連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全125回〕 (第18週/土曜日版・2022/8/13) 感想 ※補足あり!

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第18週『しあわせのアンダンスー』の「土曜日版」の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
暢子(黒島結菜)が勤めるアッラ・フォンターナに、三郎(片岡鶴太郎)のおかげで、平和が戻ってきた。ただ、房子(原田美枝子)と三郎の再会は果たせなかった。暢子は、大事な人を集めた披露宴をアッラ・フォンターナで行おうと決意する。しかし、重子(鈴木保奈美)からはまだ和彦(宮沢氷魚)との結婚を認めてもらっていない。そんな中、良子(川口春奈)が、妹の結婚のために動き出すことに。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略
作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。
歴史に残る迷昨?「ちむどんどん」をリアタイ視聴できる幸せ
朝ドラには長い歴史がありますが、私が幼少期は別にすると本格的に見始めたのは『あまちゃん』(2013年後上期)からで。
例えば “名作” の一つとされる『カーネーション』(2011年度後期)は数年前に初見して「なるほど!」と感心したり…
“迷作” と名高い『純と愛』(2012年度後期)は怖くて見られないとか…
やはり、朝ドラって時代を超えて楽しめるコンテンツでもありますが、やはり本放送当時の時代背景が反映されているのは『エール』(2020年度)で良くわかったこと。
ですから、世間の酷評や過小評価が絶えない今作『ちむどんどん』を “今” 見られるのは、『もはや “同時代に生きているだけで幸福の極み”の 大谷翔平選手』と似たような、歴史を体験しているかも?(違うか… 笑)
ストーカーまがいの弁当送り付けを「根気よく」と表現?
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
やはり、この貴重な『ちむどんどん』をリアタイ視聴できるだけで幸福の極みを実感するには、私のように「土曜日版」も見なくてはもったいない。
そして、今週も「土曜日版」を見たからそこの “発見” が大きく四つあったので、それを書いてみようと思う。
まず、一つ目はジョン・カビラさんのナレーション処理だ。
N「和彦の母 重子に 根気よく お弁当を届け続ける暢子」
「根気よく」… だそうだ(苦笑)
冒頭から吹き出してしまった。
これが許されちゃうと、ストーカーたちの弁護人が法廷で「嫌がらせではありません。根気よく頑張りました!」を弁護理由に出来ちゃうような…
蒸し返して申し訳ないが、やはり、暢子(黒島結菜)が重子(鈴木保奈美)の味の好みを含めて “人柄” について和彦(宮沢氷魚)に聞くべきだったのだ。
いや、ストーカーまがいの弁当の押し付け配達なんかやらずとも、「お母さんがおいしいと思ってくれる弁当を作って食べてもらって、嫁として、プロの料理人として認めて欲しい」から、和彦や青柳家の家政婦・波子(円城寺あや)から情報収集をして、毎日夜遅くまでお弁当開発に試行錯誤している様子を描けば、色眼鏡で見ていない視聴者なら「ようやく暢子も改心したか…」と思うのでは?
そう、こういう脚本の作業こそが「毎週金曜日で白紙状態にする作戦」の本来やるべきことだと思うが…
暢子は既に"料理は感情と繋がり、その感情は記憶と結び合わせる"ことを学習している!
続いて、二つ目の “発見” は、次の房子の台詞が「毎週金曜日で白紙状態にする作戦」から逸脱していること。
房子「料理は おいしいだけじゃない。
忘れていた思い出を 呼び起こすものでもある」
これ、よく考えてみたら、以前に似たことが描かれていた。
録画をチェックしたら、見つかった。
一か月も前の 7月11日放送・第66回で、例の “再婚騒動” の西条一家が来店するエピソードの中に、次のようなやり取りがあった。
暢子「一組のお客様のために?」
二ツ橋「『フォンターナは そういう店でありたい』と。
どんなに 時が過ぎようと 決して 色あせない
思い出の味 思い出の場所を
提供し続ける店で あり続けたいと」
暢子は、二ツ橋シェフ(高嶋政伸)が教えてくれた “重子のお客のための配慮” を知って、自分も自分の裁量でお客様と接する店を持ちたいと “独立” を考え始めたといえる。
だから、今となっては大変重要なシーンだ。
ここまで書けば、察しの鋭い読者さまならお気づきだろう、だいぶ前に暢子は “料理は感情と繋がり、その感情は記憶と結び合わせる” ことを学習しているということになる。
それなのに、今週になって “また” なのだ。
結局、今作が「毎週金曜日で白紙状態にする作戦」を続けるから、暢子がいつになっても学習能力と問題解決力が乏しい子に見えちゃう。
だから、西条一家で学習した暢子が、この度の重子の案件で “料理は感情と繋がり、その感情は記憶と結び合わせる” ことを思い出し、速攻で和彦と家政婦さんに相談し、味付けなどのアドバイスを房子に求めたら済んだ話なのだ。
重子との同居の話は、全部スルーか?
