ユニコーンに乗って (第6話・2022/8/9) 感想

TBS系・火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』
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第6話『恋愛禁止ルール崩壊!』の感想。
白金(山口貴也)が佐奈(永野芽郁)らの会社に追加出資を検討すると宣言。社内が喜びに沸く一方、小鳥(西島秀俊)や栗木(前原滉)、海斗(坂東龍汰)らは佐奈と須崎(杉野遥亮)のぎくしゃくした雰囲気を気に掛ける。そんな中、早智(広末涼子)から突然の電話を受けた佐奈は、小鳥と共に早智がCEOを務める大手通信会社へ。その頃、佐奈と連絡を取りたい妹の依里(武山瑠香)は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大北はるか(過去作/グッドドクター、ラジエーションハウス1,2)
演出:青山貴洋(過去作/下町ロケット2、天国と地獄、DCU) 第1,2,3,6話
棚澤孝義(過去作/半沢直樹2013、死役所、インジビジブル) 第5話
泉正英(過去作/病室で念仏…・、TOKYO MER、インジビジブル)) 第4話
音楽:青木沙也果(過去作/この初恋はフィクションです)
主題歌:DISH//「しわくちゃな雲を抱いて」
今一つ"もの足りない"理由は、企画自体に原因があると思う
まず、大前提として “それなりに” 楽しんでいるし、面白いと思って見ている。
でも、なんだろう? ちょっとパンチが足りないというか、核心が弱いというか…
原因の見当はついている。
若い俳優さんたちの中に、主役級の西島秀俊さんを組み込んでいるという企画と大人の事情)だ。
これがあるから、制作陣は当然に西島秀俊さんを内容的にも視聴率的にも活かしたいってこと。
このこと自体は間違っていない。
むしろ、若手俳優と西島秀俊さんが起こす化学反応に期待をした上でのドラマ企画だから良いと思う。
ただ、小鳥(西島秀俊)の出番を増やそうとしてあちこち欲張り過ぎた結果、“虻蜂取らず” “二兎追うもの一兎も得ず” になりかけはいないかと。
「スタディーポニーキャンパス」の"出番"を増やして欲しい
そう、まだ “成り掛け” だから、撮影終了していなければ幾らでも巻き返せるとは思うから書くのだが…
1つは、ヴァーチャルスクール「スタディーポニーキャンパス」の “出番” を増やして欲しいってこと。
主人公の教育を誰でも均等に受けられるとの “夢” を具現化中の「スタディーポニーキャンパス」が殆ど描かれないことは、ほぼ今作が作品のテーマを蔑ろにしていることと同義ではないのかと思うから。
クーポン券をアプリにフィードバックさせる程度では物足りないのだ。だって “夢” であり “テーマ” なのだから。
もっとあらゆる要素をアプリに反省させるようなエピソードを盛り込んで欲しい。
アプリの進化こそが “連ドラ” が進んでいることの指標になる位に。
もう少し「ITツール」を映像的に活かせないか?
2つ目は、1つ目と若干被るのだが、もう少し「ITツール」を映像的に活かせないのかってこと。
劇中で「IT用語」を用いて佐奈(永野芽郁)たちと小鳥さんとのギャップを表現しているにとどまらず、もっと映像として「ITツール」を盛り込めないのかなぁと。
やはり、「手紙」というアナログな手法を際立たせるなら、事前にもっとデジタルを強調してこそ意味があるわけで、小鳥さんが通信手段に「手紙」を選ぶのは至って “普通” だから面白みに欠ける。
もっと"小鳥さんの存在意義"を創出した方が良い
3つ目は、何度も書いている小鳥さんの存在意義だ。
異論反論あると思うが、今回の一連のエピソードで小鳥さんの存在意義がほぼ無かったように感じてしまった。
「小鳥さんでしかできないことが、いくつもあったのでは?」と思うかも知れない。
しかし、例えば「ファミリーデー」の企画提案だって、序盤で早智(広末涼子)が佐奈に「ファミリデーって知ってる?」と助言しちゃえば済む話。
終盤の佐奈の母・美佳子(奥貫薫)とのやり取りだって、なんとか「第二の人生」を絡めているからギリギリセーフに見えるが、これだって “気遣いの人” として描かれた栗木(前原滉)でも役割は務まっちゃう(ちょっと弱い気もするが、小鳥バージョンを見ているからだけだと思う。
だって、そもそも、提案者の小鳥が誰も家族を読んでいない時点で、小鳥さんの頭の中に「ファミリーデー」が浮かぶことの方が不自然なのだ。
やはりもっと、栗木よりも “超気遣いの人” で “年上ならではの配慮” みたいなものを押し出して、小鳥さんを描いて欲しい。
最近の若者中心のドラマでは珍しい “中年の星(古いか?)” のキャラだから、西島さんらしさをもっと活かして小鳥さんの見せ場を作って欲しい。
"大人の青春と成長を描くドラマ"の原点に帰って欲しい
あとは、要望的なことはない。
まあ、登場人物の家族との裏事情を掘り下げるのは、今回の佐奈以前に須崎でやっているから「またか…」とは思ったが、でもやらなきゃやらないで「なぜ須崎だけ?」になるし。
また、ちょこちょこ覗かせている “恋バナ” は「社内恋愛禁止」を前振りしているから描くのは当然のことで、そんなに気にならない。
ただ、敢えて言うなら、前述の3つの気になることを上手く解決した上で広げて欲しいかな?
視聴率的に “三角関係” を盛り込みたいのは理解するし、間違っていない。
でも、三角関係を面白くするのは、大前提として今作が… 仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちの “大人の青春” と “成長” を描くドラマとして面白いからだと思うから…
あとがき
やはり、欲張り過ぎだと思います。
まずは整理整頓して、もっと ITツールを描きつつ「スタディーポニーキャンパス」にエピソードをフィードバックさせて、小鳥さんの存在意義を強める。
それができてから “家庭の事情” や “三角関係” にしても良いと思います。 まあ、大きな不満があるわけでは無いですが。
次回は第7話ですから、私が書いたことを実行したからといって、新規の視聴者が増えるとは思いませんけれど…
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