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石子と羽男-そんなコトで訴えます?- (第2話・2022/7/22) 感想

石子と羽男-そんなコトで訴えます?-

TBS系・金曜ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram

第2話『未成年者取消権』、ラテ欄『小学生がゲームで29万課金!?』の感想。



大型ショッピングモールで無料法律相談会を開いていた石子(有村架純)と羽男(中村倫也)のもとに、一組の親子がやってきた。母・相田瑛子(木村佳乃)は、小学生の息子・孝多(小林優仁)が内緒でスマホゲームに課金し、高額請求され困っていた。石子と羽男がゲーム運営会社の顧問弁護士を訪ねると、担当弁護士は羽男の元同僚の丹澤文彦(宮野真守)だった。羽男は「未成年者取消権」を主張するが、事態は思わぬ方向へ…!
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:西田征史(過去作/怪物くん、妖怪人間ベム、とと姉ちゃん、信長協奏曲)
演出:塚原あゆ子(過去作/アンナチュラル、グランメゾン東京、MIU404、最愛) 第1,2
   山本剛義(過去作/凪のお暇、コウノドリ2、わたナギ、オー!マイ・ボス!、最愛)
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリーズ、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、MIU404、ゴシップ#、インジビジブル)
主題歌:RADWIMPS「人間ごっこ」



恐らく、プロットが、"小学生の計画通り"だから単純なのだ

普通の連ドラの第1話は説明過多になって、なかなか全容が見えて来なくてイライラするものだが…

今作は第1話から意外と初期せっての説明が完結で、サクッと本題に入った印象が強かった。

だから、拡大放送がなくなって通常放送の第2話は、もっとタイトにつくり込んで来るかと思いきや、意外や意外、本題に入るまで意外にルーズ。

恐らく、プロット(あらすじや筋書き)自体は、なにせ “小学生の計画通り” だから単純なのだ。

いや、前期放送の『マイファミリー』のように、骨格としてシンプルなものを無理やりに壮大にすると途端に嘘臭くなるものだ。

でも、今作はそれをやらずに、シンプルさを残すために、序盤をちょっと膨らませた… という感じだろうか。

序盤には演出で視聴者に飽きさせない工夫の仕掛けがあった

ただ、単純に “尺合わせ” をしたわけではない。ちゃんと(特に)演出で視聴者に飽きさせない工夫を仕掛けていた。

例えば8分過ぎの相田家。

石子(有村架純)と羽男(中村倫也)が相田家にやって来て母・相田瑛子(木村佳乃)に小学生の息子・孝多(小林優仁)が「(受験が嫌だから)ゲームばっかしたんだよ」と告白して、瑛子が「絶対 嘘 お母さん 認めませんから」の瑛子のカットと直後の孝多のカット割りで魅せた。


演者の正面側を詰めて、後頭部側を空ける画角(サイズ)は、演出担当の塚原あゆ子氏が『夜行観覧車』(TBS・2013年)あたりからピンポイントで多用する “視聴者へ確実に違和感を植え付ける演出” だ。

他にも、中学受験向けの学習塾「ビルドアップ」の女性事務員・深瀬梨歩(富田望生)の見せ方。

ドラマ好きなら、11分過ぎの塾内のシーンでスマホ管理篝をしている富田望生さんに気づいたはず。

でも、演出的に敢えて “アップ” のインサート(挿入)カットを使わずにスルーして数秒間の引きの画のままカットアウト。

だから、画面の奥に映った富田望生さんとその動作に気づいた人だけ「?」と思う。

この辺の、全員に気づかせる部分と、分かる人だけ分かれば宵的な演出が組み合わさっているから、序盤のルーズな展開が意外と “謎解きドラマ” として面白味を創出すると思う。

話が本格的に動き出すと、テンポ良く進んで行く…

ただ、17分頃に相田親子が「潮法律事務所」にやって来て、話が本格的に動き出すと第1話同様に石子と羽男の軽妙な会話劇と、サクサクと変わっていく場面転換も相まって、テンポ良く進んで行く。

更に、脇役やゲストにも結構な出番と台詞があることで、登場人物全員が関わってストーリーを回していく感じは、最近のドラマでは意外と少ない。

やはり、コロナ禍の撮影や働き方改革で、少人数の場面で構成していくドラマが増えているから、この辺も新鮮な感じがして悪くない。

石子と羽男の描き方が秀逸!(もちろん演技も)

また、褒めポイントとして忘れるわけにはいかないのが、石子と羽男の描き方。

1時間の中で、「石子と羽男のバディ」と「石子」と「羽男」の “3つのパート” が混在しているにも拘らず、“3つのパート” に劇中で明確に違う “役回り” が与えられているのだ。

細かい説明は省略するが、弁護という仕事についても “3つのパート” は立場が違う。

もちろん、弁護士事務所で働く人としても “3つのパート” は微妙に意見が違う。

ここが “一粒で3つおいしい” になっている。この辺のキャラクターの造形も面白いと思う。
もちろん、お二人の演技力とコンビネーションが良いからできているのだが…

苦言などないが、敢えて要望を2つほど…

もう、ほとんど苦言など必要ないのだが、敢えて、要望として探して書くとすれば2つほどある。

1つは、前回では石子を “弁護士になれないパラリーガル” として、そこを強調して羽男を対比させて描いていたし、その “弁護士になれない” ことへの不満分子が石子の “最後の弁論” のエネルギーになっていたのに、今回はそこの強調が薄かったkと。

やはり、今作の設定の面白さの一つに「弁護士とパラリーガルのバディ」があるはずだから、そこを強調した方が、もっと “らしさ” が出ると思う。

2つ目。前回では “経営が厳しい潮法律事務所” の設定が活かされて、石子が羽男にはっぱをかけるような描写が随所にあったし、石子のお金に執着するところと、羽男が無頓着なところが、良き2人の差別化に利用されていた。

しかし、今回は “お金” が関わっている案件なのに、石子は「でも、お金は大切です」でも「お金より大切なものがあります」でもなかったのが、ちょっと残念かなと。

やはり、“経営が厳しい潮法律事務所” の設定は常に踏襲して描かないと、「困っている人の傘になる」という台詞も軽くなってしまうと思う。

まあ、これらは今後に期待しようと思う。

あとがき

今期の新連ドラの多くが、人気者キャストを集めて、奇抜な初期設定で、あとは世間で話題になることが最優先的な「計画的なドラマ」が多いような気がしています。

一見、撮影協力や原作モノなど含めて目新しい感じは受けますが、蓋を開けてみるとベタで既視感があるって感じですね。

でも、今作は、立場の違うバディが街の人のお困りごとを法律で解決するという、ごくシンプルな構造を確保しながら、やり過ぎないギリギリのボリュームをつけて、1時間できっちりと見せる。

これが、ちゃんとできています。
ここが、今作で最も評価したいところ。次回も楽しみです。

 

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【これまでの感想】
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★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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