連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第67回・2022/7/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第67回〔全120回〕/第14週『渚の、魚てんぷら』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
暢子(黒島結菜)はフォンターナでいさかいを起こしたとある親子のことが心配だ。再び訪れた親子に、房子(原田美枝子)はあるメニューを出すように指示する。一方で、突然あまゆに現れた賢秀(竜星涼)が連れてきたのは、青森出身の水国和歌子(駒井蓮)。賢秀は和歌子を気に入ったようで・・・。その頃、沖縄やんばるの比嘉家では、優子(仲間由紀恵)のもとを賢吉(石丸謙二郎)が訪れ、思わぬ話が始まる…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
やろうとしていることは理解しているつもりでも、15分間に詰め込み過ぎ!
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
とにかく、15分間にエピソードを盛り込み過ぎている。
いや、わかっているつもりだ。
女性の幸せ、家族、再婚などなど、全てを重ねようと企んでいることも。
既に第67回だから、後半用のエピソードへ移行していることも。
それでも、15分間に詰め込み過ぎだ。
だから、肝心の主人公のエピソードまでもが埋没してしまった。
本末転倒である。
"暢子の独立話"に繋がって行く合理的な理由がわからない!
その上、「フォンターナ」でいさかいを起こした “親子の再婚話” から、ボルチーニのリゾットの “思い出話” を経由して、“暢子の独立話” に繋がって行く合理的な理由がわからない。
まあ、強引に考えれば、暢子(黒島結菜)自身は「ボルチーニのリゾット」を提供するのをためらったが、房子(原田美枝子)はお決まりのメニューを出したことで、家族の未来がつくられたから、暢子自身も自分の裁量で自由にできる店が欲しい… となる。
でも、やはり、この考え方は強引だ。なぜなら、暢子が房子のような “気の利いたサービス” がやってみたいと思ったのなら、「フォンターナ」で房子の “気の利いたサービス” をもっと見て勉強するという段階があっても、不思議でないからだ。
これが、せめて、せめて、房子が厨房で働く場面がもっと多かったり、房子の “気の利いたサービス” のネタが多かったり、房子に憧れて見惚れてしまう暢子のアップがもっとあったりすれば、好意的な脳内補完はできるが。
こんな描写不足で"独立話"に展開を進めるのは強引すぎる!
まあ、それでも、厨房スタッフが3人も欠員していて大変な状況(の、はず…)で、自分の店を持ちたいとオーナーに語るのは、やはり、“親戚の血” というか、 自分勝手というか…
暢子も房子も、店をどう思っているのか? と疑いたくもなるが。
それに、過去に暢子が本気で房子にあこがれを抱いたような描写は、先日の3人欠員した厨房での活躍を見た時だけなのだ。
そして、今回のサービス。この2つだけで、自分の店と持ちたいという “独立話” に展開を進めるのは強引すぎると思う。
「金曜日で白紙状態にする」を頑固に続けるから繋がらない
さて、今作の悪い癖が、これまでとは違ったカタチで表面化した放送回として、ちょっと注目してみた。
それは、今日は火曜日なのに、まるで月曜日のように、新ネタをたくさん盛り込んで来たことだ。
今や、今作を見ている人は、それなりの “朝ドラ好き” だと思うから書くが。
朝ドラには「1回15分の週5放送」という “時間的な制約” と、1週間毎とは厳密では無いにしろ “週単位の縛り” がある。
だから、基本的に、月曜日でネタ披露、火曜日で一度盛り上げて、水曜日は沈静、木曜日でもう一度盛り上げて、金曜日で一件落着… みたいなフォーマットがある。
「起承転結」とは違うが、これに準じないと1週間に収まらないし、収まらない時は、週跨ぎになる。
まあ、これが、「週5放送」になってから、踏襲されてきた。
しかし、今作は、これに、「金曜日で白紙状態にする」という条件を加えて、律義に守られている。
例えば、先々週から先週のように “週跨ぎ” で描いたほうが、主人公の心情変化が描けて、主人公の “結婚にまつわるエトセトラ” 的な物語になりそうな時でも、跨がない。
「金曜日で白紙状態にする」を頑固に守るから、「愛の仕事話」、「和彦と愛の結婚話」、「智の強引な求婚話」、そして「暢子の初恋話」に分割してしまうのだ。
今週の後半は「沖縄角力大会」を描きつつ… か?
その上、困ったことに、もう第14週にもなるのに、金曜日で一件落着した記憶はほぼない。
まあ、第1週と第2週は、舞台が沖縄限定の上に、比嘉家と四兄妹をメインに描いて、第1週は “暢子の夢” を、第2週は “暢子の上京” で週単位でまとまりがあったくらいだろう。
従って、月曜日と火曜日で、これだけ大風呂敷を広げたら、ほぼ絶対に金曜日で決着をつけられるはずがない。
流石に、西郷親子の出番は今回で終了だと思うが。
演者の名前は省略するが…
・暢子の将来
・和彦と愛の結婚の行方
・母・優子の再婚話
・良子と博夫夫婦の行方
・兄・賢秀のその後
・歌子の夢
・智の猛アタック
など挙げたらキリがない。
更に、要らぬ推測をすれば、劇中は夏だから、サクッと時間経過すれば、夏休みでお盆の帰省を描くのは “朝ドラのお約束” だから、描くこともできちゃう。
そうなれば、久し振りに “比嘉家全員集合” で、更に話は拡大するわけで。
これを、週跨ぎで上手く連続して描けば良いが、きっとまた今週の後半は「沖縄角力大会」を描きつつ、金曜日で “白紙状態” にするに違いない。
結局、いつになっても、“連ドラ” にはならないし、今回を見れば “ドラマ” としても成っていないと思う。
あとがき
今週のサブタイトルにある「魚てんぷら」に繋がるエピソードの微塵も感じませんね。
先々週の『古酒(くーす)交差点』も、先週の『黒砂糖のキッス』も、単なるワンシーンを文字にしただけ。サブタイトルって、その週を象徴するから意味があると思うのですが。
とにかく、主人公が埋没中で、その主人公の話が唐突の連続。流石に、どうかと思います…
もう少し説得力のある描写として、登場人物のアップと、ナレーションの有効活用をお勧めします…
ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22> 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 土
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33 34 35 土
第8週『再会のマルゲリータ』
36 37 38 39 40 土
第9週『てびち!てびち!てびち!!』
41 42 43 44 45 土
第10週『あの日、イカスミジューシー』
46 47 48 49 50 土
第11週『ポークとたまごと男と女』
51 52 53 54 55 土
第12週『古酒(くーす)交差点』
56 57 58 59 60 土
第13週『黒砂糖のキッス』
61 62 63 64 65 土
第14週『渚の、魚てんぷら』
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