競争の番人 (第5話・2022/8/8) 感想

フジテレビ系・月9『競争の番人』
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第5話『情報漏洩!?内部に裏切者?下請けいじめ立証なるか!』の感想。
小勝負(坂口健太郎)、白熊(杏)らダイロクを六角(加藤清史郎)の父親で検察庁幹部の敦夫(羽場裕一)が訪問。柴野(岡田義徳)を横領疑惑で捜査するので、下請けいじめの調査を一旦中止するよう要請する。本庄(寺島しのぶ)が調査の続行を認めさせるが、立ち入り検査当日、検察の横やりが。一方、丸川(吉沢悠)らの‘裏切り’に憤る柴野がさらなる悪条件で仕事を発注し…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:小説・新川帆立「競争の番人」
脚本:丑尾健太郎(過去作/下町ロケット、ノーサイド・ゲーム、半沢直樹2020) 第1,2,3話
神田優(過去作/アライブがん専門医のカルテ、ラジエーションハウス2)(過去作/下町ロケット、ノーサイド・ゲーム、半沢直樹2020) 第1,2,3,4,5話
穴吹一朗(過去作/信濃のコロンボ1~5、Dr.DMAT、親バカ青春日記)(過去作/下町ロケット、ノーサイド・ゲーム、半沢直樹2020) 第1,2,3話
蓼内健太(過去作/アンサングシンデレラ_スピンオスドラマ)
演出:相沢秀幸(過去作/アンサング・シンデレラ、トレース~科捜研の男、ミステリと言う勿れ 第1,2,3話
森脇智延(過去作/SUITS/スーツ1,2、黄昏流星群、イチケイのカラス) 第4,5話
音楽:やまだ豊やまだ豊(過去作(単独作品のみ)/ボーダーライン、わたしを離さないで、プロミス・シンデレラ)
主題歌:idom「GLOW」
冒頭の「前回のおさらい」の編集は評価したい
まず評価したいのは、冒頭の「前回のおさらい」がちゃんと内容がわかるように編集されていたこと。
日本テレビ系・日曜ドラマ『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』の感想でも書いたのだが…
最近の連ドラで、特に前回との結びつきが強い作品に限って「前回のおさらい」の編集が雑でわかり難くなっている傾向がある。
まあ、サクサクと進めたいという制作側の意図があるにしても、視聴者の全員が全開の内容を鮮明に覚えているわけではないのだから…
配慮すべきだし、それが丁寧なドラマ作りになると思うから、今作の姿勢は評価したい。
六角と六角の父で"メイン"を挟むから"メイン"がぼやける
ただ、「前回のおさらい」が終わった途端に、六角(加藤清史郎)と六角の父で検事の敦夫(羽場裕一)を登場させてしまったから、折角前回から続いた物語がバッサリと切られちゃった。
で、話が進んで最後を見れば「やっぱりね」的な、超が付くほどの予定調和な親子ストーリーで拍子抜けだし。
やはり、脇役の話はどうやっても “サイドストーリー” なのだから “メイン” を喰(く)うのは間違っている。
肝心の "メイン"も超が付くほどに中途半端…
また、肝心の “メイン”も超が付くほどに中途半端。
まず、演出は凝っているのは認めるが、とにかく回想シーンが多過ぎ!
「実は…」とか「あの時…」と伏線の回収をしているつもりかも知れないが、単に話の腰を折っているだけ。
結局、回想シーンが多過ぎて、物語が一時停止を繰り返して、全く進んでいる感じが伝わらない。
主人公の小勝負と白熊が殆ど仕事をした印象がない!
その上困ったのは、主人公の小勝負(坂口健太郎)と白熊(杏)が殆ど仕事をした印象がないこと。
いや、資料を読んだり、聞き取り調査という “ありきたりな仕事” しているのは認めるが、主人公らしい発想で主人公らしい言動がほぼ無かったこと。
これはもう、主人公にも物語上にもクライマックスがないのと一緒で、もう意味がわからない。
え~と、少なくとも小勝負は “仕事” ができる設定だし、「鋭い観察眼と驚異的な記憶力」という武器があるのだから、もっと調査の段階で小勝負の見せ場を作るべきだったと思う。
「お仕事ドラマ」としても「人情ドラマ」としても中途半端
それと気になったのが、「お仕事ドラマ」としても「人情ドラマ」としても、どっちつかずになってしまったこと。
結局、難しいのは理解するにしても「公取委の仕事」を「関係資料などの確認」と「聞き取り調査」でしか描いていないから面白みに欠けるのでは?
逆に、公取委を後退させて、下請けいじめの重要人物である柴野(岡田義徳)に下請け会社一同をまとめる丸川(吉沢悠)をメインするから「人情ドラマ」になってしまう。
私は仕事柄、下請けいじめの現状を知っているし、下請いじめをされた経験もあるから「人情ドラマ」風の結末でも良いのだが。
でも、それだとこの度のエピソードでは、ほぼ白熊の存在意義も意味もなくなってしまう。
やはり、ダブル主演なら、二人に見せ場を用意するのが当然だと思うが。
あとがき
もう、ダイロクの主査・桃園(小池栄子)をメインにして解決させちゃった方がテンポも良くなるしスッキリするのでは?
もう、小勝負と白熊はダブル主役だから出番が多いだけで、劇中で存在する必要が…(苦笑)
やはり、今作も盛り込み過ぎだから、焦点がぼやけるのですよ。
おかげで、「下請法違反」を描いたのは認めますが、あのオチでは「優位的地位の乱用」を的確に描いたとは言いづらいです…
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