石子と羽男-そんなコトで訴えます?- (第5話・2022/8/12) 感想

TBS系・金曜ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』
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第5話『相隣紛争』、ラテ欄『ご近所トラブルに隠された謎…』の感想。
塩崎(おいでやす小田)の叔父・重野(中村梅雀)が、隣の家の木が自宅にまで伸び毛虫が大量発生して困っていると言う。石子(有村架純)と羽男(中村倫也)が重野家の隣家の住人・万寿江(風吹ジュン)を訪ね、伸びた枝を切ることをお願いすると、万寿江はすんなり了承。問題は解決したかに思えたが、後日、逆に万寿江から重野へピアノの騒音による慰謝料要求が届く。そんな中、石子は突然腹痛を訴え病院に運ばれて...
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:西田征史(過去作/怪物くん、妖怪人間ベム、とと姉ちゃん、信長協奏曲)
演出:塚原あゆ子(過去作/アンナチュラル、グランメゾン東京、MIU404、最愛) 第1,2,4話
山本剛義(過去作/凪のお暇、コウノドリ2、わたナギ、オー!マイ・ボス!、最愛) 第3,5話
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリーズ、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、MIU404、ゴシップ#、インジビジブル)
主題歌:RADWIMPS「人間ごっこ」
基本的にそれなりに楽しめてはいる。が…
感想の大前提として、塩崎(おいでやす小田)の叔父・重野(中村梅雀)と重野家の隣家の住人・万寿江(風吹ジュン)のエピソードは、伸びた枝を切る案件から生前整理、そしてピアノ演奏まで大きな不満はない。
いわゆる “町弁” の弁護士ドラマとしてはお約束のご近所トラブルだ。
枝葉問題から、シニア同士の恋へ、そして生前整理と、法律問題を絡めながら丁寧に人情話に紡いだとも思っている。
とは言え不満というか、気になったのは中村梅雀さんと風吹ジュンさんが演じた二人を、主人公たちが「高齢者」と連呼することくらいだ。
もちろん、生前整理の話に持って行くから「高齢者」と呼ぶのは間違いないし、主人公たちの年齢から見たら「高齢者」だと思うが、2019年の統計では65歳以上の人口は総人口の約3割(28.4%)だから、今なら「シニア」くらいが妥当なような。気にし過ぎだと思うが…
ドラマ『石子と羽男』として、これで良いのか?
但し、ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』として、これで良いのか? という大きな疑問が生じてしまった。
疑問の一つ目は、石子(有村架純)と羽男(中村倫也)のキャラクターが前回までとだいぶ違って見えたこと。
もちろん、時間経過しているから人間関係も変化するのは不思議でないし、間違ってもいない。
でも、例えば石子の “石のように頭が固い” はだいぶ妥協するようになってるし、羽男の “周りの目を気にしており、「型破りな天才弁護士」に憧れている” も薄まっている。
繰り返すが、互いの人間関係に変化があるから変わったといえなくもないのだが、ドラマの初期設定が変わってしまうと、ほぼ別のドラマになってしまうと思うのだが…
プライベートの描写が増えているのが気になる
もう一つは、石子と羽男と大庭(赤楚衛二)の “三角関係” を組み込むために “シニアの恋” を土台に敷いたのは良しとしても、仕事をしている印象が薄まるくらいに、プライベートの描写が増えているのが気になるのだ。
今回は、石子に病気案件が加えられているから余計にそう見えるが、そもそも、その病気案件ですら大庭の出番を増やすための案件にしか見えずに蛇足だったように思う。
やはり、“シニアの恋” と “大庭の恋心” を重ねるなら、もっと丁寧にキッチリと重ねないと “ドラマ” として意味がないと思うのだ。
"町弁"のドラマとして第1~4話までが大掛かり過ぎたか…
何度も書くが、大きな不満はないし、それなりに楽しめてはいるのだ。
でも、今回くらいに “普通” になるなら、第1話から主人公たちの設定を含めて “普通” で良かったのでは?
個人的には、第3話の映画の違法アップロード案件や第4話の救護義務違反案件のような、人間の奥深さを掘り下げるような骨太の案件と軽妙なやり取りのギャップで “今作らしさ” を楽しみたかった(過去形にしてしまった…)
想像の域を出ないが、今作は初回から第3話まで視聴率が6.9%、6.8%続きと低めに推移していたから、撮影に間に合った第5話から調整したのかもしれない…
小難しい案件よりもわかりやすくして、更に恋バナを押し出そうと…
まあ、そもそも “町弁” の弁護士ドラマとして第1話から第4話までが大掛かり過ぎたのだと思う。
でも、ネタが大掛かりだから “今作らしさ” が醸し出せたわけで…
ネタが “普通” になると “今作らしさ” も薄まるのは仕方が無いかもしれない…
あとがき
それなりに楽しいのですよ。
でも、ここまで “普通” になってしまうと…
恋人同士だった男女の胸が締め付けられるような再会を描いた映画『カサブランカ』は素敵な映画です。
「Here’s looking at you, kid.」という台詞も有名ですね。
直訳は「君を見つめることに乾杯」ですが、日本を代表する翻訳家・高瀬鎮夫さんが「君の瞳に乾杯」と意訳したのが大ヒットしました。
ちなみに、高瀬鎮夫さんは映画『ゴジラ』を欧米向けに英訳する際、ローマ字表記の「GOJIRA」ではなく、欧米人にインパクトを強めるため「GODZILLA」と英訳したことでも有名です。
おっと、話が逸れました… それ位に今回は書くことがないです…
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