連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全125回〕 (第87回・2022/8/9) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第87回〔全125回〕/第18週『しあわせのアンダンスー』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
※ また、本編最終回が 9/30(金)、全125回決定(情報源)です。
暢子(黒島結菜)は和彦(宮沢氷魚)と重子(鈴木保奈美)を再びフォンターナに招待するつもりだ。暢子が「おいしいものを出したい」と意気込んでいると、オーナーの房子(原田美枝子)は暢子に意外な提案する。その頃、良子(川口春奈)は、なんと和彦の実家を訪ねていた。暢子と和彦の結婚に賛成してくれるように、重子を説得するためだった。ところがそこにさらにもうひとりの人物が現れる…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略
作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。
感情的にならず真剣に感想を書こうと思います
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
昨日に投稿した、日本テレビ系・日曜ドラマ『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』の感想に書いたのですが。
その『新・信長公記』のメイン監督・中島悟さんから『世界一難しい恋』 以来の Web拍手コメントをいただきまして、そのコメントの最後が次の言葉で締めくくられていましたので、ご紹介します。
どうぞ変わらぬ辛辣なコメントを希望致します。
ベテラン監督なのに、とても謙虚で真摯な姿勢に胸を打たれました。
というわけで、今作のスタッフが読んでいるのかわからないですが、書けば伝わることもある… と信じて、感情的にならず真剣に感想を書こうと思います。
木村氏の演出は「興味がある事しか丁寧に描写しない」
冒頭で、前回で前振りしておいた「おいしくないもの 出しましょう」を受けて、その料理が登場し “味見” までさせたのに “料理のアップ” を入れない意味がわからない。
しかし、このワンシーンを見て思ったのだ… 今週はメイン監督の木村隆文氏が演出担当だと。
それで今回の15分間の全てに合点がいった。
要するに、木村氏の演出は「興味がある事しか丁寧に描写しない」のだ。
まあ、基本的に脚本家と木村氏が料理に詳しくなく、事前調査もあまりやっていない(以前に感想にも書いた通り)だから、アップも料理名も入れないことに踏襲されているのだ。
ちなみに、寿司もウンチクも大好きな私が「おいしくないもの」の解説を…
恐らく、戦後の寿司屋はまだいろいろと物資が不足で。
そこで、当時は、お米も魚もなくて、寿司屋さんは壊滅的になったが、工夫をして魚以外の材料で寿司風を握っていた… とされている。
また、米一合を持参すると「握り7貫と巻物3本」の計10巻がセットのような寿司が提供され、それが今の「一人前10巻」の元になった。
そして、当時の名残で今も愛されているのがキュウリを巻いた「かっぱ巻き」で、戦後の食事情と寿司文化を感じる一品なのだ。
他の演出家によって付いてしまったマイナスイメージを手直しか?
そして、木村氏の演出との特徴のもう一つとして…
幼少期から賢秀、良子、歌子については他の演出家よりも、キャラの個性を抑えめに演出し(演技のつけ方も)た上で、コミカルな演技をさせて、ちょっとだけ “かわいらしさ” を添えることがある。
例えば、4月14日放送の第4回で子ども時代の賢秀(浅川大治)が大切に育てていた豚の “アブブ” を家族で食べてしまった時、歌子(布施愛織)はもう一頭の豚の未来について「アベベは お正月に食べるの?」と言って笑わせてくれた。
今回の賢秀(竜星涼)と良子(川口春奈)が青柳家でやったことは現実的には褒められたことではないが。
それでも、賢秀が目の前にいる重子(鈴木保奈美)に対して、「おばさん」と呼んだり、「牛飼いじゃない!」「牛じゃない! 牛じゃなくて 豚!」と反論したりした “台詞の是非” はともかく…
演出家による演技指導によって、他の演出家によって付いてしまった(特に)賢秀のマイナスイメージをなんとか笑いに持っていって、微妙な手直しをしたいという意図は伝わって来た。
脚本と演出が"気遣いや愛情"が見えるように描くべきだった
繰り返すが、いい大人が家族のために相手の家に乗り込んで、モノを壊して、言うだけ言って帰って行くのは許されることではない。
しかし、少なくとも私は感じた “かわいらしさ” が、これまでの賢秀や良子、そして絶対に忘れてはいけない “主人公の暢子” にも感じ取れれば、ここまで “異様” で “風変わり” な人たちには見えなかったと思う。