「土曜日版」を見たからそこの “発見” についてのことなので、私が伝えたかったのは…
下記の文章の「削除」という表現を段落タイトルの「スルー」「黙認」と置き換えてください。
すると、少し伝わるかなと…
要するに、週の序盤で「同居」の “ネタ振り” があったのに、週の中盤以降では「同居」に関する描写が無かったので、「無かったこと=削除」と書いたたのです。
「土曜日版」の冒頭2分頃に「同居」を申し出る描写は残っていたことを改めて追記します。
誤解を招く表現をして申し訳ありません。
やはり、いくら “ちむわじわじー” していても冷静にならねば。
三つ目の “発見” は、7月8日(月)に放送された第86回にあった暢子から重子への「同居の提案」が、まるっとスリっとゴリっとエブリシング削除になっていたこと。
ネットがざわいたからではなく、来週以降の見どころにするために封印したと好意的に解釈しておくが。
でも、「自分のやりたいお店のイメージ」ですら重子の宿題を先延ばしにした上に、比嘉家の鬼門である “資金問題” はスルーしたわけで、同居だって “自分が住みたい家のイメージ” も “予算” もあるような?
まさか、青柳家に転がり込んで同居とか… アリエン
「結末から逆算して物語を作った」にはマジックが隠れている
以前に本編の感想でも書いた通り、今作の脚本家は「結末から逆算して物語を作った」と主張しているが、ここには言葉のマジックがあって…
描きたい最終回のために、途中に幾つかの “関所” のような “小さな結末” を作り、それが結果として「毎週金曜日で白紙状態にする作戦」に繋がったと私は考えている。
今週前半の “特製寿司” も、「思い出の味で重子の決意が変わる」という “小さな結末” ありきで前段のエピソードを作るから、ツッコまれるような過ちを平気でやるし、やらないと先に進めないのだ。
【ちむどんどん】重子や和彦が時空を超えた?戦後闇市の描写にまたもや時代考証ミス!|au Webポータル
この悪い癖は今週全般、困ったことに隅々まで行き届いている。
今週の “小さな結末” は「結婚披露宴で、結婚は大団円させ、智と暢子の恋バナにも決着つけて、独立話はサプライズ」だ。
だから、こんなに “連ドラ” として、“ヒロインの過去と未来” にとって重要な3つの要素を一気に解決しようと強引にやるから、これまた「#ちむどんどん反省会」の住人に次のように書かれてしまうのだ。
【ちむどんどん】“振られた男”智のスピーチにネット同情「この状況かなり地獄」仕組んだ歌子にも様々な声 : スポーツ報知
ちむどんどん披露宴に「地獄絵図」の声 プロポーズ断った幼馴染にスピーチ強要...「イジメじゃん」: J-CAST ニュース
『ちむどん』ヒロイン披露宴も「朝ドラ史上最も感動しない結婚式」悲鳴続々 | 女性自身
なぜ自動的に盛り上がりそうな結婚ネタも盛り上がらない?
最後に、永遠の疑問を。
それは、相当の下手をやらない限り、誰もが「ドラマだから…」と許してくれる “劇中の冠婚葬祭シーン” で、しかも “ヒロインの結婚” なんてオートマチックで盛り上がるし、ちょっと工夫すればクライマックスシーンにも容易に出来る場面なのに、ここまで盛り上がらないとこと。
これ、結局、略奪愛から “どさくさ婚約” に繋げて、そこから一気に今週にあれこれ盛り込んだのが大失敗だと思う。
単純に、「略奪愛から結婚の約束」、「重子の説得から披露宴」、「披露宴が終わって独立話」と三段階にして、各1週間にして全3週でお得意の「毎週金曜日で白紙状態にする作戦」で区切ったら良かったと思う。
やりたければ「房子と三郎夫妻の再会」もスピンオフ的にやっても良かったくらいだ。
要するに、視聴者が納得できるように順序を守れば良かっただけのこと。
それをちゃんとやることが “連ドラ” なのに、最低限のこともできていないのだ。
これで「結末から逆算した」のなら、その逆算式を見せてもらいたものだ…
あとがき
「土曜日版」を見て、ジョン・カビラさんや出演者の皆さんが本当に気の毒になりました。
これでも、月曜日までは提灯記事が乱立するでしょうが、これを褒める記事を書く “プロ” も大変でしょうね。
遂に「残りが約 1/4」になっちゃいましたが、まずは「開業資金集めで騒動」、次に賢秀が絡んで「資金流用で騒動」、そこへ「沖縄の騒動」を盛り込んで騒動三昧で、最終章のスタートと言う感じでしょうか(苦笑)
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
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第2週『別れの沖縄そば』
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第3週『悩めるサーターアンダギー』
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第4週『青春ナポリタン』
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第5週『フーチャンプルーの涙』
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第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
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第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
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第8週『再会のマルゲリータ』
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第12週『古酒(くーす)交差点』
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第14週『渚の、魚てんぷら』
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第15週『ウークイの夜』
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第17週『あのとき食べたラフテーの』
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第18週『しあわせのアンダンスー』
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