連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第54回・2022/6/23) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第54回〔全120回〕/第11週『ポークとたまごと男と女』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
暢子(黒島結菜)はシェフ代行として、フォンターナの厨(ちゅう)房をうまく仕切ることができない。矢作(井之脇海)たち男性スタッフとの溝が大きくなってしまった。どうしたら良いのか、二ツ橋(髙嶋政伸)からヒントを貰(もら)ったが、スッキリしない暢子は沖縄の家族に相談をもちかける…。沖縄やんばるでは良子(川口春奈)の復職希望に、さまざまな障害が立ちはだかる中、優子(仲間由紀恵)が良子の想(おも)いを支える
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8週
大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9週
田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11週
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
昨日のことと、今回の感想について…
ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!
昨日は、某ホテルで2023年夏に開催予定の某食品関係企業の「創業1○十周年レセプション」のキックオフミーティングがあり、企画・総合演出・映像監督として出席して来ました。
ということで、「投稿が遅れるかも?」とお知らせしたわけです。
まあ、今秋にコロナ感染が一定の収束なりが見えていないと、中止の可能性はありますが(困)
それでも、着手金はいただけるので、このご時世では助かります(汗)
なにせ、今年後半の大型案件は、ほぼ半分以上が縮小で、他は中止ですから。
ですので、引き続き、アフェリエイト等での応援、よろしくお願いいたします。
さて。前回はあわただしい中で書いたので、要点重視になってしまいました(謝)
今回は、きっちり書きましたので、ちょっと長文です。
適度に水分補給をするとか、トイレ休憩をしながら、気楽に読んでいただければと思います。
「遅刻」を許されるキャラは、選ばれし人気者だけ!
アバンタイトルの「遅刻」「夢の中での時間経過」「夢落ち」…
きっと、つくり手たちは、面白いと思ってやっているのだ。
視聴者が、笑うはずだと思ってやっているのだ。
私は、つくり手たちが今(6月23日)の世間が今作をどう見ているのか知らないとはいえ、「遅刻」と「夢の中での時間経過」と「夢落ち」は余程の自信がないなら、やるべきでないと思っている。
まあ、自信に満ちていたなら、開いた口が塞がらないが…
その理由は簡単だ。
まず、「遅刻」は、基本的に社会人として許されない行為だから。これに尽きる。
「遅刻」をしても許されるのは、周囲に(視聴者に)相当愛されている、可愛げに満ちているダメキャラでしか成立しない。
次の例えは、個人的にねじ曲がっているかも知れないが。
例えば、アニメ『サザエさん』のカツオ君は “いつものこと” だから許せるけど、アニメ『ドラえもん』ののび太君だと “ドラえもんに頼ってばかり” だから… とちょっと許せないみたいな。
ホント、国民的人気キャラでも「遅刻」のハードルは高いのだ。
その上、今作では暢子(黒島結菜)に、これまで幾度か遅刻をさせている。
「ドジキャラ」にして愛らしさとか、親しみやすさを表現しているつもりなのだろう。
しかし、今作の主人公・暢子に対する多くの印象は、好感度が低いのだ。
これについては、「#ちむどんどん反省会」で世間がにぎわっていることからも明らか。
そんな状態で、社会人としてやってはいけない「遅刻」をやったら、好感度が下がるだけでなく、不快感すら増すしかないと思うのだ。
課題が、夢に出て来るほど"暢子の重圧"には見えない!
「夢の中での時間経過」の “たち” が悪いのは「夢の中」ってことだ。
ご承知のように、今作は何度も時間経過して、途中を端折る。それ自体は、とっくに諦めている。
まあ、ドラマとしては、よくあることだし…
しかし、「夢の中」で時間経過をするということは、主人公が課題を “先送りしたい” と思っているから… と、見えてしまう。
だが、問題は、主人公にとって “課題” を解けないことが、夢に出て来るほど “重圧” になっているように全く見えないこと。
だから、前段の “重圧” を丁寧に描いておくべきだったのだが、その部分が前回で散々な展開だったから、「夢の中での時間経過」も何の意味もなくなってしまったと思う。
「夢落ち」について、論外!
「夢落ち」について、論外って感じだ。
翌日が休暇であるのに、目覚まし時計の時間を修正しないとか。
ボサボサヘアで出勤とか。
両手に松葉づえをついた人に向かって「治ったんですか?」とか。
考えてもいないのに「まだ わかりません」とか。
全部、ありえん!