そして、この際、欲を言えば “かわいらしさ” に加えて、相手への思いやりを含めた “気遣い” や “愛情” が視聴者に見えるように脚本を書いて演出すれば…
今のような “独善的” で “したい放題” で “自己保身が強い” ようなキャラクターには見えなかったと可能性はあったと思う。
まあ、今さら言っても遅いが…
今さら賢秀のイメチェンをするのは至難の業
今回の15分間を見て…
もちろん、終始わじわじーしたとか、こんなのありえん! と感じた人が多いと思う。
当然、好みもあると思う。
でも、私が改めて思ったのは、これまでも幾度か書いているが、賢秀の言動に関してはフィクション上のキャラクターとしては「こんな人もいるだろう」程度に感じており、そんなに悪くないとも思っており、それが木村氏の演出によって明確になったなぁと。
ただ、演出家によって賢秀は妙にあざとくい演出(演技だけでなく、劇伴やカット割りなど含めて)をやるし、そもそも登場する度に、あれこれ騒動の渦中に入れて微妙に違うキャラに描くから、結果的に賢秀に統一感がなくなり、「賢秀って、一体なんなの!?」になってしまったのだと思う。
更にダメなのは脚本だ。
演出家ごとに賢秀のキャラが微妙に違うにも拘らず(書いている時はわからないかも知れないが…)、脚本自体が演出家の演出に影響を受けないように、もっと賢秀のキャラを固定した上で、僅かずつでも良いから “変化” と “成長” をさせるべきだったのだ。
しかし、脚本の羽原大介氏は繰り返し書いている通り、賢秀に限らずにほぼ全ての登場人物のキャラを毎週金曜日で一旦「白紙状態」に戻してしまう。
従ってどうしても、賢秀は “クズ” とか “ダメ” という印象ばかりが強く残ってしまうのだ。
まあ、4か月もそうやって放送してきたのだから、今さら賢秀のイメチェンをするのは至難の業であることは言うまでもないが…
優子が良子の娘・晴海の面倒を見ているシーンがあるなら…
さて、最後に前回でも書いたが、良子に関して気になる描写について。
まあ、言った通り脚本家は「白紙状態」にするのがお得意だから、良子が娘を母・優子(仲間由紀恵)に預けた状態で上京していることはなかったことになっているのかも知れない。
しかし、今回は、ちゃんと優子が良子の娘・晴海の面倒を見ているシーンはあった。
だったら、序盤で良子が左手で受話器を持って話す時にこれ見よがしに “結婚指輪” を光らせたのなら、脚本に無くても現場で演出家が気を利かせて、「晴海はどう?」みたいな台詞を追加してから本題に入ったら良かったと思う。
まあ、これが今作の脚本と演出の限界ということかもしれないが…
あとがき(その1)
やはり、これまでほとんどスルーしてきた “きょうだい愛” みたいなものを、唐突に主人公抜きで描こうとしても無理ですよ。
だって、4か月以上も見続けてきた多くの視聴者が、登場人物の誰にも共感も応援もしていないのですから(苦笑)
あとがき(その2)
それと、出来るだけ朝ドラの感想は昼の12時までに投稿を済ませようとしています。
しかし、1つのドラマの感想に最低2時間要するので、朝ドラ含めて3作品ある午前中は6時間ぶっ通しで書いてもギリギリになってしまいます。
でも、事前に「大幅に遅れます」の告知がなければナルハヤで投稿します(謝)
あとがき(その3)
今日の一言。。。
「“連ドラ” は “日常のディティール” の積み重ねでしか説得力を持つのは不可能」でした.....〆(・ω・)メモメモ
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22> 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 土
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33 34 35 土
第8週『再会のマルゲリータ』
36 37 38 39 40 土
第9週『てびち!てびち!てびち!!』
41 42 43 44 45 土
第10週『あの日、イカスミジューシー』
46 47 48 49 50 土
第11週『ポークとたまごと男と女』
51 52 53 54 55 土
第12週『古酒(くーす)交差点』
56 57 58 59 60 土
第13週『黒砂糖のキッス』
61 62 63 64 65 土
第14週『渚の、魚てんぷら』
66 67 68 69 70 土
第15週『ウークイの夜』
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第16週『御三味(うさんみ)に愛をこめて』
76 77 78 79 80 土
第17週『あのとき食べたラフテーの』
81 82 83 84 85 土
第18週『しあわせのアンダンスー』
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