連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第69回・2022/7/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第69回〔全120回〕/第14週『渚の、魚てんぷら』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
県人会の遠足の余興で行われる沖縄角力大会。智(前田公輝)は「この大会に優勝して、暢子(黒島結菜)にプロポーズする」と心に決めていた。そんな智の初戦は、なんと和彦(宮沢氷魚)だった。智の楽勝と思われたが、智の思いを知ってしまった和彦は意外な粘りを見せる。無邪気にふたりを応援する暢子の前で、勝負の行方は…。一方で賢秀(竜星涼)は、和歌子(駒井蓮)への想いが募るばかり。だが、そこに意外な人物が現れる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
皆さん、「寒暖差疲労」に気を付けてください…
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
いやぁ、皆さん、急に梅雨寒になって体調を壊していませんか?
私は昨日微熱が出て、コロナもあるので病院に行ったら、急激な温度変化がもたらした「寒暖差疲労」と診断されました。
私の場合は頭痛やめまい、肩こりなどの症状がありました。妻は神経性胃炎に。 一晩寝て、回復しました。
どうぞ、無理なさらないように…
今回の「そもそも…」は脚本と演出のマジの本質にかかわる
では、本題。
これまで、何度も「そもそも…」と断っては、今作の本質的な問題について書いてきた。
しかし、それらの多くは、“連ドラ” に於ける “連続性の欠如” を指摘するものだった。
でも、今回の「そもそも…」は、脚本と演出のマジの本質にかかわる部分に触れてみる。
それは、至って簡単で。要するに…
どうして、『ちむどんどん』って登場人物を “万人受け” するような “魅力” を持った人に描かないのか?
これに尽きる。
好みはあると思うが、智についての描写には一貫性がある
例えば、大人になった智(前田公輝)。
上京してからの智は、ややストーカーっぽい部分はある。「いい加減、暢子の本心を理解しなよ」な部分もある。
しかし、子ども時代から、病気の母に代わって豆腐店「とうふ砂川」を切り盛りしている “働き者” であることや、幼馴染の “暢子に想いを寄せている” ことは、連続していない連ドラ(怒)のわりに踏襲されて描かれている。
だから、今週を含めた智のエピソードについて、<私は>違和感も不快感もほぼ無いのだ。
和彦がともに暢子を奪われたくないから躍起になっている?
問題なのは、和彦(宮沢氷魚)だ。
あとで語るが、同じ意味で暢子(黒島結菜)もなのだが…
そもそも、いつのどの時点から、東京の人見知りするお坊ちゃまの和彦が、沖縄のお転婆で食いしん坊な暢子を好きになったのかわからない状態で、先々週から暢子と和彦を中心に「四角関係?」を描いていることが不思議でならないが。
先々週から先週に掛けて、一応、和彦と愛(飯豊まりえ)は “元サヤ” に戻ったことになったのに、今週の和彦の言動が全く理解できない。
敢えて言うなら、暢子を智に取られたくないから、駄々をこねたり嫌がらせをしているようにしか見えないのだが…
こう言う男性を何というのか… “女たらし”、“すけこまし” 、“ドン・ファン” とでも呼べば良いのか(笑)
これ、まだ、結婚直前になっても愛と暢子を天秤にかけて悩んでいるなら “優柔不断” とか “マリッジブルー” で処理できるのだが。
愛よりも暢子の方が魅力的に見えれば、だいぶ違うのだが…
ここで、冒頭に書いた…
どうして、『ちむどんどん』って登場人物を “万人受け” するような “魅力” を持った人に描かないのか?
に帰着する。
要するに、多くの視聴者にとって、愛よりも暢子の方が女性として、結婚相手として、魅力的に見えていれば、なんとか “優柔不断な男” に思うこともできるのだ。
しかし、現時点では、<私には>まだ愛の方が “普通” に見えている。
その理由は、愛と言うキャラクターが、男性社会で働く女性として “普通” に描かれていることだ。
ただ、今の愛が変な感じに映っているのは、暢子にも “思わせぶりな態度” をとり、妙に “押しが強い” 和彦を放置した上で、暢子に和彦争奪戦を挑んでいるからではないだろうか。
だって、争奪戦をやるほど、和彦が魅力的な男性や結婚相手に見えていないのだから(汗)
まあ、それは暢子も同じで。暢子にも魅力的部分が感じ難いから、別に愛が、和彦に拘る理由も、暢子に負けん気になる理由も、ほぼ説得力が無いのだ。
暢子に、あまり魅力を感じ難いのが最もよくないこと
暢子にヒロインとして、女性キャラとして、あまり魅力を感じ難いのは、間違いないと思う。
そう、魅力がないとは言わない。感じ難いのだ。
その理由も簡単で。
暢子が必死に何かに取り組んでいるとか、試行錯誤して乗り越えたとかいう暢子の印象を “上げる演出” が極端なくらいに少ないのだ。
そして逆に、コック帽からはみ出るボサボサの髪や所かまわない大声の沖縄弁といった暢子を “下げる演出” が繰り返されている。
更に、いつもいうように毎週 “白紙状態” にするから、成長してるようにも見えず、むしろ、「まだ、そうなの?」となってしまう。
まあ、この件については、暢子を “下げる” 以前に、“連ドラ” として決定的なミスだと思うが。
暢子の感情表現に関する部分が、全て納得しづらい!
そして、“連ドラ” として決定的なミスである “連続性の欠如” が、今回の最大の見せ場のはずの、ラストシーンで炸裂してしまった。
正直、<私は>智を応援したくなった。智の理屈も、感情も、今作には珍しく一貫性を感じやすいからだ。
しかし、一方の暢子は言ってることがわからない。
わかるとすれば、暢子は和彦が愛を捨てて自分を選んでくれることを望んでいるように見えることだ。
そして、暢子自身が自立して店を持つことに、智が全力で支えると申し出ていることを断ることと、智の愛の告白を断ることは、違うような気もするし…
"略奪愛もどき"に無駄に3週間も割く必要なんて無かった…
結局、暢子が「東京で美味しいものをつくるコックさんになりたい」という子ども時代の夢を、話をすり替えてすり替え続けて…
いつの間にか「オーナーのように自分の店を持ちたい」に “過程” を描かぬまま進めてしまったことが、連ドラとしての致命傷なのだ。
暢子が上京して就職した時点で、独身で、男性社会で勝ち進んで、銀座で自分の店を持つ、名コック兼オーナーとして房子(原田美枝子)をつくって劇中に置いたのだから、あとは暢子が房子を “目標” にして切磋琢磨して進むだけで良かったと思う。
別に、“略奪愛もどき” に後半戦の3週間も無駄な時間を割く必要なんて無かったのだ。
あとがき(その1)
「いつかは右上がりに…」と期待をもって見て感想を書いているつもりですが、今回を見て、ちょっと無理かなと思いました。
やはり、略奪愛が許せるくらいに、暢子が魅力的で応援したくなる主人公でなければ成立しないのですよ。
そこが、脚本家も演出も全く見えていないで、突き進んでいますから、今後マシになるのも難しいかも…
あとがき(その2)
そして、確かに人間的な不快感はありますが、一貫性があるという意味で賢秀(竜星涼)パートの方が見やすいです。
今回なんて、大袈裟に言えば「プチ男はつらいよ!」になってましたよ。
やはり、暢子パート全体が “下げる展開と演出” に偏ってしまっているので、賢秀パートが自然と “上がる” わけです(苦笑)
なぜ、“上げる” ためにナレーションを追加しないのでしょう???
ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
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