オールドルーキー (第2話/15分拡大・2022/7/3) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『マイファミリー』
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第2話/15分拡大『羽ばたけ! 少女スケートボーダー』の感想。
新町(綾野剛)と塔子(芳根京子)は高柳(反町隆史)から、9歳でスケートボード全国ジュニア大会を制したひかりのスカウトを指示される。練習場を訪れた新町らは、ひかりの父・悠一(桂宮治)が、ひかりを厳しく指導する場面を目撃。さらに、そこでは海外のスポーツマネジメント会社が先んじて悠一と交渉を始めていた。塔子が焦りを覚える一方、新町はひかり本人の考えが気になる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:福田靖(過去作/ガリレオ、DOCTORS全シリーズ、未来への10カウント)
演出:石井康晴(過去作/花より男子シリーズ、逃げ恥、ドラゴン桜2、ファイトソング) 第1,2話
音楽:木村秀彬(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、グランメゾン東京、ドラゴン桜2、DCU)
主題歌:King Gnu「雨燦々」
サッカー監修:大久保嘉人(元日本代表プロサッカー選手)
編成:東仲恵吾(過去作/最愛、インジビジブル)
高橋秀光(過去作/ノーサイドゲーム、TOKYO MER)
えっ! 今後は、この全体バランスでやってくの?
「塔子ちゃん」ではなく、「塔子さん」が良いと思うのだが…
前回は第1話だったために、状況説明が多く、且つ、取り扱ったスポーツが主人公が経験した競技だから、先が読めてしまう展開だったのは止むを得ない。
その意味で、主人公が未経験の競技を扱った展開であることから、言わば第1話は予選。そしてこの第2話が本番のスタートラインだ。
従って、第1話とは、1時間(今回は拡大版だが)の基本構成が、だいぶ違っていたので、正直面を食らってしまった…
えっ! 今後は、この全体バランスでやってくの? って感じだ。
良い所は、たくさんある…
基本構成の話をする前に…
大前提として、スポーツマネジメント会社が、アスリートの将来を見据えて、アスリートが納得&共感できるサポートを提案するという展開自体には納得できるし、それなりの説得力があるのは認める。
また、今回の主人公・新町(綾野剛)にとって未知のスポーツである “スケートボード” と、9歳でスケートボード全国ジュニア大会を制したひかり(佐竹晃(さたけひかり))との向き合い方&接し方などは、予定調和ではあるが、悪いとは思わない。
更に、バディである塔子(芳根京子)との個性や仕事へスタンスの違いなども、程良いバランスで楽しい。
良い部分があるだけに、基本構成が気になってしまう
このように良い部分があるだけに、基本構成が気になってしまうのだ。
まずは、「日曜劇場、お前もか!?」と言うべき、1話の複数案件を盛り込んだ構成だ。
まだ、「お仕事ドラマ」だから、梅屋敷(増田貴久)とゴルフを盛り込むのは、ぎりぎり許せる。
しかし、梅屋敷の “イップス案件” に主人公が “どこでもドア” よろしく、首を突っ込むのはやり過ぎだ。
更に困ったのは、主人公の過程の描写に多くの時間を割いたこと。
もちろん、『日曜劇場』だから “ホームドラマ要素” を盛り込みたいのは理解するが。流石に、妻の私生活と娘の私生活まで盛り込むのは、流石にやり過ぎだと思う。
特に、娘たちとの関係修復のくだりを、放送尺の観点から割き過ぎなのだ。
新町が本気で案件に向き合っているように見えなかった!
この、「イップスに首を突っ込んだ件」と「娘たちとの関係修復」を盛り込み過ぎた大きな弊害があった。
それは、主人公自身が関わっている「スケボー少女の案件」が雑に見えたことだ。
具体的は、新町が本気で案件に向き合っているように見えなかったこと。
今回の描写だけ見れば、何となく「なんとかなるさ~」的な主人公が、対象者を話している内に、なんとかなっちゃった… って感じ。
本来は、出演者のバランスから考えても、「スケボー少女の案件」が “メイン” なのだから、もっと注力して描くべきだったと思う。
どこをメインに視聴者に見て欲しいのか、焦点ボケしている
これ、結局、あれこれを盛り込み過ぎた結果、主人公のキャラの描写もアバウト(曖昧)になり、物語そのものもルーズ(散漫)になっていたと思う。
でも、わかる、わかっているつもりだ。
「一人の人間としての主人公のお仕事ドラマ」と「夫、父としての主人公の家庭内での再生ドラマ」の両方を同時に描こうと頑張っていていることは。
しかし、長女の泉実(稲垣来泉)を “サッカー好き” の設定にしてしまっていることも相まって、上記の二つのドラマが繋がりにくくなっているのだ。
だから、どこをメインに視聴者に見て欲しいのかが、焦点ボケしてしまった感じがする。
高柳社長を頂点にした群像劇にしちゃうって手もある…
現状から、脱出する方法は、いくつもある。
その中でも簡単なのは、高柳社長(反町隆史)を頂点にした群像劇にしちゃうやり方だ。
社長が社員に様々な試練を与える中で、新町が塔子と一緒に “クビにならないように” 切磋琢磨する… みたいな感じだ。
これなら、新町の私生活を盛り込んでも、そんなに気にならない。
但し、群像劇にしてしまうと、新町の主人公らしさが薄まって、TBSとして営業的にどうかという疑問は残るが。
でも、昨今の、大きな声では言いにくい “事情” があるから、群像劇もアリのように思う…
あとがき
昨年の「東京五輪2020」で、スケボー競技を見ていて、アスリートたちが国や性別や実績に左右されずに、スゴイ技(トリック)を決めた時に、互いを嬉しそうにリスペクトしている様子に驚いたのを思い出しました。
「トリックの出し惜しみをしない」、「ライバルじゃない。友達だから…」の精神なんですね。ここのくだりは良かったです。
面白いのは認めます。結構、新鮮味のあるドラマなのも認めます。
しかし、メイン以外に尺を取り過ぎているために、主人公の切羽詰まった感じや真剣さが台無しになっているように感じます。
全体の基本構成を再構築するだけで、相当変わると思うので、もったいない… って思います。
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【これまでの感想】
第1話
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