とにかく、「今日は 休みだ!」のオチで、ホッとした視聴者がいるなら、今作への評価を伺ってみたいものだ…
今回で二ツ橋に対する嫌悪感も増してしまった…
二ツ橋(高嶋政伸)が房子から、シェフ代行に誰を薦めるかと聞かれて、暢子を名を挙げ、そのことに(珍しく)房子が恐縮した感じになってるところに…
二ツ橋「いつも おっしゃってるじゃないですか
『コネも理屈も関係ない 実力とやる気が全て』」
まあ、房子が、いつ “おっしゃった” のか教えて欲しいくらいだが(失笑)
問題は、この続きだ。二ツ橋は、暢子に「技術もセンスもあります」と告げた。ここまでは、諦める。
しかし、暢子がシェフ代行として成功すれば、自分以外の厨房スタッフが、暢子を中心に力を合わせるかも? 的なことを言っていたのには、呆れてしまった。
これ、二ツ橋は、他の厨房スタッフの不満や憤りに気づいていない、“鈍感キャラ” の設定なのか?
それより、オーナーの “ご機嫌取りキャラ” なのか?
どちらにしても、以前から怪しい人間だと思ってはいたが、今回で二ツ橋に対する嫌悪感も増してしまった。
一体、今作のスタッフは、どこまで登場人物への好感度を下げれば気が済むのか?
「ありがとうとごめんない」には、2つの大きな疑問がある
終盤で、課題の答えが思いつかない暢子が、遠距離電話で母・優子(仲間由紀恵)に自分の長所を聞いて…
優子「『ありがとう』と『ごめんない』を大きな声で言えるところが
暢子の一番いいところよって」
きっと、世間の「#ちむどんどん反省会」の界隈で最大の関心事が、この優子の台詞になるのではないだろうか?
この台詞にはいくつも疑問がある。
一つは、先ほどの二ツ橋の「いつも おっしゃってるじゃないですか」に通じる、一体、いつ優子は夫の・賢三(大森南朋)と話していたのか?
まあ、終盤で、唯一というべき回想シーンが挿入されるが。
あれも、結局、結婚披露宴の “送賓” 並みの見送りシーンをやったあとで、暢子はしれ~っとバスを降りてしまうが(苦笑)
もう一つは…。あ~~~ややこしい…
がんばれ、みっきー。ハイ。がんばります! 皆さんも、あと少しですよ。
前回で、暢子が兄・賢秀(竜星涼)にアドバイスを求めるという展開があり、「暢子のレストランの悩みは 答えは 簡単」に続いて、「謝ったら 負けやんどー」と、いつも通り「ケンカ上等ヤサでいけ!」と助言した。
う~ん、2夜連続で比嘉家の子ども時代の総集編を放送していたが、子ども時代は賢秀も暢子も両親に一緒に育てられているように見えたが。本当は、賢秀だけ別の大人に育てられたとか???
でも、今の賢秀は「謝らない」主義で、暢子が「ありがとうが、ちゃんと言える」って、意味不明だ。
前回の「あまゆ」で「ありがとう」を言わない暢子は???
更におかしいのは、前回の沖縄料理居酒屋「あまゆ」のシーンで、トミ(しるさ)が “店の好意” で「ポークたまご」を提供してくれた場面だ。
和彦(宮沢氷魚)と愛(飯豊まりえ)は「ありがとうございます」と言っていた。しかし、暢子と智(前田公輝)はスルー。
智は、暢子と一緒から有頂天になったとしても、暢子にはここで「ありがとう」と言わせるべきでは?
