未来への10カウント (第8話/最終章・拡大スペシャル!!・2022/6/2) 感想

テレビ朝日系・木曜ドラマ『未来への10カウント』
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第8話/最終章・拡大スペシャル!!『逆プロポーズは突然に!? ついに決断の時...別れまでの7日間!!』の感想。
西条(村上虹郎)について、桐沢(木村拓哉)から知らされた事実にショックで沈み込むボクシング部員の面々。不安を覚える彼らに、桐沢は「このメンバーで勝てる、俺を信じろ」と言葉を掛け、葵(満島ひかり)は感動する。一方で、桐沢は義兄の井村(石黒賢)から、焼き鳥店の営業を再開するなら物件を提供するという人物を紹介された。悩む桐沢は、甲斐(安田顕)に相談する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:福田靖(過去作/ガリレオ、DOCTORS~最強の名医・全シリーズ、龍馬伝、まんぷく)
演出:河合勇人(過去作/お兄ちゃんガチャ、黒崎くんの言いなりに…、Netflix「全裸監督」) 第1,2,5,7話
星野和成(過去作/ハゲタカ、SUITS/スーツ2、イチケイのカラス) 第3,4,6,8話
音楽:林ゆうき(過去作/DOCTORS~最強の名医、緊急取調室シリーズ、あさが来た)
主題歌:B'z「COMEBACK -愛しき破片-」
今作って俳優さんたちが素晴らしいなぁ
今回、見ながらも、見終えたあとも感じたのは、今作って俳優さんたちが素晴らしいなぁってこと。
“コタロー” 役で既に実力派証明済みの名子役・川原瑛都クン、モデルでタレントの滝沢カレンも意外(失礼…)に丁寧なキャラづくりと演技だし。個人的には、お父さまがウクライナ人なのも応援したいところ。
先生役、生徒役も、本当に、主役級から名バイプレーヤーまで硬軟揃っているし。満島ひかりさんもチャーミングさがアップして、更に大人の魅力がある。
そして、木村拓哉さん。ネットではいろいろ叩かれているが、私は単純に彼の佇まいと演技が好き。唯一無二の感じも。
やはり、木村さんという座長が束ねている “チーム感” が、ドラマ全体に溢れていると思う。
木村さんが束ねている"チーム感"を前面に押し出した展開
ということで、今回はそんな木村さんが束ねている “チーム感” を前面に押し出した展開だ。
ややもすると、高校ボクシング部を舞台にした青春スポーツ・エンターテインメントに捉えてしまう。私も、当初は違っていたが。
部活のシーンの組み立てがとても良く出来ているので、ついつい高校ボクシング部そのものが “主軸” だと勘違いしてしまった。
改めて、これは桐沢が未来へ動き出す"アオハル"のドラマ!
しかし、今回を見れば、やはり、主人公は、高校時代にボクシングで4冠を達成したものの網膜剥離で断念し、その後、妻を病で亡くすなど不運に見舞われ、人生のどん底にいた桐沢祥吾(木村)だ。
そして、桐沢が母校のボクシング部コーチを引き受けたことから情熱を取り戻して未来へ動きだす、世代を超えた “アオハル” を描いたドラマなのだ。
今回は、桐沢の"熱血教師"っぷりが炸裂!
そして、今回は、桐沢の “熱血教師” っぷりが炸裂だ。しかし、全体を見渡すと、実は様々な要素が描かれていた。
それこそ、大場麻琴校長(内田有紀)の複雑な立場と心境、西条(村上虹郎)の医師からの非情な宣言を受容する過程、西条に対する部員たちの心情の変化、葵(満島ひかり)の熱意と恋心…
詰め込み過ぎと言ってしまうと、それまでだが。
しかし、冒頭で書いた通り、今作には個性的なキャラクターと、それを演じる俳優さんたちがいる。
だから、大人の事情もあるだろうが、やはり、主人公以外にもスポットライトを浴びせて、群像劇的な構造にしたいと思うのは当然のこと。
やや、てんこ盛りがこぼれそうだったが、最終回直前なら、むしろ、一気に畳み掛けて、最終ジャンプのために、ロイター板(踏切板)に向かって踏切のタイミングをピタリと合わせた。
そんな感じだったと思う。
(なぜ、ボクシング部のドラマで、陸上競技を例えに使う???)
なぜ、前回で「第7話は無くても良かった」と書いたのか?
さて、前回(第7話)の感想で書き忘れたので、少しだけ補足。前回の感想で、「第7話は無くても良かった」旨を書いた。
それは、今作がスポーツドラマゆえに、ダブルスタンダードになっているように思えて、相応しくないなと思ったから。
今作は、第3話で、水野あかり(山田杏奈)がボクシングの技を使って、父に立ち向かった。そのことを、部員たちは許容したのだ。
一方で、第8話では西条がボクシングの技を使って、不良生徒たちに立ち向かった。そのことに、部員たちは反旗を翻した。
わかる、わかるのだ。しかし、結果は違えど、ともすれば、水野も学校の外で父にパンチを食らわせていた可能性があるのだ。
もし、そうだったら、部員たちは、西条の時のように「出てけ!」と言ったか? ってこと。
フィクションのドラマで、想定問答をしても意味はないが、一度そこに引っ掛かってしまったから「無くても良かった」と書いたのだ。
今回の結末が欲しいなら、西条が通学途中に交通事故に遭ってしまい、検査をしたら見つかった… でも良かったのだから…
あとがき
ちょっと、脱線。井村和樹(石黒賢)と実業家が、桐沢に店舗物件の契約を急がせるシーンで。
妻と見ていて、「これ、『正直不動産』なら、不動産屋さんの手口で、引っ掛かっちゃいけない物件じゃないの?」と、既に2つのドラマがこんがらがってしまいました(笑)
いよいよ、次週が最終回。いろんな意味で前回の第7話が区切りになって、“ドラマ” として「桐沢の再起」がメインの青春スポーツ・エンターテインメントになったと思います。
このテンポで進むなら、お腹いっぱいで終わりそうなので楽しみでもあり、終わると思うと、ちょっとさみしい…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16920/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
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