)や信長派の武将達と戦い方を考える。‘PBB作戦’の再開で、武将達は家康のポイントを抜くことに成功。そんな中、家康は「1時間以内に特進クラスの誰かを倒す」の旗印を出し、本多忠勝(阿部亮平)と秀吉(西畑大吾)が倒されてしまう。さらに、家康と武田(満島真之介)が河原で決闘を始め…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・甲斐谷忍「新・信長公記~ノブナガくんと私~」
脚本:金沢知樹(過去作/半沢直樹[2020]) 第1,2,3,4,6話
萩森淳(映画「サバカン SABAKAN」2022年8月19日公開) 第1,2,3,4,6話
伊達さん[大人のカフェ](過去作/推しの王子様) 第5話
演出:中島悟(過去作/デカワンコ、世界一難しい恋、俺の話は長い、真犯人フラグ) 第1,2,3,6話
豊島圭介(過去作/妖怪シェアハウス1,2、マジすか学園シリーズ、特捜9#S2) 第4,5話
音楽:林ゆうき(過去作/DOCTORS、緊急取調室シリーズ、あさが来た、未来への10カウント)
主題歌:King & Prince「TraceTrace」
信長くんたちが育もうとしている"和の心"を丁寧に描いた
前々回までは「全員が一塊」の印象が強かったのに対して、前回で黒田と竹中の子ども時代のエピソードで信長くん(永瀬廉)が「黒田をどう見て、全体をどう考え、どう動いたのか」について説得力を作って、視聴者を信長くんに共感させることに成功した今作。
今回は、その延長線上で、「個人で仲間」、「仲間で個人」を相互に描くことで、“同志を信じる心” を通して信長くんたちが育もうとしている “和の心” を丁寧に描いた第6話。
今回は結末がシリアスだからだろうか、中盤までに程よく “コミカルな要素” がちりばめ垂れており、全体の緩急のつけ方も良かった。
カット割りと種類が多いからこそ"描けるモノ"がある
今回は、演出担当が、第4話以来の中島悟氏に戻った。
やはり、中島氏の演出はもう一人の豊島圭介氏とは違って、とにかくカット割りと種類が多いのがわかりやすい特徴だ。
今回もそうだが、単純に「台詞をしゃべっているキャラを映す=ダイアローグ・カット」という手法は使われていないのではない。
むしろその逆で、「台詞をしゃべっていないキャラをどう映すか?」を工夫することで、セリフのあるキャラを印象付ける手法になっていた。
これが、ある意味で “戦っている” や “信じること” にもつながるのだ。
そう、これが前述の、「個人で仲間」と「仲間で個人」を相互に描くことにもつながっている。
やはり、今回のテーマの一つは、「国を支える最大の力は “人の力” であり、信頼できる人の集まりが強固な城に匹敵する」ということだから…
ドラマ本体でも、メインの登場人物たちだけをクローズアップして扱わず、脇役キャラをしっかり描くことが全体を的確に描くことになることを実践していると思う。
これは、完全に想像だが、演者の人たちも “共に戦っている感” を楽しく思って演じているのではないだろうか?
そんな “一体感” が画面から伝わってきた1時間だった。
山田杏奈さんが首を揺らして喋る癖を強調しない演技に…
今回の演出、というか演技指導で(恐らく意識したと思う…)注目したのが、山田杏奈さんが首を揺らして喋る癖を強調しない演技になっていたこと。
気づいておられる人もいると思うが、山田さんは一般的に “女子揺れ” と呼ばれる、「首が座っていない赤ちゃん」に似た動作をすることで、無意識に緊張したり恥ずかしい気持ちを隠そうとする仕草をよく見せる。
これ自体は悪いことではないが、映像的にはとても幼く見えてしまう効果があって、作品によってはマイナス効果になることがある。
今作においても、どちらかと言えば “みやび” は女子だが、戦国武将好きという設定があるから女性っぽさは武器になるが、子供っぽいのはあまり必要がない一面だ。
しかし、この “女子揺れ” はなかなか自分では直(治)せない。
なぜ、私がこんなことにこだわるかと言うと、「宴席ディレクター」という仕事柄、プロの司会者さんと接する機会があり、いろいろ相談を受ける中で、調べて実行してもらって成功しているからだ。
で、一つの方法が、横隔膜を鍛えること。
横隔膜を鍛えると体幹が安定し、特に首と腰が一本戦のように安定するから体全体が揺れない。
でも、これにはそれなりの時間がかかる。
そこで、もう一つの矯正の仕方が「手の動きをつける」という作戦だ。
話す時になるべく手を広げたり、手を前に出すと、話のリズムと体のバランスを容易に取れるようになる上に、堂々とした印象が加わることで、説得力が増す。
今回の “みやび” も顕著には手を動かしていないが、いわゆる “棒立ち” での台詞が減った印象がある。
意図的に首を大きく揺らしたり、セリフのあるカットを背後からのアングルにしたり、前のめりになるなどの何らかの体の動きを伴って喋るカットが多くなった感じ… ってこと。
動きを伴ってセリフをしゃべることで、ちょうど上手い具合に様々な経験を通して “みやびが変化” したように見えた。
これが、演出家による指導なのか、山田さんの意識でなのか、偶然なのかは知る由もないが、とにかく映像的な変化があって、それが無いように会っていたのは間違いないと思う。
あとがき
こうして各キャラクターの個性が明瞭になると、がぜんと面白くなりますね。
また、全体に漂う、いや全体にあふれんばかりの “熱量” が凄くて良いです。
次回の黒船対決も楽しみです…
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