連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全125回〕 (第77回・2022/7/26) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第77回〔全125回〕/第16週『御三味(うさんみ)に愛をこめて』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
※ また、本編最終回が 9/30(金)、全125回決定(情報源)です。
暢子(黒島結菜)は、和彦(宮沢氷魚)との結婚を決めて、和彦の母・重子の家をふたりで訪れた。重子は初対面の暢子に「結婚は許さない」と宣言する。立ちはだかる重子をどう説得できるか、暢子はある作戦を思いつくが…。その頃、沖縄では良子(川口春奈)が夫・石川(山田裕貴)の実家で、歌子(上白石萌歌)が唄三線の稽古で、それぞれに壁にぶつかっていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
今作では珍しく "新事実" があった
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
私のブログを読んで下さっている読者さまなら、15分間の “ツカミ” として…
アバンタイトルを重子(鈴木保奈美)のあの台詞とあのアップだけで終わらせ、主題歌明けに何の興味を抱かせない編集を見ても、今週の中野亮平氏の演出や編集にも、何の興味も湧かないことはわかって頂けると思うが。
おっと、今作では珍しく “新事実” があった。
暢子「うちも 毎月送金しています」
暢子(黒島結菜)は “いつから” かは知らないが “送金” しているそうだ。 既に、暢子の好感度は下がっているし、興味もないから、結婚に紆余曲折があろうとなかろうとどうでも良くて。
むしろ、だらだらと描かれるのを毎日見る方が “ほぼ苦行” なのだが(苦笑)
"連ドラ" として "スルーしたくない点" を挙げてみる
また、繰り返して申し訳ないが、当ブログでは “粗探し” や “重箱の隅を楊枝でほじくること” はしないつもり。
従って、もう感想に書くことはないのだが…
ただ、折角読みに来て下さった読者さまに申し訳ないから、“連ドラ” として “スルーしたくない点” を挙げてみようと思う。
重子は和彦の"新聞記者"という仕事は納得しているのか?
1つ目は、和彦の母・重子(鈴木保奈美)は和彦(宮沢氷魚)が “東洋新聞社学芸部の記者として勤務している” ことは了承・了解しているのか?
今回の描写では、重子は夫の史彦(戸次重幸)が “大学教授で民俗学者” という仕事でありながら “沖縄のことに執着” していたことを良く思っていないように見えた。
そして、以前の放送で、夫婦の中が上手くいっていないとも描かれていた。
だとすると、重子は “不満があろうと我慢ができる人” ということになる。
でもそれは、今回の描写から考えると “大学教授で民俗学者” という仕事だから許容していたように見える。
で、息子は “大学教授で民俗学者” でなく “新聞記者” だから反対って?
重子は、元婚約者の愛の"新聞記者"は認めていたの?
そうなると、もう1つ不思議な点が見えて来る。
それは、じゃあ、重子は “新聞記者” である大野愛(飯豊まりえ)は婚約者と認めていたの? と。
今作に “普通のドラマなら” を当てはめるのが愚行である子は十分承知しているが、重子のようなキャラクターは平気で職業差別をするのがお約束のような。
それこそ、「新聞記者なんて、下衆な仕事…」みたいに。
だとすると、愛を息子の婚約者に認めていた理由に整合性を感じ難いのだ。
まあ、ぎりぎり、脚本家は婚約者の条件を「嫁いだ先の作法に倣って家事一切を切り盛りし 働く夫を支える」と描いてはいるが。
重子は、愛の"自律した女性"の部分は容認していた?
そして、上記の2つを合体させて3つ目の不思議。
それは、愛(一応、暢子も)は、1970年代にしては仕事に関しては “男勝り” で “自立を目指す女性” という一面があったわけだが、重子はそこは認めていたと解釈して良いのか? という問題だ。
見た通り、重子がまくし立てた “青柳家の嫁の条件” は、かなり保守的で封建的な、当時でもそれなりに古風な考え方だ。
そんな女性が、愛という女性の生き方を許容できた上で、嫁として認めていたとは考え難くないだろうか?
今週は、主人公が暢子から重子にすり替わっただけ…
交通整理しよう。
どうやら、重子は職業差別は薄目だが、学歴や家柄については差別の激しい人で。
女性が仕事をすることには大反対でなくて。
ただただ「嫁いだ先の作法に倣って家事一切を切り盛りし 働く夫を支える」だけが、嫁の条件って人。
結局、育ちが良くて、自分の言うことを聞いて、息子の面倒を見てくれればオッケーってだけ?
