俺の可愛いはもうすぐ消費期限!? (第7話・2022/5/28) 感想

テレビ朝日系・オシドラサタデー『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』
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第7話の感想。
なお、本作は、2022年5月に全話をクランクアップ(撮影終了)しているため、感想には要望などは基本的に書かずに、単純な感想のみとします。
和泉(芳根京子)と付き合い始め、公私の線引きに気を配りつつ幸せを満喫する康介(山田涼介)。だが、自宅デート当日に康介の母・路子(室井滋)が上京し、和泉と鉢合わせする。さらに和泉が、入院した康介の父・康弘(牟田浩二)を見舞いに青森へ行くと言い出した。康介は、和泉が父親だと思っているおっさん(古田新太)に助けを求めるが断られ、そのまま酒造を営む実家に和泉を連れ帰ってしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:田辺茂範(過去作/参道高校合唱部!、トクサツガガガ、インハンド、オーマイボス)
演出:新城毅彦(過去作/ステップファザー・ステップ、僕たちがやりました) 第1,2.6話
中前勇児(過去作/天皇の料理番、義母と娘のブルース) 第3,4,7話
飛田一樹 (過去作/僕とシッポと神楽坂:監督補) 第5話
音楽:井筒昭雄(過去作/妖怪シェアハウス1,2、民王、99.9、トクサツガガガ、病室で念仏を唱えないでください)
主題歌:Hey! Say! JUMP「恋をするんだ」
前半は、本格的なラブコメとしてはベタ中のベタで…
ラブコメとしては、それなりに良く出来ているのは認めるが。
正直、前半のくだりは、ほぼ予定調和中の予定調和。ベタ中のベタ。まあ、本格的なラブコメ… と番宣していたのだから、間違いはないが。
でも、ここまで予定調和だと、本格的とは言いづらいわけで。で、ついに、第7話で離脱か。。。と諦めつつ見ていたのだが。
康介の母が和泉を気遣い昔話をした辺りから潮目が変わった
中盤の、康介(山田涼介)の母・路子(室井滋)が和泉(芳根京子)を気遣って、結婚当初の昔話をし始めたあたりから、潮目が変わった。
どう変わったのか?
それは、ただのラブコメから、主人公の “可愛い” で人生が変わった人たちのドラマに戻って来た… と表現するのが正しいだろうか。
康介不在の和泉と母・路子のシーンで康介の存在感を描いた
やはり、公式サイトにあるように、『《キュンが難しい》不器用なオトナの“遅すぎる初恋”を描く』だけでは、殆ど意味がない。
だって、似たような作品は山ほどあるのだから。折角、深夜枠で放送するなら、更に個性を付け加えないと。
それが、タイトルにもなっている、主人公の “可愛い” には消費期限があることだ。
そう、賞味期限でなく、消費期限。ここが、ポイント。賞味期限を過ぎると安全ではないのだ。要するに、主人公にはタイムリミットが迫っているのだ。
その緊迫感を、今回のエピソードは上手く引き出した。のんびりしている人たちの中で、切羽詰まっている康介とおっさん(古田新太)を際立たせて、ドラマをつくったのだ。
そして、康介不在の和泉と母・路子のシーンで、康介の存在感を描いた。こういうのができるうちは、まだまだ期待できそうだ。
キスの影絵でのロマンチックからコミカルへ移る演出が光る
また、寝室でのキスを「鶴の恩返し」風に影絵で見せて、カエルの合唱でラブコメに。この辺のロマンチックからコミカルへ移る演出を、さらりとこなすのは中前勇児氏らしいなと。
キスシーンの実際と影の"2人の位置"が"逆"な件を深読み…
ただ、この影、室内の2人の位置関係と配置が逆転していた。現実として考えると、不思議なことなのだが。
但し、演出家の意図がわからなくもない。ちょっと憶測だが解説すると…
普通の演出では、上手(画面右側)に男性を配置して、男性の目線を下手(画面左側)に向けたいと思うのだ。これは、性差別でなく一般的な演出論として。
これは、以前に『[演出プチ講座] 映像の掟~画面内の人物の位置や視線(目線)の向きには意味がある~』でも触れたとおり。
要するに、《強いものは、右から出して左に動いているように描く》という掟があるのだ。
もう一度書くが、性差別ではない。ドラマをつくる時、康介が和泉を守る、大切にしているという状況を描写する際に、画面の中に配置する時は、康介を上手に配置するのが無難なのだ。映像もきれいに見える効果もある(人間の心理として)。
だから、障子に映る影絵も、それに準じた… と考えるのが自然ではないだろうか。
因みに、和泉を抱っこして廊下を歩く康介も上手側、部屋に入るカットも上手側。
恐らく、ベッドが障子に2方向囲まれた位置にあるため、康介が和泉を自分から見て右側に頭を置いて抱っこする必要性があるから(逆だと、ベッドにのせるために一度和泉を下ろす必要がある)だろう。
まあ、自然だと思ってやったことが、不自然なのだが(苦笑)
でも、これで考えて欲しい。障子の影絵を “アリ” にした場合、ベッドでの2人の位置が逆になる。それはそれで、生理的におかしく見えないか? と。
まあ、これは人それぞれ感じ方が違うから、どうしようもないが。
それに、単純なスクリプト(記録)ミスによる映像の可能性は捨てきれないことも書いておく…
あとがき
ラブラブ全開で、2人も “可愛い” に描かれていて良かったと思います。そして、次回は大きく進む予感。
なかなか、先が見たくなる連ドラになっていて、丁寧に作り込まれていると思います。
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/16901/
【これまでの感想】
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