更に、愛が取り分けてくれた時も、「賛成!」でなく「ありがとう」では? 少なくとも、和彦には「ありがとう」と言わせたのだから。
もう、ホント、脚本も演出も滅茶苦茶と言いたくなる。
プロだから、前後の繋がりを考えていないなんて、“ありえん” ことだが、考えていたら、脚本に書いてなくても、演出家が現場処理するべきレベルのこと。
そんなことも、気づかないとは… 口チャック。
私なら、ラストシーンは、こうすると思う…
もう少しお付き合い願いたい…
ラストシーンについてだ。
私の感覚が異常で、細かすぎるで、へそ曲がりなのは、十分に自覚しているが。私が脚本家でも、演出家でも、ラストシーンの暢子は、厨房スタッフの最後に登場するのではなく…
誰よりも早く出社してきて…
控室の姿見を見ながらキリリとコック帽を被るアップ…
続いて、時間早めの時計のアップ…
そして誰もいない厨房で、明るい表情で業務用シンクや作業台を拭き掃除してしている暢子のアップ…
…をラストカットにすると思う。
結局、厨房スタッフが仕込みの準備をしているところへ暢子が登場したところで、ただの “重役出勤” にしか見えないのだ。
その上、アバンがあるから “ギリギリ遅刻セーフ” の可能性も感じてしまう。
何度も書いて恐縮だが、一体、今作のスタッフは、どこまで登場人物への好感度を下げれば気が済むのか? と、思う。
私なりの、脚本家や演出家にミスが多いと思う理由…
最後に、今週の「暢子のシェフ代行エピソード」が、“ドラマ” としても、“連ドラ” としても、脚本家や演出家の意図は理解した上で、ミスが多いと言わざるを得ない理由を書いてみる。
それは、エピソードとしての “結末” や “結果” を、“スタート地点” から引き上がっているように見せるために、先週よりも “スタート地点” を下げたことだ。
要するに、房子は店を放置して外出するとか、厨房スタッフが親戚贔屓だと愚痴をこぼすとか、シェフに両足骨折させるとか、友人たちの会社の騒動に巻き込まれるとか。
このように、 “スタート地点” を下げておけば、ちょっとの “引き上げ” でも、大きく見えたり感じたりする作戦だ。
この、「周囲を下げてメインを上げる」というのは、ドラマではよくあることで、これ自体は珍しくないし、やっては駄目ということでもない。
しかし、今回のエピソードでは、暢子は “自分で気づくべきこと” を、母に聞いてしまった。これがミスなのだ。
まず、そもそも、これだと、まず「周囲を下げた」意味がない。
更に、母に聞いて気づいたことで、完全に “成長” ではなくなってしまったのだ。
人から聞いて気づくのは、本当の意味で"成長"とは言わない
他のドラマの感想でも、よく書くことだが。
主人公の成長は、主人公が前進する過程で、突然湧き出る “難題” に “挑戦” し、“努力が報われ” ることを描くから、見えて来るのだ。
人に聞いて、「そうだったのか?」と思うってことは、今作に於いては、主人公が天狗になっていただけ、甘やかされていただけってことを、証明したようなものなのだ。
だから、これは “成長” ではなく、ただの “気づき” でしかない。
それを、あたかも “成長” として金曜日を描くなら、前回と同様に、ご都合主義的な解釈の “すり替え” でしかないのだ。
なんとも、愚かなことを…
あとがき
いやあ、予想以上にひどい内容でしたね。
これ、どうしても、優子の台詞と、回想シーンありきで『ありがとう』と『ごめんない』をやりたいなら、他にも方法はあったと思います。
例えば、先日の客に不快な思いをさせて帰っちゃった責任とか、前回での厨房内でのいざこざや、そして今回で暢子が遅刻をしたことにして、厨房スタッフから責められて…
ちょっとキレ気味で二ツ橋に相談に行ったら、「あなたの良い所は、『ありがとう』と『ごめんない』を言えることでしょ?」だけアドバイスされて、まずは誰よりも早く出社して、新人の時のようにがむしゃらに働くとか…
どうして、視聴者が「それは、違うでしょ?」と思うようなことの方向ばかり進めるのでしょう?
普通のことを、普通に描くだけで良いのに…
そうそう、今作って、クスッと笑えるようなエピソードが少ないですよね。
それこそ、子ども時代は、「アベベは お正月に食べるの?」とか、あったのに…
大人編になってから、ギスギスした感じばかりで滅入りますね。面白くなくても、ホンワカできたり、クスッとできたら違うのに…
最後に。今日(6月23日)は、戦後77年の沖縄「慰霊の日」です。ウクライナの戦渦と沖縄の戦中を重ねると思いが募ります。「世界平和へ祈りの一日」であることを忘れないようにしなければ…
ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
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【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22> 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 土
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33 34 35 土
第8週『再会のマルゲリータ』
36 37 38 39 40 土
第9週『てびち!てびち!てびち!!』
41 42 43 44 45 土
第10週『あの日、イカスミジューシー』
46 47 48 49 50 土
第11週『ポークとたまごと男と女』
51 52 53
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