これ、前回に書いた “暢子の言動を正義とする展開” を “重子の言動を正義とする展開” に、まるっとスリっとすり替えただけでは(失笑)
だから、暢子の正義(例えば、仕送りしているとか、名前で呼べとか、家族が仲良しとか、仕事と結婚を両立するとか、自分の店を持ちたいとか)をぶつけたところで、ただの “自己主張” で、話がかみ合わないのは当然だ。
そして悲しくなるのは、今週の主人公が暢子から重子にすり替わっただけだから、面白くないのも興味を抱きにくいのも不快なのも同じってこと…
歌子と良子の自己主張は、あまり不快には思わない
ここまでも真面目に書いているつもりだが、ここから更に真面目に書いてみる。
中盤過ぎに、歌子(上白石萌歌)は唄三線の稽古で、良子(川口春奈)は夫・博夫(山田裕貴)の実家でそれぞれに壁にぶつかっていたのが描かれた。
こちらも、ただの “自己主張” とすれば、その通りだ。
しかし、こちらには面白くないとか興味を抱きにくいとか不快とか、あまり感じない。
その理由は、“仕事と家事の両立” や “料理” や “自分の店を持つ” といった一般的な事象でないからだ。
歌子については芸能(伝統を含む)という特殊性、良子については土地柄という地域性がある問題だから、「私は…」と主張しても、納得しやすい。
「伝統芸能という特殊さや、当時の沖縄と本土の違いを考えるとわかるぅ~」みたいな…
暢子が料理で重子を納得させる自信の根拠が良くわからない
どうせ、結婚するのだろうから、さっさとすれば良いのにと思うが。
予想していたとはいえ、暢子が料理で重子を納得させるのは良いとして、あの満面の笑みが湧き出る程の自信の源泉はどこにあるのか? 全くわからん(失笑)
まあ、一応プロの料理人として働いているわけだから、それなりに料理の腕前が良いことは想像できるが。
ここで大きな疑問が2つ。
1つは、この展開が用意されていることがわかっていたなら、なぜもっと暢子が自信をもっておいしい料理を作れる過程を描かなかったのか?
ややり、暢子の料理が多くの人に「美味しい」と評価されるのかを描くべきだったと思う。
確かに、家族や、「あまゆ」と「おでん屋」と「フォンターナ」の常連客には評価されていたが、そんなの身内のような者たちだから。
もう1つは、たまに結婚披露宴の祝辞で「新婦は新郎の胃袋をしっかりつかむと幸せになれる」なんてのを耳にするが、どうして暢子は自分の味付けの料理を重子に食べさせることが自分を認めてもらうことと決めたのか???
これ、百歩譲って、回想シーンにあった父・賢三(大森南朋)の「相手に好きになってもらうには…。まず 相手を好きになることさ」から発想するなら、和彦に “重子の好きな味”、いや “青柳家の味” を聞いて、それを見事に再現して食べてもらうことなら、良子のエピソードと少しは重なって、なんとか頑張れば納得できるが。
自分の味付けの料理を持って行くのって、結局、“青柳家の味” だけでなく “青柳家そのもの” を否定し、比嘉家や「フォンターナ」をゴリ押しして自己満足したいだけにしか見えないのだが。
あとがき(その1)
結局、「騒動至上主義」によって、立て続けに騒動を起こしては、一定の “結果が出た” ということは描いて来ましたが。
紆余曲折などの過程をすっ飛ばして、脚本家に都合の良い身勝手な結末を描いては、金曜日で “白紙状態” にして進むから、全く説得力も連続性もないのですよ。
ですから、もう「あの登場人物は嫌い」とか「不快」とかいう次元ではなく、“ドラマ” や “連ドラ” として全ての登場人物の言うこととやることに納得できる根拠や技量がないのです。
あとがき(その2)
また。きっと、人によっては、歌子の三線の下手な演奏も「繋がらない」と思うかも?
個人的には演技力は別にして、自分一人や身内の前なら自信があって上手く弾けても、年上の人や上手い人の前では手が震えることはあると思いますが…
あとがき(その3)
今日は、あまり突っ込んだ話ができなかったので、お詫びに私の経験を話しますね。
まず、私は中学生時代から敬愛するギタリスト・山本恭司さんという方がおりまして。90年代~2005年位までは土日が休みだったので、ライブの出待ちをする位に追っ掛けをやってました。
で、あるイベントで一緒に恭司さん本人の横でギターを弾けることになって。これも家ではそれなりに弾けると思ったのですが、これが実際は全くダメ。まあ、そういうことってあるんですよ。
それと、10年くらい前の話ですけど。新婦の家柄がいわゆる超資産家で名家で、新郎の家は普通で、新婦家が結婚に大反対でそのまま結婚式と披露宴を開催。
すると、新婦が務めるのがお父さんが経営する会社なので、新婦側で出席したのは最近の新婦のご友人だけ。会社の友人も親族もゼロ。
それでも、披露宴は盛り上がって、新郎新婦も出席者も皆さん幸せそうでした。
多くの人に祝福さるのは素晴らしいことですが、ベストではありますが、マストではないというのが、披露宴の仕事を30年以上、1,500件以上やらせて頂いた経験です。
ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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引き続き、皆様のご協力をお願い申しあげます。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/17092/
【これまでの感想】
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