ユニコーンに乗って (第5話・2022/8/2) 感想

TBS系・火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』
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第5話『社運を賭けたビジネスコンテスト!』の感想。
佐奈(永野芽郁)らは、スタートアップ企業向けビジネスコンテストに参加することに。早速、小鳥(西島秀俊)と共に広告を出してくれそうな企業の開拓に動き始めた佐奈だが、その一方で自分が贈った革靴を小鳥が使っていないことを気にしていた。同じ頃、須崎(杉野遥亮)らエンジニアチームは審査項目の一つである実演に向け、重要なプログラミングを海斗(坂東龍汰)に任せる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大北はるか(過去作/グッドドクター、ラジエーションハウス1,2)
演出:青山貴洋(過去作/下町ロケット2、天国と地獄、DCU) 第1,2,3話
棚澤孝義(過去作/半沢直樹2013、死役所、インジビジブル) 第5話
泉正英(過去作/病室で念仏…・、TOKYO MER、インジビジブル)) 第4話
音楽:青木沙也果(過去作/この初恋はフィクションです)
主題歌:DISH//「しわくちゃな雲を抱いて」
今回が今作初の棚澤孝義氏の演出が秀逸
佐奈(永野芽郁)は恵実(青山テルマ)のジャケットを借りたら良かったと思うのだが…(笑)
とにかく、当ブログとしては最初に書いておきたいのは、完全にこれまで担当した2人の演出家の演出と、今回が今作初の棚澤孝義氏の演出が違うこと。
例えばアバンタイトルなら、まず映像とクレジットタイトルの入るタイミングが全然違う。
簡単にいうと、まず音楽のタイミングに文字の出入りがシンクロしている上に、背景となる映像の邪魔をしない配慮が施されていた。
本編に入っても、私には随所に違いが見えた。
まず、カット割りなら、大人数が映り込む時は極力 “引きの画” が多用されていた。それは「ドリームポニー」の社内や「授賞式会場」も同じ。出来るだけ「引きの画」にすることで、前者の場合は “チームの一体感” を、後者は “授賞式の緊張感” を演出する効果があると思う。
また、出来るだけ「ワンショット(1人だけのカット)をピンポイントだけ使うようにして、常に “チームの一体感” を感じさせながら、効果的に “個人の思い” を描いていた。これによって、チームが個々の集まりであることが表現できたと思う。
そして、上記などのカット割りの変更に伴って変わっていたのが、俳優さんたちへの演技指導(演技をつけること)。
それを効果的に見せるためにダイアローグカット(台詞を喋っている人だけを映すカット割り)を出来るだけ避けて、複数の登場人物の “掛け合い芝居” を多用した。
これは、演者の域がピッタリ合わないと時間が掛かるが、敢えて挑戦すれば、確実に臨場感が生まれて、まるでその場にいるような錯覚を味わえる。
まあ、他にも随所に棚澤氏の “冴えた演出” があった。
例えば、顔や手足の動きに頼らずに “背中” を利用して、キャラの心情を描きつつ、カットの中に奥行き感や動的な感じを出して、映像らしい見せ方をしていたなどなど。
こうして文字で書き起こすのは難しいが…
前回の延長線上を描いただけで、大きな前進がなかった
本編については、大きな不満はない。
ないと言ったらウソになるが、そもそも現実に存在しないビジネス、アプリを映像で見せるわけだから、それなりの違和感もあるし、現実味が薄くなるのは百も承知。
だから、ビジネスの内容の見せ方については、大きな不満はない。
ただ、ちょっと惜しいのは、前回の展開と大きな変化がないというか、ただの延長線上を描いただけで、大きな前進がなかったのが残念。
それでも、佐奈(永野芽郁)と小鳥(西島秀俊)が営業に出たり、海斗(坂東龍汰)の出戻り騒動があったり、それなりに紆余曲折があったは認めるし、それがビジコンの結果に結び付いたのも理解するが。
テスターで事前テストをしてから営業を掛けるべきでは?
また、これも考え過ぎだとは思うが。
個人で作るアプリならともかく、企業が作るアプリなら、テスターで事前テストをしてから営業を掛けるべきじゃ?
いや、IT業界のことは詳しく知らないが、アプリ開発って、OSの違いやOSのバージョン、スマホのスペックの推奨基準みたいなのをもとに作るんじゃないのかな?
それこそ、「ドリームポニー」の企業理念からすれば、「誰もが使える」が基本中の基本のはずなのに、そこが最後って?(苦笑)
やや「騒動至上主義」に走ってしまっているような…
どうやら、某朝ドラのように、やや「騒動至上主義」に走ってしまっているような。
確かに騒動があって、紆余曲折があって、結果を描いて、先に進むのが “ドラマ” ではあるが、“騒動” を作るためにドラマの “初期設定” を蔑ろにするのは本末転倒。
だったら、営業先の人が「うちのECサイトは、低スペック○○対応ですけど、御社は?」みたいにして、慌てて修正でも良かったし、小鳥さんが「私のスマホより低スペック対応とは、やはり人気サイトは違いますね」で良かったような…
一人のオジサンとしては意外と楽しんでいる
いろいろ書いたが、大きな不満はないどころか、一人のオジサンとしては、若い人たちの情熱とか、小鳥さんの活躍ぶりとか、年齢に関係なく相手をリスペクトするところとか、意外と楽しんでいる。
小鳥さんが海斗に「自慢の同期」と告げたシーンも良かったし。
やはり、ビジネスに関する描写さえもう少し頑張れば、結構普通に楽しめると思う。
あとがき
やはり、「お仕事ドラマ」としては、ビジネスの部分はそれなりの説得力が欲しいです。
あとは、好みはあるでしょうが、私には「先が見たくなる連ドラ」になっているので、次回も楽しみにしています。
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